「つなぐ」という物語とシステム。ティアキンを115時間かけてクリアしたので感想
ゼルダの伝説ティアキン、とんでもないゲームでした。
足かけ約5ヶ月(途中でFF16とAC6をプレイ)の115時間がかりでクリア。
特に、エンディングの演出がかなりよかった。
なので、ネタバレ要素全開でコメントしていく。
◆続編として理想的なセットアップ
ゲームの冒頭で「復活したガノンドロフを倒し、ゼルダ姫を探すゲーム」というのがわかるつくりになっている。
2作目で主人公と舞台が同じだと、いくつか気を遣わないといけないことがある。それは「なんで前作で最強になったのに、また弱いところからスタートなんだ」ということに向き合う必要がある。
冒頭は前作の流れを汲む2作目として、納得感のあるかたちだった。
ゲームの序盤で、ゼルダとリンクはハイラル城の地下にある神殿を探索しにいく。
そして、そこに眠っているのはかつて封印されたガノンであることが判明する。
これらのイベントが起き、明らかに「ガノンは倒した方がいい存在」とインプットされる。
そして冒頭で「つなげなかった」リンクが世界を旅する中で取り戻しにいく。
◆つなぐシステムと物語
今回は、「つなぐ」というのがシステムと物語の二軸になっている。
システムでは、
・素材と素材を「つなぐ」ウルトラハンド
・武器と素材を「つなぐ」スクラビルド
という「つないで状況を打開する」クラフトシステムが新規要素。
他にも祠の光が手のひらモチーフになっていたりと、手が意匠として多く取り入れられている。
物語では、
・過去と未来の時を「つなぐ」竜の泪の物語
・リンクとゼルダを「つなぐ」マスターソードに秘められた物語
を中心に展開される。
タイトルにもある、Tears = 泪とはなんだったのか?
マスターソードはどのようにして、力を取り戻すのか?が本編を進めると明らかになっていく。
◆そして、帰ってくる物語
ガノンドロフとの決戦の場は、最初のハイラル城の地下。
これまで失ってきたものを取り戻しにいくフィナーレとしては最高の舞台になる。
そして、ガノンを倒した後の世界。
元に戻らないとされてきたゼルダは、龍から人へと元の姿を取り戻す。
ここがかなりアツかったのが、
プレイ中に何度も繰り返してきた、空から地上へのダイビング。
そして距離を縮めたあとに手を伸ばす。
ゼルダを再び取り戻したリンクは、湖へとダイブする。
物語の冒頭でリンクがやったアクションと同じ流れ。
最初と最後に同じアクションをするけれど、これまでと重みが変わってくる。
目覚めたゼルダは、「ただいま」といい、エンドロールの流れに。
心の声で、おかえりと言いたくなる。
未プレイの方はぜひプレイしてみてほしいです。