どうしてみんな平然と聞き流せるの?僕が凄いと感じたコード進行 其ノ壱

名曲には、名コード進行あり。

『Angelic Angel』 μ's(作曲:森慎太郎)

「ラブライブ!The School Idol Movie」の挿入歌。Bメロ後半の「胸のブレーキは」の部分がとても印象的である。ざっくりと半音で下がっていってるということは容易に理解できるが、コード名で書いてみると
 Cm7-5 Aaug/B B♭m7 Gaug/A B♭m/A♭
となかなか複雑そうなことをしている。ところが実際にこれを打ち込んでみると、ノーツの配置が非常に美しいのである。

※あくまで耳コピなのでご参考程度です。

余談だが、耳コピをする際は基本的にギターを使っているため、私がギターで再現するときに便利な表記にしている。というか厳密に正しいコード表記なんぞ知らない。和声畑の人から見るとツッコミを入れたくなるであろうが、そこはご了承いただきたい。

『ステラ』 Leo/need(作曲:じん)

じん氏によるプロジェクトセカイへの書き下ろし曲。取り上げるのはBメロ。まず全体としては1・2小節目はだんだんと下りてくる進行で、5・6小節目はだんだんと上る進行、という対比的な配置になっている。3・4小節目はワケが分からない。おそらく借用和音的な組み合わせか?と思うが私にはさっぱりである。さらに5・6小節目についてもただ単に上ってるわけではない。ルート音だけを聴くと B C# D D# なので、よくある進行としては
 Bm7 C#m7 DM7 D#m7-5
がある。しかしこの曲では
 Bm7 C#m7 C/D D#m7-5
というトリッキーな進行となっている。このたった数小節に氏のコードセンスが凝縮されたとてつもない1曲、ぜひフルでも聴いてみていただきたい。

『百色リメイン』 スタァライト九九組 (作曲:エンドウ.)

舞台「少女☆歌劇 レヴュースタァライト」の挿入歌。この曲からはCメロをピックアップする。3:25あたりの目まぐるしいコード進行だ。
 D G C F F#m
使っているコード自体はシンプルだが、その動きが面白い。最初この進行を聴いたとき「急にワケわからんのぶっこんできたぞ」と面食らったし、D G C F はB♭キーの3625(循環コード)か??とかいろいろ複雑に考えてしまった。でもよくよく考えたら仕組みは V→I というドミナントモーションのような進行繰り返してるだけだと気づいた。つまりD→G、G→C、C→Fはすべて V→I となっているのである。もちろん私がそう解釈しただけで、実際どういう理論でこの進行となっているのかは分からないが、ともあれ一度聴くと強烈なインパクトを残す素晴らしい進行である。


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