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#84 色々なコーチングモデル
個人と組織の能力を最大化し、
物語を共に創る伴走者、
ナラティブサポートの上村です。
様々なコーチングモデルの紹介
先週の土曜日にコーチングに関する研修をさせていただいた話をしました。
そこで色々なコーチングモデルがある事をお伝えしまして、そちらの紹介をすると宣言をしていたので今日はそちらのお話を。
GROWモデル
有名なのはGROWモデルがありますね。
G(Goal):目標 どこに向かうのか?
R(Reality):現状 今、どこにいるのか?
O(Options):選択肢 何が出来るのか?
W(Will):行動 何をするのか?
特徴:目標設定や問題解決にフォーカスしている
効果:目標達成への道筋が明確になり、クライアントの主体的な行動を促すことができる。
質問例
ケース:営業成績を昨年の2倍にする
G:具体的にどうなる事が目標達成ですか?いつまでに達成することが目標ですか?
R:目標に対して現状の課題は何ですか?目標に対して出来ていない事は何ですか?今、成功している事はなんですか?
O:過去の経験から一番活かせそうな取組は何でしょうか?新たに試してみたい施策はありますか?他には何かありますか?
W:今までお話をされてきてどの取組が一番効果的でしょうか?どれから始めましょうか?いつから始めますか?どれくらいの頻度でしますか?
まとめ
一番、有名なモデルですので汎用性はあるかと思います。またモチベーションが高く内省がしっかりと出来ているクライアントには有効性が高いです。
PERMAモデル
P(Positive Emotion):ポジティブ感情 ポジティブな感情を増やす
E(Engagement):エンゲージメント 活動に没頭する経験を増やす
R(Relationships):人間関係 良好な人間関係を築く
M(Meaning):意味: 意義のあることに取り組む
A(Accomplishment:達成 達成感を感じる活動を行う
特徴:ポジティブ心理学に基づくコーチングでクライアントの幸福感を高めたい場合等に有効
効果:クライアントの幸福感や満足度を向上させる。自己効力感が高まる。
質問例
ケース:営業成績を昨年の2倍にする。
P:売上を達成したらどのようなポジティブな要素がありますか?
E:営業活動をする中で最も没頭できる活動は何ですか?一番やる気が起こる事は何ですか?その時、何がそうさせていたのですか?
R:成功させるにはどのような人の協力が必要ですか?あなたにとって必要なリソースを補ってくれる人は誰ですか?
M:営業成績を達成する事はあなたの人生にとってどんな意味がありますか?
A:達成した世界に入ってみてください。どんな世界でしょうか?何を感じますか?
まとめ
人は明るい未来を想像できると行動をしたくなります。人は脳でイメージした事と現実を区別つかないという特性があります。皆さん、今レモンを想像してください。
おそらく、口の中が酸っぱい感覚になったのではないでしょうか?
PERMAモデルは徹底的にポジティブな要素で質問をしていくので非常に気持ちよい体験が出来ると最近のクライアントさんの評価でもありました。
ただし注意点としては心身ともに疲弊している人や、ストレス性の病気を抱えている等、専門医療が必要な人におこなうと「ポジティブな事考えられない。。考えるのが辛い。。」と逆効果になります。
ABCDEFモデル
A(Activating Event):出来事 問題となる出来事を特定
B(Belief):信念 出来事に対する信念を分析
C(Consequence):うまくいかない結果 信念が引き起こす結果を理解
D(Dispute):反論 役に立たない不合理な信念に対して反論
E(Effect):効果的なアプローチ 新しい、合理的な信念の効果を確認
F(Future):未来へフォーカス 新しい信念に基づく未来の行動を計画
特徴:クライアントの不合理な信念や思考パターンを変えたい場合
効果:クライアントの思考パターンを合理的なものに変え、行動の改善を促すので継続的な根本対策になる
質問例
ケース:営業成績を昨年の2倍にする。
※まず目標を聞いた上で
A:その中で問題となっている出来事は何ですか?
(回答例)部下にしっかりと指導できず、自分で行動してしまう。
B:そうしてしまうあなたの思い込み、固定観念は何ですか?
C:その考え方が営業活動に対してどのような影響を与えていますか?今までも違うシチュエーションでどのような影響を及ぼしましたか?
D:その考え方が本当に正しいですか?あなたの尊敬する上司が見たら何と言いますか?その考え方が必ずしも正しくないとしたらどんな考え方が可能ですか?
E:新しい考え方を持つ事でどのようなポジティブな結果が期待できますか?
F:新しい考え方を持った未来はどんな世界ですか?その考え方を持ち続けるために具体的に何をしていきますか?
まとめ
深いところにアプローチするので環境が大切です。関係性が出来ている人であれば1on1で数十分から数時間とれば成果があるかもしれませんが、半日や丸一日かけて合宿形式で行ったりすることもあります。この自身の認知を変える事によってGROWモデルやPERMAモデルといった他のモデルの効果性をアップします。
全体のまとめ
理想的なコーチングモデルはあるのか?という問いに対しては、「柔軟に組み合わせる」というのが私の解ではありますが、まずはブレーキとなっている認知を変えるアプローチは必要かと考えます。その上で問題解決、行動促進の問いをしていくのが1つの型として有効です。
いずれにせよコーチングは「相手の事を信じる」「相手に興味・関心を持つ」というスキルではなく「あり方」「相手との信頼関係」これがベースにないと上手くいきません。あくまでも今回の記事内容は参考にしていただき、コーチングや部下やお客様との関係性向上に活かしてください。
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