アフリカの人気コンテンツを調べてみた
映像や音楽、ゲームなどさまざまなコンテンツ産業の土壌づくりをお仕事にされている方とお話する機会に恵まれました。普段は寄り付かないビジネス話も、学生時代に大好きになったアフリカ地域に引き付けて考えると深掘りの手が止まりません。せっかくなのでちょっと書いてみます。
※この記事ではサハラ砂漠以南のアフリカ地域(=サブサハラアフリカ)を想定して話します。
▼4年前にはなりますがアフリカのとある国に度々訪れていました
コンテンツ産業とは?
コンテンツ産業とは映画や音楽、ゲーム、放送、出版などの情報に関するビジネスのこと。海外で「日本といえばアニメ&漫画」のイメージが定着しているのは、まさしくコンテンツ産業の賜物です。
さまざまなデジタルプラットホームが登場し、誰でもコンテンツ制作・配信・消費ができるようになった今、世界的に競争が激しくなっている分野であるのも特徴のひとつ。特にゲーム分野の市場拡大は目を見張るものがあります。可能性の大きい産業ということで「世界でウケる」コンテンツ制作やプロモーションが注目されているようです。
で、冒頭に戻ります。「世界でウケる」の話が派生し、アフリカ好きの私に彼女が投げかけた質問が「そもそも向こう(=アフリカ)の人にとって娯楽っていうと何があります?」というものでした。
毎日の生活に欠かせないアフリカ音楽
アフリカンの友人の姿や、現地滞在中の日常を思い返すとセットで出てくるのが音楽とダンス。携帯にダウンロードした曲をガンガンかけて身体中にリズムを巡らせている人を本当によく見かけたからです。
一般的にテレビをもっている家庭は限られていて、放送と言えばラジオ。スマホを使う人も増えてはいるものの地方ではガラケーの方が一般的です。こうした背景から、映像より音声コンテンツが身近になったと考えられます。
何を聴いているかと言うとナイジェリアや南アフリカ、タンザニア、ジンバブエなどアフリカンシンガーの楽曲。特に、アフリカ音楽とR&Bやヒップホップ、レゲエがミックスして生まれた「アフロビーツ」、そしてキリスト教徒にとって欠かせないゴスペルは、国境を越えて親しまれています。
ユニークなのが、政治的・社会的なメッセージが込められている作品が数多くリリースされていること。ミュージックビデオで伝統的な民族衣装を着用している例もみられます。この辺りの音楽と社会の関係性は、日本のそれとは違うようです。
ちなみに私のお気に入りは、ジンバブエ人のJah Prayzah(ジャー・プレイザー)とタンザニア人のDaiamond Platnumz(ダイアモンド・プラトナズム)がコラボレーションしたこの曲。マラウイ人の友人が聴いているのを耳にして、ハマりました。ジンバブエの言語・ショナの歌詞なので残念ながら意味はほとんど理解していませんが、ビートと歌声が最高にカッコいい。YouTube再生数は1980万回超の人気曲です。
スポーツ映像コンテンツに可能性あり?
もうひとつ、娯楽で思い付いたのがプロスポーツ観戦。セネガルやカメルーンに代表されるようにサッカーが盛んです。欧州のプレミアリーグの試合をチェックしている人も多い印象でした。現地滞在中、レストランに設置されている大きなモニターに人が集まり、試合を応援している様子もよく見かけました。
2021年にはNBAの協力でバスケットボールアフリカリーグ(BAL)がスタート。12カ国が参加しています。なかにはNBA経験選手もおり、サッカーに次ぐ人気スポーツに育つ可能性がありそうです。
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音楽とダンスとスポーツを愛しているアフリカの人々。インフラ整備や技術革新によって彼らの創作活動の幅が広がったら。アフリカの人々も日常的にさまざまなコンテンツに触れられるようになったら。これを機にアフリカのコンテンツ産業、チェックしていこうと思います。
20230526 Written by NARUKURU