【就活生向け】倉庫会社ってどんな仕事をするの?【元財閥倉庫マンが語る】
本記事の概要
本記事の目的は、倉庫会社を志望している就活生の方向けに、倉庫会社がどんな仕事をしているのかを紹介することで、仕事のイメージを膨らませてもらうことにあります。
私もすべての部署を経験したわけではないため、実際と異なる部分はあるかとおもいますが、自分に向いている仕事かどうかのイメージは持つことができる内容になっていると思います。
本記事での倉庫会社は、財閥倉庫各社を対象にしています。
倉庫会社が行う事業の種類
倉庫会社では主に次のような仕事を行っています。
・倉庫事業
メーカーの原材料や商社が仕入れた物品などの荷役や保管を行う仕事です。
・陸上運送事業
こちらはその名の通り、トラックなどで輸送を行う仕事です。
・港湾運送
港に運び込まれ、最終的には船積みする荷物の取り扱いを行う仕事です。
・国際運送
例えば中国にある荷物を、現地の輸送業者を使って、ヨーロッパに輸送するなど、国際的な荷物の取り扱いを行う仕事です。
・不動産賃貸
倉庫会社は立地に優れた土地を保有しているため、オフィスビルなどを建設し賃貸しています。
入社したら何をするの?各事業との関わりについて
この項では上述した事業別に、新入社員として配属された場合に、具体的にどんな仕事を行うのか、また、どの部門に配属される確率が高いのかについても紹介します。
・倉庫事業、陸上運送事業(確率:高)
倉庫部門に配属になる確率は高いといえるでしょう。(倉庫会社なので当たり前ですが…)なお、倉庫マンにとっての陸上運送事業は、自分自身がトラックに乗るというわけではなく、顧客から倉庫に保管している物品の出荷要請があった場合に、運送会社に手配を行う程度のものですので大した仕事ではありません。
倉庫事業に配属になった場合に担う仕事は、港湾系の倉庫に配属になった場合と、内地の倉庫に配属になった場合で大きく異なることになります。
港湾系の倉庫の場合は、
営業部の従業員からコンテナの搬入本数やどんな荷物が来るのかの連絡を受け、情報を取りまとめる⇒コンテナ本数などをもとに、下請けの作業会社との作業段取りの相談をする⇒当日は作業現場を確認し、荷物が壊れているなど、トラブルがあった場合は営業に連絡し指示を仰ぐ⇒荷物が倉庫内に入ったら社内システムで入庫の処理を行う、明日の出庫分についても処理を行う
といった流れになります。
内地の倉庫の場合は、港湾倉庫のようにコンテナの搬入はそれほど多くなく、また、倉庫の形式としては配送センターのようなものが多いことから、多数の小売店舗などへ小ロットでの出荷を行うこととなります。そのため、荷主の顧客との連絡や、出荷の際の出庫伝票の処理に時間がかかり、どちらかというと内勤の仕事が多くなります。
・港湾運送(確率:やや高)
この事業に配属になる場合、港で実際に働くか、または、営業部などで輸出入の申告など通関の仕事にかかわることとなります。
港で実際に働く場合は、コンテナを船に積み込むための計画の作成や、積み込み時の最終責任者として、作業に立ち会ったりといった仕事を行うことになります。
営業部に配属になった場合は、輸入の場合、顧客からXXを輸入してXXに搬入したいとの連絡を受け、その段取りを行う(税関への申告や、現場倉庫との作業スケジュールの打ち合わせ、トラブルが生じた場合の顧客との連絡窓口としての仕事など)のが主な仕事になります。内勤だから楽勝じゃん!と感じるかもしれませんが、複数の顧客を担当させられるため、1件あたりにそれほど時間がかけられず、トラブルが多発した場合は焦りながら仕事を進めることになるため、負荷のかかる仕事でもあります。
・国際運送(確率:やや低)
国際運送は業務の内容を画一的に表現するのは難しいため、新入社員として配属する可能性のある業務である航空貨物に限定します。
航空貨物も、港湾運送の営業部と同様の仕事(顧客の要請に基づいて輸出入の取り扱いをする仕事)を行います。
港湾運送と異なるのは、輸送手段として用いるのが船ではなく飛行機であるという点です。船よりも飛行機の方が、輸送時間が短いということもあり、緊急性の高い案件が多く、港湾運送よりもさらにスピーディな対応が求められることになり、港湾運送よりも負荷がかかると聞いています。
・不動産賃貸(確率:ほぼゼロ)
賃貸物件の清掃など物件の管理自体を自ら行うわけではありません。(下請け業者に発注しているケースが多いと思います。)
物件になにか破損があった場合には修理業者に発注する、賃貸する場合の社内手続きを行う、賃貸先の営業といった仕事が中心だと思いますが、配属される人数自体が従業員全体の1-2%程度のため、あまり詳しい情報を得られていないのが本音です。
まとめ
いかがだったでしょうか。倉庫会社はもちろん倉庫事業の配属になる可能性が最も高いですが、それ以外の内勤の仕事もあります。
もし入社することになった場合は自分の適性を踏まえたうえで、希望する業務を選んでみてください。
実際の仕事のつらさについては別の記事も書いていますので、よろしければ読んでみてください。