なんかいいね。がずーっと続く音楽。「Khruangbin」の「Mondechai」でチルという感覚を知る。
はじめに
うわー。
疲れたー。
帰ったらグダグダしたーい。
ビールとか飲んで何もしない時間を過ごしたーい。
誰しもそんな日はありますよね。
僕はお酒飲めないけどね。
そんな時にかける音楽をレコード棚から探してみると・・・ない。
僕のレコード棚にはロックとパンクとプログレと少しのテクノと・・・。
バキバキのしかない。
ジャズならイケるか・・・・いや緊張感のあるのしかないよ。
それに気づいたら居ても経ってもいられない。
PCを起動してYoutubeで探しまくる。
もはやグダグダしていない。
グダグダする為の音楽を必死に探してる状態。
かといって、チルが服着て歩いているような音楽はなんかダメ。
僕はKhruangbinに出会うまではこんなことをしてました。
自分の音楽の幅の狭さを呪ってました。
これを読んでる僕みたいな人がいたらオススメしたい作品です。
絶妙にちょうどいいチルな感じですよ。
どんなバンド
アメリカのテキサス州ヒューストン出身のバンドです。
メンバー構成とお姿はこんな感じです。
Mark Speer (Gt/Vo) 右
Laura Lee Ochoa (Ba/Vo) 真ん中
DJ Johnson (Dr/Key/Vo) 左
Voと書いてありますが殆ど歌いません。
声も楽器として使っている感じです。
でも声キレイです。
癒されます。
そこまで派手な事をする人たちではないのですがベースのローラさんがべっぴんさんです。
ライブの衣装が魅惑的でドキドキします。
動きもクネクネしてて幻惑的です。
なんか楽曲の雰囲気も相まって何倍も魅力的に見えます。
2010年頃に今のメンバー構成になって活動を始めたみたいです。
2015年に1st、2018年には2nd、そして2020年に今回紹介の3rdのMordechaiをリリース。
2022年にはコラボアルバムを出して、今年の5月には4thもリリースしてます。
最新作はこの作品よりもなんだかアットホームな感じだなぁという印象。
このバンドの作品はなんか音楽を通して旅行してる感じがするのですが、最新作はもうちょっと狭いというか、旅行から帰ってきて旅行先を思い浮かべてるまったり感があります。
こちらもオススメですが、今回紹介した作品の方がわかりやすいかと。
ライブはずっと継続してるみたいですし、海外のイベントやフェスにも精力的に出演してるみたいです。
日本にも来日してたみたいです。
聴いてみたかったなぁ。すごい不思議空間な感じで楽しそう。
そしてフェスにすごい合いそう。
夜中の野外が似合いそう感がすごいある。
どんな作品
一言で表すならばすごく夜を感じる作品です。
音楽性としてはタイや東南アジアとか中東の音階みたいなのがふんだんに使われているファンクという感じでしょうか?
そんな音階知らんという方は「くるり」の「The Pier」をオススメします。
ふんだんに使われていてこの感じの音楽の入門にピッタリ。
とてもエキゾチックな響きなのですが、このへんの音楽性を取り入れているとどうしても濃い口な感じになりがちです。
でも、このバンドは良い意味で薄味なんですよ。
良質な食材から細心の注意を払って丹念に出汁をとったみたいなかんじです。
味はしっかり感じられるけど濃いわけではない。
それに色々な国の音楽を取り入れているからなのか、1つの要素を煮込みまくったエグみもなくするっと聴けます。
よくよく聴いてみるとずっとギターソロみたいなことしてたり、ベースラインもなんか癖になるし、リズムもタイトな感じ。
ファンクといっても元気なブリブリなファンクじゃなくて、ゆらゆらできる感じと思ってもらえればわかりやすいかもしれないです。
こんな感じです。
なんかBPMや演奏のタイム感が独特でまったりゆったりです。
そしてどの曲もなんか夜っぽいです。
リゾート感も感じられるのですが、日中ではなく完全に夜な雰囲気です。
どうやってこの感じを出しているのか不思議。
ムーディーなんだけど、押しつけがましくない爽やかさが不思議。
涼しそうでもないし、暑そうでもない。
湿度はありそうだけど、時折爽やかな夜風が吹いてるみたいにも聴こえてくる。
ギターの音色を聴いて色々な情景が想像できます。
でも全部夜の景色。不思議。
最後に
なんかいいねという感覚はとても大事。
そのなんかにスペシャルやマジカルが宿っている。
この記事を書いてる間中ループで聴いていますが、作業の邪魔にならないけど、適度に耳が音楽に向きます。
でも、集中が途切れるわけではなく、なんかいい感じに集中できてます。
そこはかとなくサイケデリックな感じもするので、お酒が飲めればもっとこの音楽を楽しめるのかもしれない。
ゆったりな音楽に身を任せる事が苦手な僕もハマれました。
チルしたい人やチルできない人やチルの意味がわからない人にオススメです。
この括りだと全人類にオススメできるってことになります。
このグルーブは癖になると思いますよ。
チルするために滅茶苦茶探した当時の僕の分までチルしてください。
おしまい。