ポッケからするめいか60
バブル全盛期といえば、
ジュリアナ?
80年代はディスコが大いに流行っただろう。
しょうさんたちが若かりし頃にもディスコやショークラブはもちろんあったが、
その頃、ミキさんが大好きだったのは、
盆踊り
中学卒業後、
ミキさんは近所のお友達に誘われて地元の青年団に入った。
そこで盆踊りの楽しさを知る。
夏になると各地で盛んに盆踊りが開催され、
ミキさんも仕事を終えて帰宅しすると、
すぐに浴衣に着替えて身支度を整えたものだ。
日が落ちる頃に青年団の仲間が大きなトラックで家まで迎えに来てくれてみんな一緒に盆踊り会場へ行っていました。
会場に行けば、各地の青年団たちも同じように来ていて、
そこで知り合って仲良くなることもありました。
東京音頭
炭坑節
花笠音頭
◯◯踊り(←地元オリジナル)
曲に合わせて太鼓が鳴り、
掛け声かけて、
その場に居合わせた人たちと踊ることは、
本当に楽しくて仕方なかった。
それがミキさんの青春なのでしょう。
盆踊りに行けば、
もちろん男女の出会いがあり、
おとなしくて美人だったミキさんはよく声をかけられました。
スマホなんてない時代。
気に入った人がいたら、
すぐその場で想いを伝える。
チャンスを逃したら次いつ会えるかなんてわかりません。
しかしミキさんはこの頃からすでにしょうさんを思っていて、
全てお断りしていました。
あの人にも言われた。この人にも言われた。
今では自慢げに懐かしく話します。
その頃のしょうさんは、
キザで恥ずかしがり屋。
盆踊りにミキさんと一緒に行くことはあっても、
決して踊ることなく、カッコつけて端っこで突っ立っていたそうです。
結婚後
夏祭りに行くことはあっても盆踊りに行くことがなかなかなかったミキさん。
60を過ぎたある夏、
ミキさんの娘さんが孫を連れて帰省したとき、
娘さんと孫と一緒に盆踊りに行きました。
何十年振りだったでしょうか?
何十年振りに盆踊りをしました。
楽しい。本当に楽しい。
ミキさんはイキイキと輝いていました。
奇遇にも昔の友達にもそこで再会し、
大好きなビールを飲みながらたくさん話をし、たくはん踊りました。
そんなみきさんを見れて、娘さんは本当にうれしかった。
それからというもの、
毎年盆踊りに行くようになりました。