田中成志

小学校の校長and少年サッカーの指導をしています.先生、スポーツ指導者、親…子供たちの成長に関わっている人たちの一助となる内容を発信できたらと思います.心理学、脳科学に興味あり。イラストを描くのが趣味です。現在5人家族、妻ひとり、子ども3人。子どもたちはみんな頑張っています.

田中成志

小学校の校長and少年サッカーの指導をしています.先生、スポーツ指導者、親…子供たちの成長に関わっている人たちの一助となる内容を発信できたらと思います.心理学、脳科学に興味あり。イラストを描くのが趣味です。現在5人家族、妻ひとり、子ども3人。子どもたちはみんな頑張っています.

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ドイツの大人たちは「豊富な知識」よりも「考えること・判断すること」を子どもたちに求めている!

    • 校長室通信HAPPINESS「体罰の大罪」

       「体罰」は教師の暴徒です。絶対にあってはならない行為なのに、教師による体罰は後を絶ちません。今回はそんな体罰についての考え方をまとめてみます(ここで言う「体罰」には、暴言、脅し、恫喝など、教師によるすべての「威圧的指導」を含めます)。  体罰がなくならない理由は、実ははっきりしてるんです。この国にある、「子どもは時々ゴツンとやるほうがしっかり育つもんだよ」という「体罰肯定論」が、子育ての考え方の根っこにあるからです。特に部活動やスポーツの世界は深刻で、この考え方が武勇伝とし

      • 校長室通信 HAPPINESS  ~「無駄」の大切さ~

        学校の教育には「無駄」がいっぱい? 教室を廻っていると、子どもが持っている国語辞典が付箋だらけになっているクラスがあります。分からない言葉を辞典で調べ、そこに付箋を貼る…そんなことを10ヶ月も続けていると、あんなふうに、ものすごい量の付箋が貼られることになるわけです。  でも今やデジタル時代…意味の分からない言葉があったら、インターネットや電子辞書で調べれば、ものの数秒で分かります。それなのになぜこんな「無駄」な作業をさせているのでしょうか。  似たようなことは他の学習でも見

        • 教師が子供を正さなければいけないとき ~佐伯夕利子氏&池上正氏に学ぶ~

          正すべきは子どもの「態度」や「取り組み方」 スペイントップリーグのプロサッカーチーム「ビジャレアル」で、選手育成の重要なポストを担い、現在Jリーグの常任理事を務める佐伯夕利子氏。彼女の著書「教えないスキル」の中にこんな一節があります。  「選手の才能を支える要素は ①アティチュード(姿勢、態度、取り組み方) ②アプティチュード(適性、才能、スキル) ③ビーイング(存在、ありよう)の3つ。このうち指導者が叱って良いのは①のアティチュードだけ。手を抜いたり、努力しなかったりするこ

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        • 教師の行動指針
          1本
        • 授業づくり
          0本

        記事

          校長室通信HAPPINESS ~忘れ物の話

          ★「忘れ物」をしたときって、実は子どもが成長するビッグチャンス!そんな考えを「学校だより」で発信しました。 経験談…忘れ物をしないために工夫しています!  ■私にとって出勤時に身につけるべき重要必需品は9個もあります(もともとカバンに入れっぱなし、という物は省きます)。メガネ、携帯電話、マスク、ハンカチ、腕時計、小銭入れ、家の鍵、自転車の鍵、イヤホン…。「なんだ、大したものじゃないな」と思われるかもしれませんが、この9個の中でひとつでも忘れると、その日がとてもブルーな1日

          校長室通信HAPPINESS ~忘れ物の話

          校長室通信HAPPINESS ~人によって見える景色は違います…

          「認知のズレ」は「見えている景色の違い」が原因 子どもたちにサッカーを指導しているときの話です。その日の練習のテーマは簡単に言うと、「フリーの仲間にパスをする」でした。子どもにとっては簡単なテーマではありませんが、2対1や3対2のような、数的有利な練習を繰り返していくうちにだんだんとできる子が増えてきました。だいぶできるようになったので、ゲームをしてみることにしました。私としては、このゲームの中で、子どもたちがフリーの仲間にどんどんパスを出すことを期待していたのですが、残念な

          校長室通信HAPPINESS ~人によって見える景色は違います…

          校長室通信HAPPINESS ~余計なことは言わない…正しいフィードバックを心がけよう!

          本当のフィードバックとは「ただ事実を伝えるのみ」  例えば、算数の時間が始まっているのに、漢字練習を続けている子がいるとします。  こんな時はたいてい、その子の行動を修正するために教師が声をかけます。この声かけのことを「フィードバック」と言います。行動が間違っていたり、その場にそぐわなかったりしたとき、「フィードバック」で正しい行動に導く…珍しいことではありません。教師なら毎日やっていることです。  ただ、そこでどんな「フィードバック」をするかはとても重要です。子どもの主体性

          校長室通信HAPPINESS ~余計なことは言わない…正しいフィードバックを心がけよう!

          校長室通信HAPPINESS ~子育てでいちばん大切なこと

          子育ての目的は「自立」 子育ての「方法」は千差万別、しかし、子育ての本質的な「目的」はたったひとつです。それは子どもを「自立」させること。子どもがある程度の年齢に達したら、精神的にも経済的にも親を頼らず、自分で自分の生きる道を選択しながら、幸せに生きていける人間に育てあげること、これが親の義務です。  子どもが親から離れていくのを寂しいと言う人もいますが、もともと子は親から独立するのが自然界の掟なのですから、親はその覚悟で子どもを育てていかなくてはなりません。  しかし、親に

          校長室通信HAPPINESS ~子育てでいちばん大切なこと

          校長室通信HAPPINESS ~運動会から「徒競走」を無くした本当の理由

          誰にでもチャンスが生まれる「偶然走」  このコロナ禍の中、運動会を決行しました。今年は短縮型で午前中のみの開催。子どもたちの出番も、リレーの選手以外は2回だけです。ひとつはダンスや踊り。もうひとつは「偶然走」です。いわゆる「かけっこ」と呼ばれていた「徒競走」ではありません。くじを引いたり、じゃんけんをしたりして、足の遅い子でも、運が良ければ1等賞だって夢じゃない…それが「偶然走」です。  例えば5年生の偶然走は、よーいドンのあと拾ったカードに示されたコースを走ります。そのコー

          校長室通信HAPPINESS ~運動会から「徒競走」を無くした本当の理由

          校長室通信HAPPINESS ~「特別な子」は本当に「特別」なのか?

          なぜ教室に入れない子がいるのか 多くの子どもたちが学校に張り切って登校している中、学校には不登校、登校しぶり、教室に入れない子どもたちも少なからず存在します。学校がその原因を、「負荷を与えない子育ての反動」「母子分離ができていない」と、本人や家庭だけの責任にして「親の育て方がダメなんだよ」と教育評論家ぶったところで子どもたちの苦しさは変わりません。もしそれが原因だとしても、それは我々教師にはどうすることもできない「変えられない原因」です。教師の仕事は、彼らが学校に馴染めない原

          校長室通信HAPPINESS ~「特別な子」は本当に「特別」なのか?

          校長室通信HAPPINESS ~「授業の始め方」で主体性を育てる

          「授業の始め方」、2つのパターン 小学校での「授業の始め方」の2つのパターンを紹介します(あくまでもイメージです)。 A: チャイムが鳴ると日直が「気をつけ!」と号令。姿勢を正して前を向く子どもたち。しかし、ごそごそ動く子、おしゃべりをやめない子が数人。日直はきょろきょろと周りを見回して、号令に従わない子を見つけると、「○○くん、前を向いてください!」と厳しく注意。これを数回繰り返す。全員が静かになったのを確認して、「これから○時間目の授業を始めます。礼!」と元気よく号令。

          校長室通信HAPPINESS ~「授業の始め方」で主体性を育てる

          校長室通信HAPPINESS ~校長の挑戦 「教えないサッカーの授業」

          校長なのに…体育の授業をやりました 先日、2年生4クラスで体育の「サッカー」の授業をやらせてもらったところ、ありがたいことに6年生からも「やってほしい」という要望が…!ただし6年生の先生方からは「その先をどうやって展開していくのかも教えてほしい」というリクエストつきです。  まあ、そりゃそうだなということで、何十年かぶりに「指導案」を書き、6時間扱いの「指導計画」を6年生の先生方に提案しました。そして、校長なのに、午前中4時間も使って、授業にチャレンジさせてもらいました。

          校長室通信HAPPINESS ~校長の挑戦 「教えないサッカーの授業」

          校長室通信HAPPINESS ~センスを磨く

          どこにでもいるセンスの良い人たち… どんな仕事にも、どんな分野にも、センスが良いと言われる人はいるものです。それは教師の世界も同じです。これまでたくさんの学校で勤務してきましたが、どこの学校にも「この人、教師としてのセンスが抜群だなあ…」と思えるような先生がいました。例えば、他の先生と同じことを教えているのに、その先生が教えるととってもわかりやすい、子どもを惹きつける教材や教具をさらりと準備して、いつも授業がおもしろい、…こんな先生に出会うと「ああ、私にもあんなセンスがあった

          校長室通信HAPPINESS ~センスを磨く

          校長室通信HAPPINESS ~池上正氏の「子どもたちへの絶妙な接し方」

          3年ぶりの池上正氏の指導者講習会 去る12月5日土曜日、千葉県市川市で池上正さんの少年サッカー指導者講習会を開催しました。池上正さんは、「サッカーを通して子どもたちを立派な人間に育てていく」ことを理念として、全国でセミナー、講習会、講演会などを展開されています。出版されている多くの著書にはサッカーの指導だけではなく、教育、子育て、人材育成のヒントが満載です。ジェフ千葉時代には、「サッカーおとどけ隊」として千葉県内190か所、のべ10万人の子どもたちの指導にあたり、サッカーの楽

          校長室通信HAPPINESS ~池上正氏の「子どもたちへの絶妙な接し方」

          校長室通信HAPPINESS ~失敗の権利

          道徳教材が教えてくれた「人材育成」の極意 6年生の教室に道徳の授業を観に行きました。そのときに扱っていた物語のあらすじです。  「すんまへん」でいい  13歳の定やんは、京都の一流日本料理店で出前持ちとして働いていました。ある日定やんは、おやじさんから堀川の日本画家の家まで器を下げに行くように言われました。日本画家の家に届けた料理ですから、器も店で使っているいちばん上等なもの。おやじさんからは自転車で転んで割ったりすると大変だから、電車で行くように言われました。言われたとお

          校長室通信HAPPINESS ~失敗の権利

          校長室通信HAPPINESS ~やんちゃ坊主とのつきあい方

          やんちゃ坊主は「やんちゃのプロ」  ふてくされる子、ルールを守らない子、口答えをする子…。こんな「やんちゃ坊主」たちが毎日教師を手こずらせています。叱ったり、褒めたり、なだめたり…。何をやってもうまくいかない毎日が続くと、「私は教師には向いていないのかも…」と落ち込みます。でも落ち込むことはないんですよ。なんせ彼らはやんちゃのプロなんですから。大人をイライラさせることなんてお安い御用です。だから「やんちゃ坊主」たちと付き合っていくにはそれなりの心構えと正しい知識が必要です。今

          校長室通信HAPPINESS ~やんちゃ坊主とのつきあい方