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スーパーマリオブラザーズを、ビートシートを使って分解してみる

こんにちは!なるぴーです。
スマホゲームの開発現場で、ディレクションやプロジェクトマネジメント、プロットの作成などをしています。

今回は、ゲームの企画から実際にステージ制作をするときに、考えを助けるツール、ビートシートについてピックアップしてみます。

企画もできてきた。プロトタイプのイメージもできてきた。
設計もできてきたが、何をどんな順番で出していけばよいのか。
また、全体像を確認するにはどうすればよいのか。
そんなときに役に立つのが「ビートシート」というツールです。

What / ビートシートとは


もともとは、ハリウッド映画の脚本で使われた手法のようです。
制作を整理し、計画をするためのツールです。

ゲーム制作では様々な要素が出てきます。
キャラクター、ストーリー、ゲームプレイ、ステージ、敵キャラetc...
それらを整理・統合するものというイメージです。
切り口は、5W1Hでやることが多そう。


Why / なぜビートシートがよいのか

可視化されるので、目的や意図に対してやろうとしていることがあっているのかというのが明確になります。
また、全体像を一覧できるので、要素の抜け漏れ、ダブりについて確認がしやすくなります。

ステージが連続して、同じ敵ばかりで変化がないから変えてみようとか
この敵キャラに、ワンアクションを追加してうまく再利用しよう等です。

How / どうやってつくるのか

イメージが湧きやすいように、今回は、『スーパーマリオブラザーズ』のステージ1-1から1-4を例に表に起こしてみます。

それぞれのステージがどんな構成になっているかは、
こちらのブログが参考になりました。ありがとうございます。


ビートチャート

・まず、ゲーム的な目的・意図を決定
・次に、それが達成できるように、ステージ・敵・パワーアップ要素を配置
・最後に、見た目的な変化をつけるために、ステージの色やBGMで印象を変化

という流れでしょうか。
スーパーマリオブラザーズのゲーム内で、ストーリー自体が語られることはないのですが、ストーリーありのゲームの場合、ここにさらに、「ストーリー上の立ち位置」というのが追加されます。

こうして要素を見比べてみると、何かしらの目的や意図を達成するために、ステージや敵、パワーアップが配置されていることがわかります。

まとめ

ビートシートはいいぞ、というのはあまりにも雑な結論ですが、
これがあることで「指針」というのが見える化されるというのが大きいです。複数人でステージを作る時に分担もしやすくなるでしょうし、何より後から見返せる、というのが良さそうです。

最後に、今回に関連する参考図書をいくつか貼ってみます。


参考図書

「レベルアップ」のゲームデザイン 実戦で使えるゲーム作りのテクニック

新卒の1年目のときに買って、だいぶ年季も入ってきました。
開発フェーズに、リファレンスとして読み返したい一冊。
タイトルごと、フェーズごとに重点的に惹かれる箇所が変わるのも面白いです。その時々で、必要な部分を拾って読んでいます。

SAVE THE CATの法則 本当に売れる脚本術

シナリオの入門書としてオススメできる本。
この本で、考え方を学びました。
脚本をパターン化し、「外さない構成」というのをまとめています。

スーパーマリオブラザーズ説明書

本編の物語が書かれている数少ない原典。

おとなしいキノコ一族は、皆その魔力によって岩やレンガ、つくし等に姿を変えられてしまい、キノコ王国は亡びてしまったのです。

このキノコ達の魔法を解き、よみがえらす事ができるのはキノコ王国のピーチ姫だけ。彼女は今、大魔王クッパの手中にあります。

なんということでしょう。
つまり、マリオの物語は、奪われたものを取り戻しにいく、ダークファンタジーでした。

では、またお会いしましょう!

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なるぴー|ゲームディレクター
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