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おしゃれ餃子屋が増えたのはインスタの歴史に紐付いていた

おしゃれ餃子屋、増えましたよね。
ぱっと思いつくのは、トーキョーギョーザクラブ。

私もヲタク友達でもあり同期でもあるうちのメンバーと福岡にライブで遠征に行った時、インスタで出てきたラスベガスというおしゃれ餃子屋に行きました。

餃子ブームの象徴としてこういったお店が紹介されることも増えたのですが、どこのお店も餃子は映えていない。
餃子以外のなにかがインスタに上がってきていることに着目し、インスタの歴史と一緒に考えていきたいと思います。

Instagramの歴史

まず、始めにInstagramの歴史を振り返ってみましょう。

2010年に日本に上陸し、そこから2016年までは写真加工ツールとしてユーザーが登録し始め爆発的な人気ではなかった印象です。

2016年にはひとつの壁である月間アクティブユーザー(MAU)が1,000万人を超え、1,200万人を突破していました。
いろんなプラットフォームが出てきている時代ですが、1,000万人MAUを獲得できるかできないかは運命の分かれ道。
1,000万人を超えてからユーザーが思い思いに開拓していき、そのカスタマイズ性や他ユーザーとの繋がり方などが増えると、プラットフォームが大きくなっていくのではないかと考えます。

ここから、元々メインであった、加工機能が”インスタらしさ”を表現できる手段となり、鮮やかでPOPな写真を撮るインスタ女子が爆発的に増えていきました。

羽を生やしたインスタ女子をどれだけ見てきたか、、、(笑)

その後、その勢力を拡大し、2018年にはMAUも2,900万人を超え、「インスタ映え」が流行語大賞にも選ばれ、インスタ女子だけでなく、世間的にも「Instagram」が浸透していった年になりました。

この頃タピオカなども流行り始め、映えている非現実的な場所だけでなく、かわいい飲み物、食べ物、商品が増えていきました。

一部で盛り上がっていたことがメディアなどにも取り上げられ、一般化された次の年2019年には「映え疲れ」の記事も増えました。

流行りに乗ることがイケてることなのに、流行りが大きくなりすぎると別の流行りにを探し始めるのが若者たちの行動ですが、インスタの場合、映えは疲れたけど、プラットフォームとしては楽しいし、インスタですでに多くの友達と繋がっているので、他のプラットフォームには移行せず、インスタ内での流行りを作る流れができてきました。

鮮やかだった投稿が順にパステルカラーやブラウンなどの落ち着いた色が増え、インパクトがある色の投稿は減ってきます。

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#淡色女子 というハッシュタグでは47万件以上投稿されています(3月25日現在)

インスタのこれまでの歴史を振り返ると、ユーザーがいなかった時代では、インパクト重視な鮮やかな写真を撮ることがメインで、映えればOKでしたが、ユーザー数も増え、流行りに飽きはじめたユーザーが写真で差別化をし、ブラウン系統の画像が増えてきました。

また、写真だけでなくインスタにおいてはハッシュタグ検索も定着したことで、ハッシュタグで繋がりより自分に親しい人と仲間になる傾向もでてきました。
そこから、ハッシュタグだけでは #繋がりたい 人が増えすぎて、そこで情報に重みをつけるため、投稿文の長文化が進みます。
これによって、写真だけでなく、長文を書けるだけの体験が必要になりました。

写真にしてかわいい空間づくり、そして写真が可愛いだけではなく、体験が重要視されていくのです。

インスタの歴史とおしゃれ餃子屋

インスタの歴史を振り返ってみましたが、ここからなぜ餃子になるのか?

#餃子 で調べると261万件以上投稿されており、そのほとんどがおしゃれとは言えない投稿ばかり。そして、前述の通りの体験があるのかと見てみてもない投稿がほとんど。

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(茶色いことは茶色いけど、インスタではやっている茶色ではない気がするでしょ?)

それでもおしゃれ餃子が増える理由としては、まず餃子はみんなが知っている味、そして見たら食べたいという気持ちにさせてくれる大衆的な食べ物という前提があります。

SNSでは毎日大量の投稿がされており、ユーザーも暇な時、スキマ時間にとりあえず見る。その中で、見て3秒で食べたい。おいしそうと思えるかどうかは重要なのです。
ぱっと見でわからないもの、これなんだろう?というものは興味すら持たれず、無意識のままスクロールされてしまいます。

その分、餃子は写真でもワードでもおいしいことはわかるため、インスタで戦うポテンシャルは持っています。

また、インスタを意識しているような最先端なモノよりレトロな味のあるもののブーム、台湾ブームも相まって餃子が注目されてきます。

ただ、餃子自体は写真映えしない、かつ冷凍食品からお弁当、ランチ、中華屋さん、和食屋さん、いろんなところで目にし、味もカスタマイズはできるものの、エビ、カニ、野菜などなどいろんな商品もあり内容をアップデートすることはできない。

それでも増えた餃子屋の共通している特徴は、

餃子以外がかわいい。

トーキョーギョーザクラブも見てみると、空間は女性でも入りやすい雰囲気になっており、POPでかわいい看板が迎えてくれます。

更に、かわいいロゴ入りグラスにメロンソーダ。

Tシャツなどのグッツ販売もされています。

もう餃子ではないんですよね。

私の行った、餃子のラスベガスも入り口ののれんが定期的に変わり、若者向けの印象で女性でも入りやすくされています。

これは私の撮った画像ですが、このラスベガスの飲み物が瓶に入っておりかわいいのです。

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※お酒でした。

要するに餃子じゃない

もちろん、私の行ったラスベガスも餃子は美味しかったです。でも餃子が美味しいことは、餃子がきらいじゃない限り誰しもが知っていることでわざわざみんなで食べに行こうとはならない。

餃子という共通言語を持ちながらも、差別化できる要素がプラスされ、いろいろなブームも重なりおしゃれ餃子屋が増えたのではないかと考えます。

今後も、モノやサービスが溢れている世の中では品質向上での差別化ではなく、どういった共通言語を持ち、コンセプトや付帯モノで差別化して共感してもらえるかの設計が大切になってくるのではないでしょうか。

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