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稔 第10回|電車で足を組むことについて
このマガジン「稔」は、父・稔が退職時に半生を振り返ったエッセイです。執筆時期は2013年、57歳。
これまでの稔
電車の中で足を組んでいる人がいる。すごく気になる。1人おきぐらいに座っているようなガラガラ状態なら、まだ許せる。隣に座って足を組まれると、一言言ってやろうか、組んだ足が私のズボンに触ったらどうしてくれるのか、いや、むしろズボンに触ってから注意したほうが説得力があるのではないかと悩み、
稔 第7回|家のこと
このマガジン「稔」は、1955年生まれの父・稔が半生を振り返るエッセイです。執筆時期は2013年、57歳。
<バックナンバー>
・第1回|M君とソフトボール
・第2回|30年前の帰りは返したぜ。
・第3回|蒲田のK子さん
・第4回|エロ映画館
・第5回|スキーと連れ合いの話
・第6回|ピンボール
このネタは地元・足立区新田の話題が多くなり、内輪話になることをご容赦願いたい。昭和58年、私27歳、
稔 第3回|蒲田のK子さん
高校時代は恋愛と呼べるような付き合いはなかった。男子高だったので、学校外に相手を求めて友達に女の子を紹介してもらったりしたが、その後の発展はなかった。周囲の友達が自信満々に見えて自己嫌悪になったり、実際知り合ったあとのプロセスを想像することもなく実行力に欠け、願望として「相手がいたらいいなあ」という程度の気持ちしかなかったのだろう。
転機は大学に入ってすぐに来た。ディスコで軟派した女性となりゆき
思い起こしnoteはじめます
28年間、生まれ育ち働いた東京を出て、“キャリアを豊かにするエンタテインメントの修行”という目的で海外で暮らすことにした。
こう宣言して、最初の拠点・カナダのトロントに来て4カ月が経とうとしている。やっと落ち着いてきたと言いたいところだけど、月に1、2回は旅行でよその都市に行っていて10日以上トロントにいない月もあり、全然落ち着いてもいない。でも人間は忘れていくものだから、できる範囲で備忘録を付