「熱中し過ぎない」而智勇多困於所溺
而して智勇は多く溺るる所に於いて困しむ
―而智勇多困於所溺―
[原文](新五代史)
禍患常積於忽微、而智勇多困於所溺。
[書き下し文]
禍患は常に忽微に於いて積み、而して智勇は多く溺るる所に於いて困しむ。
[原文の語訳]
災禍や患いは常に少さな積み重ねで、智恵や勇気は多くても溺れるほどに熱中し苦しむ。
[解釈]
災禍や患いも小さなことが積み重なっているのと同じように、智恵や勇気に溢れていても溺れるほど集中してしまうところ今度は苦しむということです。
集中することは必要ですが、熱中しすぎて周りが見えなくなってしまってはいけません。
一人練習するのもよいですが、見えないところで付き合ってくれている人がいるかもしれません。悪くない我欲でも、それが強すぎることで影響を受けている人がひょっとするといるかもしれないことを意識しましょう。
もう少しで達成できそうな時、もう一息と無理をしてしまってはいけません。適度に休むこともしなくてはいけません。