マネージャーの大事な能力「共感力」。そんなものは信じない。
マネージャーにとって「共感力」は大事だと云われています。
しかし、マネージャー候補として頭角を現す人は自立型、セルフスターターが多いです。
自分で考えて仕事に取り組み、自分の価値観を大事にして、自分で自分をリードできる人です。
そんな人が「共感力」が高いわけがありません。
考えない、要領が悪い、言われたことだけやる、その気持ちなんて、正直、わかりません。チンプンカンプンです。
相手の立場になって考えても、「自分」が考えるかぎり「なぜこんな簡単なことができないのだろう」と思うのです。そもそも能力も視座も高い人にはわからないのです。
上への共感力は高いかもしれません。
しかし、メンバーへは共感できかねます。
「自分がやったほうが早い」に陥ります。
そういう性分に「共感力」を鍛えろというのは、糠に釘、のれんに腕押しです。
優先すべきは「対話力」です。
メンバーを知ろうとする、わからないものは聞いてみる、教えてもらうしかないのです。「わからないから教えてほしい」と素直に対話できる関係づくりです。「ダイアローグ」です。
あなたには私の気持ちなんてわからないのですよ。
あなたの経験、体験から作り出せる共感は空想です。
それでレッテルを貼るには、若すぎます。的外れです。
相手の気持ちを聞いて知ることができれば、相手の思考のクセを聞いて理解できれば、「共感」できなくても「解釈」はできるかもしれません。
知っているのだから、共感するまでもないです。
それを共感とも云えますが……。
メンバーを知れば「共感」は、あとからついてきます。
似たような体験、似たような経験、似たような思考があってこその共感です。そんな時間も余白もないでしょう。だから、リーダーに共感力が必要なんて信じなくていい。そう、思います。
「共感」にかまけて想像する前に、聞く、知ろうとする。自分も相手も安心して向き合えるように関係をつくる。そっちが先でしょう。
そしたら「共感力」は、あとからついてきます。
だって、個が強い人に共感の素養があるわけないでしょう。
いかがでしょうか、共感しませんか?
そして、あなたの「価値観」はメンバーには察することはできません。
共感できません。知らないから……。
だから、話すこともお忘れなきよう。
最後に、マネージャータイプもいろいろとあります。共感せずともメンバーに共感させる能力に長けていればいい場合もあります。対話力も共感力も手段の一つでしかありません。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
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