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千文小説 その1220:なんでもない
こんにちは、上村元です。よろしくお願いします。
一生、フリーランスで、生きていくのだ。
思っていた頃は、MacBookは、Pro一択だった。
ところが、経営者になる道が示されて、…もしかして、Airでも、いいんじゃ。
むしろ、Airが、いいんじゃ。
小回りが効いて、定期的に買い替えられて、家でも外でも使える。
何かと物入りにもなりそうだし、単価は、抑えておかなくてはならない。
Airにしよう。
そうしよう。
むんがー。
…すみませんでした。
なでなで。
さすさす。
ぬふーん。
膝の上、マッサージの手が止まったぞ。
お怒りになる愛猫に、平謝りで、両手のひらを動かして。
ぽさぽさの、青緑色の毛皮をお揉みしつつ、ため息をついて、天板を見やります。
浮かれ過ぎるんだよな…。
MacBook Airだと、僕には、軽い。
余裕ができる、と言えば、聞こえはいいけれど、変に浮いてしまって、余計なことを、したくなる。
MacBookは、Pro。
決めてしまって、それ以上、考えない方が、書きやすい。
ぴーぷす、ぴーぷす。
ぽわ。ぽわ。
ご満悦で、寝落ちした愛猫を、ひよこの毛布でくるんで、抱き直し。
改めて、五台の電子機器を、精査します。
iPadは、もう、いい。
よほど、業務で必要でなければ、新規購入は、しない。
今代の、無印の第五世代の寿命まで、大事に、面倒を見る。
第六世代のiPod touchと、iPhone7は、可愛いおまけ。
充電だけ、気をつけて、あとは、愛でる。
SIMカード入りのiPhoneは、やはり、Pro。
256GBで固定して、ここは、譲らない。
MacBookは、…どうしよう。
今代の、13インチのProに、文句はない。
ぎりぎりまで、ともに働く相棒として、謹んで、お世話させていただく。
が、次代が、ぶれる。
いまひとつ、ビジョンが、安定しない。
パソコンのグレードとは、こんなにも、気分や状況に、左右されるものなの?
そうだとしたら、君は、ちっとも、MacBook本来の性能を発揮するような使い方が、できていないのでは?
…痛いなあ。
まさに、その通り。
ProでもAirでもいい、なんてはずは、本来、ない。
現に、iPhoneは、無印ではなくPro、と、ぴしっと決まった。
それは、僕が、日々、iPhoneと、働いているから。
どれくらいの充電頻度で、どれくらいのタスクをこなせて、どこからが使い過ぎで、どこからが吝嗇なのか、きっちり把握しているから。
…MacBookも、そうしているつもりだったんだけれど。
iPhoneほどには、使いこなせていないということが、次代問題を通じて、明らかになった。
ぴーぷす、ぴーぷす。
ぽわ。ぽわ。
ProかAirかが、知りたいのではない。
僕に、MacBookは、必要か。
イエス、なら、どの程度、どういう形で?
ノー、なら、…さすがに、それは、ないか。
MacBookは要らない、となると、必然的に、キーボード付きのiPadを、導入しなくてはならない。
でも、上述したように、僕は、もう、iPadは買わない。
なので、答えは、即答で、もちろん。
となると、やはり、古くなったら交換する、というのが、この世の定め。
次代は、ある。
それを前提に、では、何を、どのように、引き継ぐ?
完全に同じ型は、廃版。
どこかしら、何かしら、変えなくてはならない。
シリーズか、色か、サイズか。
そもそもの、使い方か。
…多分、僕は、まだ、今代の、13インチのProを、使い切れていないんだな。
どうにも不完全な、もやもやする用途しか見つからなくて、持て余している感じ。
己の不甲斐なさから目を背けたくて、すぐ買わなくてもいいのに、なんとなく、次代候補を挙げては、もてあそんでいる。
いろいろな意味で、時期尚早。
少なくとも、共同経営の話が具体化し、軌道に乗るまでは、どんなにもやもやが耐え難かろうと、買い替えてはいけない。
それだけ決めて、じゃあ、どうするの?
どうしたら、今代を、きちんと使ったな、と満足できる?
iPadが果たしている役割を、全部担わせてみたけれど、続かなかった。
iPhoneの代わりに、千文小説の枠作りを試みたけれど、うまくいかなかった。
MacBookには、MacBookにしかできないことがある。
今代を買って、良かったな、と思ったことは、ないの?
ぴーぷす、ぴーぷす。
ぽわ。ぽわ。
…以前なら、バッテリー保ち、と断言したのですが。
今は、そうでもない。
逆に、保ち過ぎるのでは、とネックになっている。
おかしいな…。
最大の長所が、最低の短所に、すり替わって。
次代を選ぶ時は、なんでもない、温和な機体と、めぐり会いたいです。それでは、また。