ゴリ美 第1話:ゴリ美登場!【AIとの合作小説】
朝、目が覚めると隣にゴリラが寝ていた。何を言っているかわからないと思うが、俺も何が起きたのかよくわからなかった……。
「うわぁ!?」
驚きのあまりベッドから転がり落ちる。いや、本当になんで? 昨日は確かに一人で寝たはずなのに。
「んん~?」
すると、その衝撃で起きたのか、隣のゴリラが大きく欠伸をして起き上がった。
「……あー! ご主人様だ!」
そして俺の顔を見ると嬉しそうに抱きついてくる。あ、動物園で嗅いだことのあるにおい。
「えへへぇ、夢じゃなかったぁ♪」
すりすりと頬ずりしてくるゴリラ。正直、俺は混乱していた。
「……なあ、あんた誰?」
冷静になって考えてみると、いや冷静とか関係なく、これはどう考えてもおかしい。
「え? 私の名前ですか? 私はゴリ美です!」
「ゴリ美……」
なんて安直なネーミング。声は意外にかわいいが、見た目はただのゴリラだ。
「で、そのゴリ美さんはなんで俺の家にいるの?」
「それは……あれ? なんでだろう?」
首を傾げるゴリ美。
「まあいいか! 細かいことは気にしないでください!」
よくねーし。意味がわからない。そもそもなんで俺をご主人様呼びをしているんだろう。
「それより早くごはん食べましょうよぉ~! おなかすいちゃいました~!」
それより早くごはんて……ゴリラって何食べるんだっけ。俺はスマホで検索してみる。
『ゴリラの生態』
なるほど、意外と人間と同じものを食べるらしい。というわけで俺たちは台所に移動した。適当に冷蔵庫の中から食材を取り出す。ああ、両親が旅行中で本当によかったなあ。この状況、どう説明していいのかさっぱりわからねぇ。
「ほら、出来たぞ」
肉焼きそばを作り、皿に乗せてテーブルに置く。ゴリ美は目を輝かせながら待っていた。
「いただきます!」
勢いよく食べ始めるゴリ美。うん、やっぱりゴリラにしか見えない。
「うまい! おいしいです!」
もりもりと肉焼きそばを食べるゴリ美。
「あのさ、一つ聞いていいかな」
「はい? なんでしょうか?」
「君はどうして俺の家にいるんだ?」
改めて質問すると、ゴリ美の動きがピタリと止まる。
「えっとですね……実は私にもわからないんです」
「わからない?」
「はい、気づいたらこの家に居まして……」
「で、なんで俺をご主人様って言うんだ?」
「それは……昔。実はご主人様に助けていただいたことがあるんですよ! それで、恩を返そうとおもって……会いたいなって強く念じてたら、いつの間にかご主人様の隣で寝てました」
「俺が? 助けた? ゴリ美を?」
ゴリラを助けた覚えなどない。そもそもこんなインパクトのある生き物を忘れるだろうか? ありえない。
「はい! なのでこれからよろしくお願いしますね! ご主人様!」
「えぇー?」
こうして、俺とゴリラの奇妙な生活が始まったのだった。