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沖縄の食文化を学ぶ特別授業「ぶくぶく茶」と琉球歴史の魅力に迫る!
商業科3年の観光ビジネスの授業で、沖縄の食文化を理解し、観光ビジネスの観点から地域連携を深めることを目的とする特別授業を行いました。テーマは、琉球王朝時代から伝わる「ぶくぶく茶」と琉球の歴史です。
PO法人「琉球の茶道 あけしのの会」の特別講話
講師としてお招きしたのは、「琉球の茶道 あけしのの会」の田中 千恵子先生に登壇していただきました。「琉球の茶道 あけしのの会」は沖縄独自の茶文化を保存・普及する活動をされています。琉球王朝時代、ぶくぶく茶は旅の無事を祈る縁起物として、冊封使を歓待するときや、や士族の間で親しまれていたそうです。硬度が高くミネラル豊富な沖縄の水で点てるお茶は、白い泡が特徴。その姿はまるで沖縄の青い空と白い雲を映したようです。
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ぶくぶく茶の歴史を深掘り
最初に琉球王朝の歴史とぶくぶく茶の起源について、文献をもとにした解説を受けました。一説には、天正15年(1587年)の「北野大茶会」で用いられた炒り米粉が琉球に伝わり、ぶくぶく茶の原型が誕生したとのこと。冊封使の接待にも使われたこのお茶は、琉球士族の間で愛され、首里、那覇を中心にひろがり、今に至ります。
ぶくぶく茶の作法を学ぶ
ぶくぶく茶には、独自の道具があります。例えば、「ぶくぶく鉢」や、鶴の形に折られた懐紙など。これらの道具を実際に見せていただきながら、その作法を学びました。鶴の懐紙には「おもてなしの心」が込められており、お茶をたてるところには「迎恩の心」と書かれた扇子が飾られていました。「迎恩の心」とは、琉球王朝時代に先人たちが他国の人々から受けた温かいもてなしに感謝し、自国に招待するなどして深い感謝の気持ちを表したことを指すそうです。道具にある意味と思いを聞くと心が温かくなりました。
沖縄の移民文化と世界のウチナーンチュ大会
講話では、明治以降の沖縄の移民についても触れられました。移民の父と呼ばれる當山久三さんの話や、南米やハワイに移住した沖縄県人たちの話。ぶくぶく茶が「旅立ちのお茶」として飲まれていたことから、沖縄の人々の絆や精神が伝わってきました。
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実際にぶくぶく茶を体験!ふわふわ泡の魅力を堪能
講話の後は、いよいよ体験の時間となりました!
まずは「あけしのの会」の皆様が丁寧にお茶を点ててくださいました。そして、琉球王家紋が刻まれた特別な「らくがん」をいただき、その後、ふわふわの泡がのったぶくぶく茶が配られ、一同期待感でいっぱいに。ひと口飲むと、香りと泡の柔らかな口当たりが絶妙で、ほっこりとした気持ちに包まれました。お茶を楽しむだけでなく、その背景にある歴史や文化を体感することで、沖縄の魅力をより深く感じることができたひととき。ぶくぶく茶が旅の門出やもてなしの象徴として大切にされてきた意味を実感しました。
最後に生徒達も実際にお茶をたてる体験が出来ました。
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この授業を通じて、観光ビジネスの視点から地域資源をどう活用するかを学びました。沖縄の食文化や歴史を深く知ることで、地域への愛着が一層深まり。ぶくぶく茶の魅力を観光プランにどう活かせるか、これから生徒たちの発表が楽しみです。🌈
講話の中でぶくぶく茶の琉歌を教えて頂きました。
「旅立ちの日に ぶくぶくのお茶や 旅の嘉例なむん 立ててめぐらせば むとの泊」
※意味※
めでたい旅立たびだちとなるようぶくぶく茶を立てて
みんなで廻まわして飲のめば世界を廻めぐって
きっとこの泊の港に必らず戻もどって来こられるように
船旅は生きて帰ってくることが難しい時代だったからこそ、生きてまた会えるようにという思いがこもっているんですね。家族や愛する人を送るとても素敵な歌だと感じました!
そして「ぶくぶく茶」は単なるお茶ではなく、沖縄の文化と歴史を伝える素晴らしいツールだと実感しました。興味を持った方は、ぜひ「琉球の茶道 あけしのの会」にアクセスしてみてください。新しい沖縄の魅力に出会えるはずです!
特別授業を行っていただいた田中千恵子先生はじめ「あけしのの会」の皆様ありがとうございました。m(__)m