「広げ過ぎない」大道以多岐亡羊

「広げ過ぎない」大道以多岐亡羊

大道は多岐なるを以って羊を亡う
―大道以多岐亡羊―

[原文](列子 説符)
心都子曰「大道以多岐亡羊。學者以多方喪生。」

[書き下し文]
心都子曰はく「大道は多岐なるを以って羊を亡(うしな)う。学者は多方を以て生を喪(うしな)う。」

[原文の語訳]
心都子が言う「大きな道には分かれ道が多いがゆえ逃げた羊の姿を見失ってしまう。学者は知識が多すぎて逆に生き方がわからなくなってしまう。」

[解釈]
選択肢が多いのはよいのですが、多すぎると逆に悩んでしまうことになります。

手広くしたことが災いして焦点がボケてしまうなんてことも。組織でも手広くしたことで特色が薄まったり、強みが弱体化する懸念があります。

「呑舟の魚は枝流に游がず(できる人はこんな所でくすぶってない)」できる人は例え幾多の枝道があっても、目標となる根幹をしっかり見極めて進むことができるのです。

情報も溢れていて、ともすると溺れてしまいます。フィルターなどで絞り込みが必要ですね。

飲食店でメニューがたくさんあると何を食べようかお客さんを悩ましてしまいます。「どれも美味しそうだけどオススメはどれ?」と訊かれ「オススメじゃないのがない」と返答してしまうとさぁ大変!!本来、こういう時は「まずは当店を知ってもらうためにこれを食べてもらい」というのが一つはないといけないのですが...ね。

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