「かなえたい夢」を書き殴る。

僕は、大抵、ニコニコしている。
でも、大概、腹を立てている。

しかし、アンガーはマネジメントしなくてはならない時代だ。
6秒間待ってみる、収まらない。1時間待ってみる、沸々と煮えている。かれこれ、20年は待っている。しかし、グツグツと怒りはたぎり続けている。

僕の夢は怒りに満ちている。

僕にも夢がある。働きに行くことが不幸へつながる組織が無くなることである。
僕にも夢がある。たかが仕事とギスギスせず、されど仕事と誰かの役に立とうとする。そんな組織をつくることだ。

不幸になりに働きに行くなんて馬鹿みたいな話じゃないか。
それに怒っている。

豊かな日本に生まれたから、生活のために働く時代に終わりを告げたい。
そして、生活を彩るために働く時代を始めたい。

やれ、自己責任だ。やれ、当事者意識だ。そして、やれ、成功だ。

巷の成功は、おそらく競争上の物語である。だから、誰かが負けなければならない。負けるのはいい。でも、見下すことは要らない。

『武漢日記』にこんな一節がある。

 私は言っておきたい。ある国の文明度を測る基準は、どれほど高いビルがあるか、どれほど速い車があるかではない。どれほど強力な武器があるか、どれほど勇ましい軍隊があるかでもない。どれほど科学技術が発達しているか、どれほど芸術が素晴らしいかでもない。ましてや、どれほど豪華な会議を開き、どれほど絢燗たる花火を上げるかでもなければ、どれほど多くの人が世界各地を豪遊して爆買いするかでもない。ある国の文明度を測る唯一の基準は、弱者に対して国がどういう態度を取るかだ。

方方.「武漢日記 封鎖下60日の魂の記録」.河出書房新社,2020,320p

豊かさは「わかちあえる」ことだ。
競争と生活を同じお釜で煮る必要はないと思うのだ。競技にはスポーツマンシップがあるじゃないか。

スポーツマンシップは、いいゲーム、いい試合を作るための考え方ともいえます。試合に勝利すればいいのではなく、お互いが試合を終えたときに嫌な気持ちにならないように取り組むことが求められます。

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こんなふうに、ビジネスマンシップがあったっていい。

いいビジネスをしよう。いい会社をつくろう。

良い会社をつくることは、決して理想ではない。優しさや人情という感情論でもない。ただ賢い選択である。

従業員は、かなしくても、きっと笑う。大丈夫じゃないのに「大丈夫」と答える。彼らの今と過去の言葉は信用できない。善良な人材は我慢強い。だから、観る。彼らの顔を。だから、聞く、声なき声を。

頑張っているやつが馬鹿をみる組織であってよいのか。
優しき人にハズレを押し付ける組織であってよいのか。

否、否、否。三度、否。
それに怒っている。

僕が磨くこの腕は、誰かを突き落とすためではない。
この耳は、組織が軋みはじめた音を聞くためにある。
この目は、誰かの可能性を、見るためにある。
この口は、「さぁ、いこう」と希望を歌うためにあるのだ。

従業員の充実なくして顧客満足は無い。顧客満足なくして組織の永続は無い。

だから、虎視眈々と狙う。組織の不条理を喰い破ろうと。ニコニコ顔で、上機嫌をまとって。

幸福論を書いたアランは「私は義務の第一位に上機嫌をもってくるにちがいない」と云った。イギリスの作家であるサッカレーはこう云う。

上機嫌は人が着ることができる最上の衣裳である。

ウィリアム・メイクピース・サッカレー(1811~1863)


僕は上機嫌を戦闘服としてまとう。携える武器は人事総務で磨いている「理と情」だ。
進む道は先人が示している。

全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に、人類、社会の進歩発展に貢献すること

稲盛和夫(1932~2022)

僕にはMVVなんて要らない。これでいい。これがいい。

僕には夢がない。
良い会社づくりはプロセスでしかない。土台でしかない。
しかし、その上で従業員が夢を語れる、夢を咲かす、そんな組織をつくりたい。

そして、真似されたい。どんどん真似されたい。

そうして、また言うのだ。
「良い会社づくりは、ただ賢い選択」だと。

不幸になりに働きに行くなんて馬鹿な話。
そんな話を終わらせた暁には「えっへん」とドヤ顔をきめてやる。

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総務部総務課 マモたろう
缶コーヒー1本で勇気づけられることがある。おやつ1つで余裕ができたりする。投稿を「いいね」と感じたら、そんなチップを、僕ではない、あなたの半径5mの人にしてみてはいかがでしょうか。

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