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中途入社と受け入れ側へのお願い。

「長いものには巻かれろ」ということわざがあります。

長いものには巻かれろ
自分より力の強いものや上位の者には、とりあえず従っておくのが無難で得策であるというたとえ。

ことわざを知る辞典

中途入社の方へ

中途入社は、欠員、新スキル・新技術の獲得、組織強化と背景はいろいろと違います。「我が社に新しい風を」「そのスキルを我が社に」と人事や経営層から期待され、そう言われたかもしれません。しかし「異物」であることに変わりはありませんので注意してください。面接者と現場の温度差はあるものです。
未知にワクワクする漫画の主人公タイプはあまりおりません。未知はだいたい怖いものです。そのため、どうしても現場側は「出方を伺う」「お手並み拝見」をしてしまいます。あなたが日常の「異物」であり、「未知」であるため仕方のないことです。

組織はあまり第三者からの監査を受けません。そして、それぞれが法律に詳しいわけでもありません。「暗黙のルール > 社内ルール > 法律」となっています。この「暗黙のルール」が「長いもの」です。これは厄介なもので闇に紛れていて姿を見ることはできません。しかし確実に存在はしているのです。

中途入社の方へのアドバイス

①「出方を伺う」「お手並み拝見」は仕方なく、当然である。
②「暗黙のルール > 社内ルール > 法律」であるため、「暗黙のルール」には早く巻かれろ。もしくは正体に迫れ。
③「①・②」を批判するな、それはこれから仲間になる彼らの日常である。
④「新しいこと」「教えること」は難しく、面倒なことである。
そんな面倒なことをやってくれる人に「教えてもらって当然」という態度は、礼を失する行いである。
⑤「この会社」という表現は禁止とする。「うちの会社」へ言い換えろ。

新参者、海の物とも山の物ともわからない、異物、未知があなたです。あなたの持ち味を活かす前には、地ならしが必要なのです。歓迎してくれるならそれは「僥倖」です。
歓迎しないし、教えないし、面倒に扱われるかもしれません。受入側が未熟なだけです。だからといって悪い人、悪い現場というわけではありません。
「早く結果を」と焦る気持ちもあるでしょうが、「早く」あるための必要条件を考えてください。

受け入れ側へ

採用担当者と現場の思いは、そもそも違います。思いは思いのままでは届きません。言葉にしても伝わらないものです。「出方を伺う」「お手並み拝見」は仕方のないものです。それはそれとして、新しい人は「未知」に飛び込んできた勇者です。ファンファーレの一つくらい鳴らす気持ちをもってください。新しい人は未熟です。社内のあんなルール、こんなルール、あの人の地雷、この人の逆鱗、何も知らない未熟者です。
教えるのはとても面倒です。言語化するのはとても難しいです。ですが、未来の戦友かも知れない彼らに、自身のことを紹介してください。話してみないことには、どんな奴かわかりません。未熟者に1歩だけ歩み寄ってください。特に危険地帯(地雷と逆鱗)を教えてあげてください。あなた達は「長いもの」です。その自覚をもって案内してください。
よろしくお願いします。

おわりに

せっかく縁あって出会ったのです。中途入社者が経験者だからと言っても、「我が社」の経験者ではありません、当社の未熟者です。
受け入れ側も受け入れのプロ、教えるプロではありません。概ね未熟者です。
最初はお互い、おぼつかない足取りになって当然です。だから少しだけでいいので、支え合ってみてはいかがでしょうか。
遠くの人事総務からのお願いです。

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
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