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ポッケからするめいか88
しょうさんの寝室。
しょうさんとミキさんは別々の部屋に寝ています。
別々に寝るようになってかれこれ10年以上経ちます。
しょうさんが寝ているのは畳の部屋です。
そこには床の間があり押し入れがあります。
5年くらい前から急にベッドで寝たいと言い始めたしょうさん。
それまでは生まれてから60年以上ずっと布団で寝ていました。
ベッドなんて…と言う人でしたが、歳を重ね、床に直引きの布団よりもベッドの方が寝起きしやすいと気づいたようです。
初ベッドは折りたたみ式のベッドでしたが、
寝てる時にキシキシするのが不快で、途中からふかふかの厚みのあるベッドに買い替えました。
和室にベッド。
ホームセンターで板を調達し、
ベッド専用の木枠を自分で作成。
ベッドが畳に直置きにならぬよう底を浮かせて置ける木枠を作りました。
通気性を考えたようです。
ベッドと畳の間にできた隙間には自分の手帳を隠すように置いています。
バレていないと思っているようですが、ミキさんは知っていても知らないふりをしています。
形から入るしょうさんはやっぱり自分の寝床も快適で見栄えの良いものにしています。
居間とふすま続きのため来客の目に入ることがあっても様になるようにとも考えているのでしょう。
たまに昼間、
ミキさんがこのベッドの上で愛犬と昼寝をしたりします。
普段はふすまはオープンのままの為、遊びに来たお孫さんたちは走り回りベッドの上でジャンプし、掛け布団はぐちゃぐちゃにされます。
大量のおもちゃをベッドの上に広げおままごとをしたりします
ぐちゃぐちゃにされたベッドは夕方、
しょうさんが黙って整えます。
天井にある電気から、ながーく紐を結び垂らし、ベッドに寝ながら電気をつけたり消したりできるように工夫しています。
二つのタンスが寝室に置いてあり、
和室用のがっちりした見た目高そうな畳めないローテーブルが壁付に縦置きされ、
床の間には日本人形や、えびすさん、だるまの置き物。
窓際には刀。
ミキさんの嫁入り道具の鏡台。
ルームランナーにルームサイクル。
文字に起こせば8畳の部屋はやたらカオスに感じるかもしれないが、
実際は綺麗に収まって見えるので不思議だ。
物は溢れているはずの寝室は、
年々居心地が良くなっているようだ。
しょうさんのつくりあげた世界。