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よく考えてみたら何も考えていなかった

 さる日めくりカレンダーに載っていた言葉の中に、おもしろいものがあった。最近に出会った言葉の中ではこの上なく気に入っており、ふと、頭に浮かんでしまう。

 よく考えたら何も考えていなかった

 そのカレンダーには、こうした言葉だけではなく、注釈のようなものも書かれているのだけれど、それは正直、覚えていない。

 よく考えなくても、何も考えていないのはわかるかもしれない。けれど、よくよく考えてみても、そうである、ということ。

 これを読んだ他の方もそう頷いていたが、

 なんだか自分のことを言われている気がする

 そう、口にした。

 改めて、そう問われたときに、あぁ、もしかしたら、いや、もしかしなくても、そんなに考えてはいなかったのかもしれない。そんなふうに、感じたのだ。

 特に、普段手慣れている行動の中に、習慣の中に、そんなことは隠されていて、手痛い失敗をしたときに、どうしてだろう、と振り返ったときに、この言葉はふっと現れてくるだろう。

 考えているようで、意外と考えていないものなのだろう。それについて、よく考えてみたら、というのがことのほかおもしろい。

 こうした、ちょっとした気づきを与えてくれる言葉に出会えること。それが、何より、楽しいものだ。

 よく考えてみたら、何も考えていなかった。

 本当に、そうだと、思う。

 

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ふみ
いつも、ありがとうございます。 何か少しでも、感じるものがありましたら幸いです。