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課長の曲がり角。

社員数約1000人の会社で、私が課長になってから10年が経ちました。

課長になったとき、私は38歳でした。
部下は、そのとき30人。それまでの上司が定年になり、その上司が私を推薦して、私は課長になりました。

(前回のnote)

当時、私は張り切って、張り切って、職場に私の城を作っていきました。「品質が上がる仕組み」、「モチベーションが上がる仕組み」、「責任感が上がる仕組み」、そして「休みを取りやすくなる仕組み」。「これを取り入れれば良くなるぞ!」と、なさじ色に染めていきました。


どんどん仕組みをつくり、報告書や報告会、面談などのルールを増やしていきました。それらは、経営陣からも大いに評価されました。社内の業務改善大会にエントリーしてプレゼンするなど、積極的にアピールをして社長賞という最高賞をもらったりもしました。


でも、一部の役員からは、「なさじの現場がまっさらだったから活躍が目立っただけだよね。この後、やり切ったあとに、なさじがどうしていくかが見ものだね」と言われました。

そんな声を気にしつつも、私は変わらず、チームにどんどん新しい仕組みとルールを増やしていきました。

***

ある日、私が課長になってから五年が経過した頃、社内の組織改変がありました。当時50人になっていた私の部下は、4チームに分かれ、私と部下たちとの間には4人の「係長」が配置されることになりました。

私が受け持ってきたチーム運営は、それぞれの係長に任せることになりました。

引き継ごうと思い、私の周りを見渡してみると、私が良かれと思って増やしてきた施策やルールでいっぱいになっていることに気づきました。

「これ、今、本当に必要か」

一つ一つを見直していくことにしました。


すると、もう今は無くても良いものばかりでした。

 


仕事上のルールなどは、一度始まると、なかなか無くせないものです。

「無くすなら、作った人しか無くせない」

そう思い、私は、不要なルールをどんどん廃止していくことにしました。

そこからは、係長たちのやり方にまかせることにしました。

そして、「ルールは増やさない」「増やしても終わりを決める」を意識するようになりました。

(つづく)
 
 

2019年に書いたnote。
その辺の心境を書いていました。



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なさじ
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