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【ベスト】上半期を振り返る20~16位


お詫び 
先月号で告知した、ルポタージュの掲載を、見送ることにしました。

【点数の目安】

1000点満点で点数をつけていく
800点 かなり面白い
900点 人に薦めたくてたまらない
950点 人にしゃべりたい衝動にかられる
1000点 どひゃ~~

半年で読んだ90冊を見て直感的に点数をつけた。
是非、自分の好みに合わせて手に取ってほしい。

【ベスト20】

924点 
2020/4/11 
今村夏子著 紫のスカートの女
 
このおどろおどろしい表紙。
紫でないのに、紫に見えてしまう表紙のスカート。

この本は「わたし」目線で語られる。
「わたし」が紫のスカートの女と仲良くなりたいよ、という話。
最初は紫のスカートの女が不気味なように思えるが、
途中から、「わたし」のほうが不気味なのではないかと思える。
そんなに近づいているのに
どうして、「わたし」の顔を覚えてもらえないのか。

短い本なので、久しぶりの読書という人にお薦めする。

初めて読んだ芥川賞の作品で、この本をきっかけに芥川賞・直木賞に興味を持ち始めた。
こんなに高い点数なのに、20位という。


【ベスト18 同率】

936点 
2020/5/23
今村 夏子著 こちらあみ子 (ちくま文庫)
まさかの連続でこの著者。
著者デビュー作品。
安定して高得点をたたき出すのがすごい。
デビュー作で個人的には紫のスカートの女よりも衝撃が強いかと。
この本は、短編集で3本入っている。
表題作の「こちらあみ子」は120頁くらい。

あみ子は、高校生?くらいだが、前歯が3本ない女の子。
どうもパンチされたらしい。

【ベスト18 同率】

936点 
2020/5/15 
歌野 晶午著 密室殺人ゲーム王手飛車取り (講談社文庫)
ネットで知り合った五人は、互いの本名も住まいも職業も知らない間柄。
実際に会ったこともない。
五人はネット上でゲームをしている。
一人が問題を出し、残りの四人が解答する推理クイズ。
問題は殺人に関するものだ。
しかし、条件がある。
出題者は、自らの手によって実行済みの殺人事件を問題にするのだ。
Q1 次は誰を殺しますか?



【ベスト17】

944点 
2020/5/2
村田 沙耶香著 コンビニ人間
芥川賞受賞作品。
コンビニの店員にはマニュアルがある。
そのマニュアル通りに動くこと、それが私の喜びだ。
という女性の話。
ここまで極端ではないかもしれないが、みなさんも「わかる!」と思えるシーンがあるのではないか。
こちらも160頁ほどの作品で読みやすい。
2018年に累計発行部数が100万部を突破したという記事あり。


【ベスト16】

947点 
2020/6/17 
長江俊和著 出版禁止(新潮文庫)

お詫び 
先月号で告知した、ルポタージュの掲載を、見送ることにしました。

著者の長江氏はアンビリバボーの立ち上げスタッフという。
同氏が、掲載禁止になったルポタージュ(記事)を読む。
雑誌掲載の予告までされていたのだが、諸事情により掲載が見送られた。
そのルポタージュのタイトルは「カミュの刺客」
本編はほとんどがルポタージュで占められ、最後に長江氏自らが「出版にあたって」を記述している。
不思議なルポタージュを読み解いていくと、恐るべき事実が浮かび上がってくる。

出版禁止と同著者で、放送禁止というゾッとする動画がある。
YouTubeでも落ちているので是非見てほしい。

ちなみにこの表紙なんか変!


【まとめ】

5冊中3冊が純文学という結果になった。
今村夏子さんや村田沙耶香さんは非常に読みやすい作品で、人気もある。
読んだことがない人には是非薦めたい。



次回は15位~11位を紹介。
薦めたい本がたくさんあり、困ってしまう。

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