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気温0℃があたたかい

今年の桜の開花は平年よりも早いらしい。桜の開花を今か今かと待ちわびている人も多いのではないだろうか?

こちら北海道・ニセコ も3月に入りようやく春めいてきた。
桜こそまだまだ話題に上がらないものの、雪が降りやみ、地上に日差しが届く日も多くなり、冬中なかなか姿を見せず、もはや「"無い"もの扱い」をしてきた羊蹄山も、ここ最近は"ある"。

※羊蹄山のエッセイはこちら▼

道路の雪の壁の高さも日を増すごとに縮んでいき、道路わきの雑草が見られるようになった。「草を見るのはいつぶりだろう......」と普段は目に入らない雑草にも関心が湧き上がる。ニセコ の環境は、私を「草を見ただけで喜ぶ人間」へと変貌させてしまった。

雪に閉ざされた感覚が薄らいでいき、重たく冷たい雪の下でじっと耐え忍んだ植物たちが日の目を見て、新しい季節に心を踊らすような高揚感がなんだかくすぐったい。

ところで、そんな多幸感とともに、「今日はあたたかいから薄着でもいいなー」と思い天気予報の気温を見ると、最高気温で0℃ということも少なくない。

どうやら、私の体も寒冷地仕様になってきているようだ。(このまま蒸し暑い東京に戻るのが怖い。)

日本各地で桜が咲こうとする時、こちらではようやく雪が溶け始める。
私の心と体の温度感が上ろうとも、外気温は0℃である。

温度差のギャップにも程があるというものだ。

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本日のイラスト「温度差」Contrast

P.S. 浮かれているのも束の間、一晩で40cmのどか雪が降った日もあった。そして季節は一気に春から冬へと引き戻される。2月下旬からは、そんな日々の繰り返しである。

Nashy(なっしー)

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