TRANSITION
2020年はいろんな意味での転換期になるのだろう。
たくさんの人・モノ・金や情報が溢れる、経済が成長した最先端の時代を生きていた私たちに、一旦ストップというか「スローダウンしろ」という声がかけられている気がしている。
この状況になってあらためて、仕事だったり、住む場所だったり、家族や友人やその他人との繋がりだったり、これからの人生だったり…
今まで当たり前のようにやってきたこと、思っていたこと、または当たり前すぎて考えもしなかったことが180度変わったり、止まったり、覆されたり、どうも今まで通り、思っていたようではなくなる…ということが、いきなり目の前に突きつけられている感じだ。
そしてこの先には、これまでの考え方や価値観が変わる風の時代が待っていて、今まさに移行期を迎えている。
今まで当たり前だったことがそうでなくなる、とか、思っていた世界とはもう違うのだという事実を目の当たりにしたとき、それに対応できない・変化できない・受け入れられないというとき、人は苦しさを覚える。
ふと、旅をしている時を思い出した。
初めて訪れた見知らぬ土地。人々が話す言葉も分からず、食べ物も飲み物もいつもと違う味で、ベットの寝心地もシャワーの水圧も自分の家と全く違う。
コーヒーをオーダーしたいだけなのに、言葉が通じずに終わる。バスの乗り方が分からず乗れなかった。どちらに行けばいいか分からず途方に暮れる…
でも、こういう経験を通じて「もう二度と行きたくない」と思うことよりも、「旅はそういうものだ」と捉えてむしろ楽しんできた。
初めて味わう異国の味。これが異文化の匂い。言葉が分からなくてもメモに図を描いてみたらわかってくれた。乗り物に乗れなくて歩けるところまで歩いていたらなんだか面白い風景を見ることができた。
「なんとかなるじゃん」という前向きな気分になる。なんとなく自信が持てて、他の国や土地にも行ってみようとか、新しい言葉や料理を勉強してみようとか、次の行動にも繋がってきた。
前のままがよかったとか、変わりたくない、と思うのもいい。でもいつまでも続けていたら苦しくなるだけ。
これまでの当たり前にしがみつかず、一旦置いておく。
自然体で新しい価値観・見たことのないもの・知らなかったことも受け入れてみる。
ダメならダメで、合わなければその時はその時で。
少しずつ、これからの時代に備える、そんな時期なのだと思う。
企画中の南の島での面白い活動に使いたいです。