中学生は自転車に乗れば無敵になれる。
土曜日の夜、中三の長男が「野球部の友達と二人で明日旅に出てくる」なんて言っている。
日曜日は、私も妻も早朝から次男の野球に付きっきりなので、見送ることは出来ず、前夜に「どこ行くのか知らないけど、気を付けなさいよ」という言葉だけを送った。
日曜日、朝早くから、私と妻は少年野球のグラウンドへ。グラウンド整備や、球拾い、練習試合でやってきた相手チームの駐車場案内など、やることはけっこう多い。昨年はリハビリがあったり、監督への嫌悪感があったりでグラウンドに足を運ばない日も多かったが、今年は毎回付きっきり。
午後からは練習試合。次男は三番ピッチャーで先発出場。相手は強豪。味方のエラーもあったが、粘り強いピッチングで五回を三失点におさえた。先週の落ち込みから、一日一日落ち着いたピッチングが出来るようになっている。息子の成長に父の目頭はあつくなる。
相手ピッチャーにまったく手が出ないまま試合は進んだが、息子の三打席目はライトオーバーのツーベース。そして、三塁への盗塁成功。スクイズでホームイン。何とか一矢報いることが出来た。
試合には負けたが、清々しい気持ちだ。次男から「父の日」のプレゼント、しかと受け取った。
長男は、夜八時に帰ってきた。
三十キロ離れた小樽に、自転車で行ってきたという。
移動だけで往復五時間。
くたびれた顔で、長男は私に近づくと、「父の日!」と言って、私にお土産をくれた。
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