左利きのための万年筆 プロフィット21レフティ
あけましておめでとうございます。2025年初のnoteです。今年も毎月投稿だけは守って連続記録を更新していく所存です。新成人のみなさまもおめでとうございます。成人式行ってないので振り袖着たことない…
自分史上最高額の万年筆を買いました。
タイトルにもある通り、セーラーのプロフィット21レフティという万年筆をお迎えいたしました。Amazonで値下げされていたものを購入したとはいえ、初の2万円超え…!運良く副業の収入が入ったタイミングでしたので、「左利き用」とうたっている万年筆だし、まだ持ってないセーラーだったし、思い切って購入してみたわけです。結果ですが、愛しすぎて毎日めちゃくちゃ書いています。
汝の万年筆を愛せよと思っていたのだが
2024年は高価な万年筆デビューの年でした。それまでエントリーモデル的なpreppyやLIGHTIVEを愛用していましたが、東京に遊びに行った際についにPILOTのキャップレスデシモを購入したのを皮切りに、1万円以上の万年筆を、1年以内に気づけば5本も買ってしまっていたわけです。
常識的な人なら5本も同じようなペンを買ったら「もうこれ以上はいらないや」と思うことでしょう。いや1本でそう思うでしょう。私もできればそうしたかったので、YouTubeやインスタでかわいい万年筆を見かけても「汝の万年筆を愛せよ」と自らに唱えていたのですが。
万年筆は左利きにはつらい
右利きの方は横線を引く際にペンをスッと引く動きをします。すべての筆記具は基本的に右利きの動きを想定して作られているものです。それに対して左利きが文字を書く場合、横線を引くときは逆にペン先を紙に押し付けるような動きになっていまいます。万年筆のようなデリケートな筆記具だとその動きをしたときにインクがでてこなかったり、逆に押し付けすぎてペンポイントが歪むことで線が太くなってしまうことがあります。
実際に私は8年前くらいにカクノのEFのペンポイントがつぶれまくったのかM以上の太さになってしまったことがあります。笑
それでも安価な万年筆は鉄ペンだったりするので繊細さはそこまでなく、LIGHTIVEなどは利き手を一切気にしなくていいくらい書きやすいです。しかし金を使った金ペンという高価なタイプの万年筆ですと、利き手の差は如実に現れます。
実際今所有しているPILOTのカスタム74(F)、Elite95s(EF)でも同様のことがおこりました。めちゃくちゃ見た目や持った感触は気に入っているのですが、文字を書いてもかわいくかけなくて面白くないのです。絵はかけるけど、文字をサカサカ書きたいときに下手くそで色ムラの激しい字が並ぶので、とてもなえるのです。
そんなときにどうやらセーラーで左利き用の万年筆があると知り、藁にも縋る思いで購入してしまったのでした。
結論:めちゃいい
そんな経緯で購入したプロフィットレフティ。まず届いてからすぐコンバータを差すのではなくつけペン的にインクを先につけて書き味を試します。
えっっめっちゃええやん。
書いてすぐにこの万年筆が私にとてもあってることがわかりました。
合ってるポイント①左利き用なのにちゃんと細字だ!(左利きの書き方の負荷に耐えるため左利き用と謳っている万年筆は太くなりやすい)(そして私は細字じゃないと発狂する)
合ってるポイント②なにより使い始めてすぐに書きやすい!って思えてる!
これがあってるってことか!
ということが初めてわかりました。
カスタム74もそうですが金ペンってニブが結構大きくて、先にむけてギュインと引き締まっているフォルムがとても大好きです。その見た目が文字書いてる最中めっちゃいいんですよね。ピンポイントに細いところで文字を書いているのがたまらなく楽しいのです。これは触ったことある人じゃないとわかってもらえないと思います。笑
カスタム74もそれが堪能できるのでめちゃくちゃ楽しいんですけど、書き味が伴わないのであんまり手に取らなくなっていました。レフティさんは正真正銘「楽しめる金ペン」なので、これまで私が万年筆で味わいたかった楽しみというのをようやく享受できるようになったのです。
そしてこれまでは高い万年筆と安価なLIGHTIVEだとあまり優劣はなくて、LIGHTIVE最高!と思っていたのですが、レフティが家にきてからLIGHTIVEで感動しなくなってしまいました…いや、とてもよいプロダクトにかわりはなく、この値段でこんなに楽しめるという点では「LIGHTIVEだけ買っておけば万年筆は十分」と思っています。それでもやはり、金ペンの楽しさがそれをすべて凌駕してきました。
あまりに楽しいものだから、日記はもちろん、思いついたことを脈絡なく書き連ねるジャーナリングをするときも絵を書くときもだいたいこれを使っています。あまりに使いすぎて、だいたい4,5日でコンバーターのインクが無くなります。笑 書いてるときに「サリサリ」という音がしてそれがとても癒やされるのです。ヒーリング効果もありますし、ペンポイントに集中しながらゆっくり文字を書けば多分マインドフルネスにもなります。
とはいえデメリットがまったくないわけではなく、正直いうと私にとって重たいですし、女性の標準的な手の大きさだと軸が太いと思います。重たくて太いからたくさん書きたいのに疲れるのがはやいです。
万年筆ってキャップを後ろにはめる「キャップポスト」が推奨されることが多いのですが、レフティで書くときはキャップをはずしてなんとかサカサカ書いています。むしろ自分の腕の筋肉を鍛えてレフティ側に自分が寄せていこうとすら思っている。 でもレフティ触ったあとにペリカンのM200を握ったらとてもよい細さで「ああ、このくらい細かったらな…」と思ってしまった。笑
本当に、万年筆って完全無欠なものはなくて、それぞれにそれぞれのよさがあります。
今後のたくらみ
自分の好きな万年筆もそろったし、そろそろ落ち着くのかいといえばそういうわけでもなく、万年筆ってインクが切れたときに洗浄して乾燥させなければいけません。レフティを洗浄すると、その間レフティが使えないのです。最近ハマりすぎて毎日めちゃくちゃ使っているのでインクが切れるのが早くて、洗浄がちょっとストレスになりつつあります。笑
というわけで!今年の目標は前述のカスタム74とElite95sのペン先を左利き用に調整してもらうことです。もともと見た目が好きで買ったものばかりなので、使えないの嫌ですし。そして最近はオンラインで調整を受け付けてくださるお店もあります。時間はかかるとは思うけど、今持っている万年筆も愛せるように調整して、1軍の選手を強化していこうと思います。
まさに汝の万年筆を愛せよ、です。この言葉が気に入ったので、ロゴ的な作字もやってみようと思います。笑