一緒におじいさんを助けた「同志」(4)
第一話。 第二話。 第三話。
飲み会の二次会で、同僚にこの話をしたら、そこにいたお姉様方が大興奮。「えー??ほら!ほら!ここの席空いてるから呼ぼうよ!」と言うお姉様A。
いやいや、もう8年も前の話だから。
と、お姉様方を落ち着かせた一方で、私は「一緒におじいさんを助けた」あの彼女のアイコンを探していた。そして見つけ、スタンプを一つ送ってみたところ。
「わ!」
「憶えてますか!?」
思いもよらず、彼女から返信が来て、驚いた。私は立て続けにこう送った。(テンパりすぎ)
「あ!」
「きた!」
「そのせつはどうも。お元気ですか」
そしたら彼女からまた返事がきた。
「その節はって。笑」
「最近思い出してたんですよ。」
「もー、引っ越しちゃったから、あの辺は行くことがなくて」
お姉様が詰めよってくる。「連絡つきましたー?」
「うん。来た。」
「えー!!!!" 最近、思い出してたんですよ "とかすごくないですかー」お姉様方大興奮。
その直後、二次会はお開きになり、私はタクシーに乗った。お姉様方は最後まで「どうなったか、また聞きますからねー!」と叫んでいた。
タクシーに乗り、こう送った。
「信られまません」出ました。(酔っぱらい)
*
週が明けて、火曜日。私はリハビリのため病院に向かっていた。歩いているとき、LINEが鳴った。
「8年も経ちます!? いい思い出ですね」
彼女からだった。
「おはようございます。こないだは、飲んでるときに、同僚から「そういえば、なさじさん!おじいさん助けた話ありましたよね?」って言われ、話したら、思い出してついスタンプを。私は46になり、息子は中二と小四になりました。」
「そうだったんですね。私は34歳になりました。笑」
「大人。笑」
「出会った時から、大人です。笑」
そんなやりとりを、たまにするようになった。
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