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The Band [Same] Capitol STAO-132

Garth Hudson   1937 8/2  ー 2025 1/21    R.I.P

今朝、このバッドニュースを知りました。
いきなり、頭の中で「Chest Fever」がリフレイン。

ザバンドの最後に残されたメンバー、ガースハドソンさんが亡くなりました。これですべてのメンバーが鬼籍に入ってしまった。

追悼文的な記事書きたいですが、なかなか心の整理がつかない。
以下、2017年にブログで書いた記事に手を加え追悼文にします。


別名「ブラウンアルバム」とも呼ばれ、あの歴史的名盤である「ミュージックフロムビッグピンク」(以下ピンク)の次に出されたセカンドアルバム。

当初、デビュー盤のピンクを出した後に普通のアーティストであればお披露目ツアー等をやるのが常套ですが、ザバンドはマネージャーのアルバートグロスマンの方針で一切ツアーに出ずに次のアルバムの作成に取り掛かったのです。(ウッドストックとかには出演)

ロビーがこの間にさらに曲作りに励み、このセカンドも素晴らしい曲ばかりに仕上がりました。一般的にザバンドの最高傑作と言われています。(自分的には愛聴盤は断然ピンクですが)

木を打ち倒すようなサウンド、または土の香りがするサウンドと形容されるあまりにも(いろんな意味で)有名なジャケ。

本当にこれがロックバンドのジャケなのだろうか(笑)。とてもまだ20代とは思えぬ髭面の人たち。写真はエリオットランディー、デザインはおなじみボブカトーさんです。一応左からリチャードマニエル、リヴォンヘルム、リックダンコ、ガースハドソン、ロビーロバートソン。(この頃までリチャードは髭が無いです)

少しエンボスがかった上品な紙質。昔持っていたUS再発盤はたしかツルツルの紙質だったような覚えがあります。

1983年、の初来日のパンフと。勿論ロビーはいません。

さらに裏ジャケ、どこぞの売れてないカントリーグループ、のような写真。

この初来日のパンフは写真よりもいろんな人の、文章満載で非常に読み応えあるパンフです。参加したライブは大抵パンフ買うのですが、ある時「もういいや」とほとんど断捨離してしまい(レコ屋に売った)今は10冊ほど。
このザバンドのパンフだけは棺桶の中まで持ってくつもりです。

Impression

さて内容ですが、相変わらず地味です(爆)しかしこのアルバムからライブで定番になる曲が4曲も生まれ、さらにそれ以外も目立たないけど素晴らしい。といった感じの楽曲がひしめき飽きない内容です。
レコーディングはカリフォルニアのサミーデイビスJrの邸宅を借り切って行われています。

My Favorite Songs

Across the Great Divide

今回もリチャードが歌うあまりにも無防備なこの曲が1曲目、イントロのさりげないロビーのテレキャスターの音がパキパキしていていいです。オブリガードぎみに入る簡素なギターもイカしてます。ただギターソロという代物ではなく、あくまでさりげなく。

The Night They Drove Old Dixie Down

そして南北戦争の事を歌ったこの曲。レヴォンの真骨頂です。ただし僕は後半のライブで演奏されるイントロにホーンセクションが入るバージョンが完全型だと思っています。ザバンドの楽曲の中でも間違いなくBest5に入ります。サビのコーラスの裏声はリックかな。

When You Awake

曲はリチャード&ロビーなのだが歌うのはなぜかリックダンコ(笑)。ここら辺がこのバンドの良く分からん所です。まぁ二人で作ったのはイイが、どーもKeyが合わんかったんでリックに歌わせよう。こんなところかな(笑)。その選択が正解だったのかイイ雰囲気の曲です。

Up on Cripple Creek

この後ライブでのオープニングに起用されることになるこの曲、スタジオバージョンではおとなしい感じです、ガースのキーボード(クラビネット?)が面白い効果を上げています。このラストワルツのライブでは短縮版で演奏されていると思います。

Whispering Pines

リチャード渾身のバラード、アルバム毎に1曲はこーいうバラ-ドが必ず入るのですが、この人の裏と表のどちらともいえないスレスレの声は本当にしんみりときますね。

Rockin' Chair

なんか日本の四畳半フォークが真似してるようなイントロ(かぐや姫系)が泣かせます。この曲は誰が歌ってるのか非常に判りづらいぶんリチャードがメイン、サビでリックと思うんだけど。

The Unfaithful Servant

いかにもザバンド風のロッカバラード、ボーカルはリック。B面では際立っています。エンディングでようやくロビーの泣きのギター(ただしアコ)がここで炸裂。渋いの一言。



高校3年の頃、ザ・バンドのラストワルツを見に行きました。ところでザバンドって何者? てな具合で、クラプトン、ディラン、ニールヤングを見れるという理由だけで・・・笑

ザバンドをしっかりわかってるヤツは誰一人いない仲間数人と映画館に行きました。因みに同時上映は確か「Let It Be」だったか「Woodstock」だったのか、記憶があいまいですが。

という事で、ラストワルツでの映像すこし入れました。

Label

キャピトルのグリーンターゲット(またはライムグリーン)のオリジナル。 マトは両面とも2、 B面のみRLの刻印があります。

久しぶりに聴きましたが、やはり地味な印象は変わりません。まぁもともとザバンドは派手なバンドではないから仕方ないですが。
今まではA面が良かったのですが、今日聴いていたらB面の方のが泣けてきました。

因みに、この盤の再発のレッドレーベルは良く見かけますがこのオリジナルのグリーンはなかなか見かけなくてヤフオクでも出ると今では2万円超えです。
私の手帳には2015年に1.800円で購入と書いてました。どんだけ上がってるんだ!

最後に、パンフにチケットもはさんでありました。どうしようもないくらいに地味なデザイン。上のディランと比べると手抜きもいいとこ。
今で言うと「エクセルで主催者の担当が適当に作った」そんな感じ(笑

名古屋市公会堂は1階がほぼフラットで後ろの方は非常に見にくくて、私は真ん中の通路辺り。ガースが凄く小さいサックスで前に出てきた時は「うぉー」って感じで盛り上がった覚えがあります。

天国で全員そろってまた素晴らし音楽活動していてくれればいいのですが。

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