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オリーブ色の天然ガラス
初めて見た時、目を奪われました。
こんな色のガラスは、見たことがない......。
温かな色を放つ、オリーブ色のガラス。
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光のあたり方によって、ゴールドのように見えたり、緑に見えたりする。面白くてつい、じーっと眺めてしまいました。
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新島ガラス
東京から南に160kmに位置する島、新島。
東京から飛行機で約40分。
人口約2500人。
特産品は明日葉。
国内外からサーファーが集まるほど、サーフスポットとしても有名です。
新島の観光案内所のホームページを見て驚いたのですが、エメラルドグリーンの海と白い砂浜が色鮮やかな美しい島でした。
新島特産の火口石「コーガ石」(黒雲母流紋岩)
イタリアのリパリ島と、新島でしか産出されない貴重な石です。
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実際に持ってみると想像よりもとても軽く、いたるところに小さな穴が開いています。
新島では古くから建築の材料として使用されていたそうです。
持つだけで手に石の破片がポロポロとつくので、確かに加工しやすいだろうなという印象を受けます。
このコーガ石を砕いてソーダ灰を加え、溶かしたものが「新島ガラス」。コーガ石に含まれるアルミナ・カリ・鉄分などの酸化金属により、オリーブ色のガラスになります。このオリーブ色は、コーガ石にもともと含まれている酸化金属が熱によって化学反応を起こした天然の色なのです。
素材の色を生かした新島ガラスには、どこか温かみがあります。
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名前の付け方がとってもユニーク!!
最初はこのオリーブグリーンに惹かれたのですが、新島ガラスの作品を見る度に「美しいな、やっぱりいいな」とぐんぐん惹かれてしまいます。
作り手の方の温かさや、ユニークさが作品から滲み出ているような気がするのです。
野田 收・由美子夫妻は、10年かけてコーガ石からガラスを作る技術を研究された方です。
野田 收さん
1952年 東京都新島生まれ
1978年 多摩美術大学立体デザイン科卒
1984年 イリノイ州立大学大学院卒、野田ガラス工房設立
1986〜90年 多摩美術大学立体デザイン科非常勤講師
1988年〜 新島ガラスアートセンター設立、同ディレクター
2018年 Bangkok Glass Studio 講師
現在 新島ガラスアートセンターディレクター
Pilchuck Glass School国際評議委員
米国アートソサエティ会員
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影が波の揺らぎのようになっていて美しい……。
溶けたガラスをひも状に巻き、手で広げながら作っているそうです。
作っている動画を見たのですが、一巻きしては手で広げ、溶かして形を整えて、また一巻きして……。と、とてつもない労力がかかっていました。
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野田 由美子さん
1952年 東京都生まれ
1979年 多摩美術大学立体科プロダクトデザインガラス選択卒
1984年 米国イリノイ州立大学大学院美術学部ガラス科卒 修士
1988年〜 新島ガラスアートセンターアソシエイトディレクター
2018年 第1回バンコクガラスフェスティバル招待作家
2019年 国際ガラス展金沢入選
2021年 第28回伝統工芸諸工芸展入選
現在 新島ガラスアートセンターアソシエイトディレクター
米国ビルチャックグラススクール国際評議委員
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色ガラスと新島ガラスのオリーブグリーンが混ざり合っている姿が特徴的でなんとも美しい。新島の波を色で表現されているように感じました。
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今、東京都世田谷区にあるアートスクエア観さんで
NIIJIMA GLASS 2024 夏
新島ガラス特別展示が開催されています。
沢山の新島ガラスが展示されていて、店内がオリーブ色に包まれていて素敵ですよ。
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おそらくこんなに沢山の新島ガラスが見られるのは、都内ではこちらだけだと思います。
温かみのあるオリーブグリーンのグラス、一目見に来ませんか?
開催期間:2024年8月3日(土)〜8月12日(月)まで
時間:11:00〜18:00
場所:アートスクエア観
東京都世田谷区梅ヶ丘1-4-13
TEL : 03-5477-6511
※会期終了しています。