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幸せも不幸も八重の桜かな

しあわせも ふこうもやえの さくらかな
88年と9カ月の人生、幸せもたくさん味わったが、不幸もたっぷり味わった。
「生まれて来なければ良かった」
そんな思いを抱え込んで沈み込んでいたこともあった。
自分だけが不幸から逃げたという思いがあった。
逃げたことを責められたこともあった。
生まれた家を出て、大学の夜間部を卒業した。
やがて結婚した。子が成長する間事業があまりはかばかしくなく、アルバイトもさせたようだ。子が独立して家庭を持った。そして孫もでき、中学生になった。
不幸を相殺することもできないが、いい人生だったと思う。足腰の痛みをかこち乍ら、決して不幸とは思っていない。
これからの事、どれだけ自分たちで楽しみながら生きられるか、それが問題である。

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