梅雨の季節の変化
こんにちは。
南房総千倉町で「ゲストハウス千倉のおへそ」を営み始めて1年半の
新米女将のなるみです。
つれあいの徹也さん、犬の鯛介、猫のさんちゃん、そして最近はさんちゃんの産んだ子猫たち6匹とともに暮らしています。
南房総へ来て、2度目のこの梅雨の季節がきました。
東京にいる頃は梅雨は、好きになれないビニール傘を違和感がありながら
も使って、失くして、また買って・・・というなんだかうきうきしない梅雨の季節を過ごしていたなあ。
体はべっとりして、ゴキブリを見かける頻度が高まり憂鬱な気分になっていたけど、その昔、私には好きな雨の季節があったんです。
22歳の頃、膠原病という現代の医学では治療法が無いという難病指定の全身性エリテマトーデスという病気になり、療養のために、知人を頼り八ヶ岳の麓で1年間お世話になりました。
最初の季節が、梅雨の終わりの頃で私は、部屋の窓から見える森の木が、毎日雨に濡れて、少しずつ葉を増やし、緑が増していく姿を眺めていました。それがまるで今自分の体の中で起きている変化のような気がして、私はその木々とともに、体が軽く活力が沸いていく体感を感じていました。
それから、賑やかな夏がきて、赤や黄に染まる秋がきて、カシャカシャと音を立てる落ち葉の上を歩き、冬の凛とした空気の中にたたずむ木々を手を温めながら眺め、そして鳥の鳴き声とともに、生まれたての新芽に、ほっと嬉しくなっていました。
そんな1年を過ごした私は、すっかりと病気だったことも忘れるくらい
やりたいことが喉からでそうなくらいの意欲が沸いて、再び東京に戻ったのでした。
今でも、あの時の梅雨の季節に出会った、八ヶ岳の木々を思い出します。
そして、今南房総へ移住し、千倉のおへそから車で20分ほどの
館山の山の麓での生活をはじめました。
朝、雨の音で目が覚めて、布団から出て、コーヒーを飲みながら窓の外の木々を眺める。
あの頃の記憶のままの木々に降り注ぐ雨の美しさを目の当たりにして
あーやっぱり梅雨の季節が好きだなと感じています。
また、こうして私の体も、木々と同じように水と光に包まれていることを感じながら、ビニール傘よりも雨に濡れることを心地よく感じている今日この頃です。