全社会人が読みたい「面倒なことはChatGPTにやらせよう」
「面倒なことはChatGPTにやらせよう」という書籍を読みました。
これは全社会人が読んで得をする書籍ですが、特に「パソコンが得意ではない社会人の方」が読むと一番効用が大きいように思いました。
また、私自身IT業界で働いていて世間一般的には「パソコンが得意な人」だと思いますが、それでも知らなかった使い方もたくさんあり学びが多かったです。
この書籍の推しポイント
やりたいことベースで書いてある
日常のあらゆる面倒なことに手が届く
パソコン触りたての人がつまづきそうなポイントへのフォローが丁寧
(例:ChatGPTはShift Enterで改行できる、など)試行錯誤のうえのプロンプト(=AIに対しての指示)が載っているので出力が安定している
(※ ChatGPTをはじめとしたLLMは同じ入力でも毎回出力変わります。また、ちょっと言葉が足りなかったりするだけで意図しない出力が返ってきますがそのあたりへの気配りが非常に丁寧です)著書の専門性が高い(Kaggle GrandMasterとAI界隈でも定評のあるブロガーの2人)
フルカラーで遊びごころがあって読んでいて楽しい!
特に出力が安定しているのが良いと思いました。読者側は苦労することなく欲しいアウトプットが得られ、逆にどういうプロンプトだと失敗したかのアンチパターンも書かれていて試行錯誤の恩恵だけを受けられます。
執筆時のプロンプトエンジニアリングを泥臭くやっている姿が本当に目に浮かびます。
パートごとの感想
ここからは読んだ感想をパートごとに書いていきます。
パート1:知っておきたいChatGPTの基本
このパートはChatGPTの基本的な知識などが書かれています。
そしてこの導入が非常に丁寧です。
ChatGPTとは何か。使い方の細かい部分まで描かれておりPCリテラシーを問わずこの書籍を読めるようなスタートになっています。
また、学習データの期間、ハルシネーションや著作権などについても記述があり「今日初めてChatGPTを触る人」でも注意点がしっかりわかるように書かれているのが非常に良いと思いました。
パート2:ChatGPTは使える日常テクニック
このパートでは実際に面倒なことをChatGPTにやらせていきます。
オライリーの書籍「退屈なことはPythonにやらせよう」に書かれていそうな内容を自然言語(人が話す言葉)で解決できる時代がきましたね。
例えば数千件のQRコードの作成をお願いしても数時間でつくってくれます。
何がすごいかというと今まではこういった面倒なことはプログラミング環境を構築してその言語を勉強するところから始めましたが、今はネットに繋がって自然言語を入力するだけで誰でもアウトプットまでできてしまうんですね。
少しIT寄りの話になると、アーキテクチャ図の理解にChatGPTを活用し、わからないところを質問すれば答えてくれるという具体例は目から鱗でした。
また、音声編集のプロンプトでは「こうしたらうまくいかなかったのでこうした」というアンチパターンとベストプラクティスのどちらも惜しみなく書かれているのがありがたいです。
仕事上機密データを扱っていてChatGPTを使えない人もいると思いますが、ダミーデータを使ってプログラミングのコードを書いてもらえば活用できますし、そのダミーデータの作成もChatGPTに作ってもらえばOKです。
そして著者のからあげさんの若気の至りがおもしろすぎます。
(Chapter6, P81の写真を参照)
こういうあそびごころがあるので楽しく読み進められますし、「この部分はどちらの著者が書いたか?」と推測しながら読むとより一層楽しめます。
パート3:ChatGPTでのデータサイエンス
このパートではデータの可視化・分析・予測などをChatGPTにしてもらいます。
ここも丁寧です。専門用語には必ず平易な言葉で補足をつけてくれています。
例:同じセッション(会話履歴)内では…
このパートで特に良いと思ったのはグラフを書かせてGIFファイルのアニメーションを作るところです。
今度カジュアルなプレゼンの場があるので実際に使ってみようと思います。
パート4:ChatGPTのさらに便利な応用テクニック
このパートではタイトル通り応用的な使い方について、具体的にはChatGPTを使った論文の読み方、シフト表の作り方、ブラウザアプリの作り方などが書かれています。
書籍にもある通り「何度同じことを聞いても嫌な顔をしない24時間いつでも対応してくれる家庭教師」と考えるとChatGPT Plusは格安ですね。
このパートからは少しテッキーな内容になる印象ですがそれでも相変わらず丁寧です。
例えば「以上、未満などの境界値の条件は間違いやすい。例えば4日まで(4日はOK)と明示すると正しく受け取ってもらえる」といった細かな注意点までしっかり書かれています。
そして細かいことですが「論文は読ませるときはpdfではなくTexで読ませると良い」という知見は私にとって非常に有益でした。
(言われれば当たり前なのかもしれないですが、気づきませんでした…。)
DeepLProなどを使っていてたまに数式が崩れることがあって困っていたのですがこれで解決です。
書籍全体を通してテーマ選びが本当に使える例ばかりでありがたい限りです。
さいごに
Kindle版も発売開始しましたね!
気になったらぜひお買い求めください〜。
私には1円も入らないのでご安心を(?)
この書籍の著者のX(Twitter)アカウント
カレーちゃん(@currypurin) さん
からあげ(@karaage0703) さん
お二人が書籍について語っているpodcast
追記
著者の「カレーちゃんさん」と「からあげさん」からとてもポジティブなリアクションをいただけました、やったー!
からあげさんの記事にも本ブログのリンクを記載していただけました!
編集のおおはしさんからもリポストしてもらえました〜!うれしい!!
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