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ポッケからするめいか36

しょうさんはタバコを吸わない。


かつては一日一箱吸うこともあったが、一貫してここ15年は吸わなくなった。


もうこれからも吸わないだろう。


タバコとしょうさんのつきあいは、
くっついて離れての繰り返しでそれはまるで
腐れ縁のカップルのような関係だった。


職人仲間は仕事の休憩中も仕事後の飲み会でもパカパカ吸う人が多かったので、

しょうさんも若い頃は当たり前のように吸っていた。


けれどしょうさんの子供たちからすると、
タバコを吸わないしょうさんの印象の方が強い。



どちらかというとミキさんの方が愛煙家だ。

子供たちを出産後からタバコを吸い始め、

吸うのは一日4、5本。

しかし出かけ先で吸う場所がなければ吸わなくて平気な人だ。

禁煙する気は全くなく、
過去に何度か試みたが
すぐ断念。

だから子供たちにとっては、
台所でパカパカとタバコを吸いながら、
ビールを飲みながら、
家事をこなしていたミキさんの印象が強い。

今ではしょうさんの目を避け、
家の中では吸わず庭に出てときどき吸っている。

もちろんしょうさんは知っていますよ。


そしてしょうさんの禁煙パターンは、
だいたいこう。


飲みの席の周りのタバコの煙が嫌になって、
次の日から突然禁煙

吸わない!と決めたらそこから絶対吸わない。

そして5年くらい時が過ぎる。

あるとき突然吸いたくなってまた再開。

ほとんどがこれの繰り返しだ。


でも毎回禁煙をはじめても3本だけタバコをティッシュに包んで自分のそばに置いておく。

例えば車のダッシュボードや
居間の引き出しの中とか。

それには絶対手をつけるなとミキさんにも伝えている。

なぜなら
タバコがない!
と思ったら吸いたくなるからだそうです。


禁煙中でもそばに置き、
いつでも吸えるんだと思えると安心して吸わないでいられるのだそうだ。


大抵の人はあると吸ってしまうからタバコはそばに置かないでしょう。


今では全く吸わない。
吸っていたことすらも忘れるくらいだ。

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