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哲学教室 『ガリバー旅行記』編 [小学生の部] (2月19日)

ナラナラ・スクール事務局の矢口ゆりです。
各教室の様子を個人的な感想と共にお伝えします。
https://narranarra-school.myportfolio.com


2月19日(日)に哲学教室(小学生の部)を実施しました。
世界中で読み親しまれている『ガリバー旅行記』(ジョナサン・スウィフト 作、柴田元幸 訳)を読みながら、自由に語り合う教室です。


◉『ガリバー旅行記』第1部第5章が風刺する内容等
2/19に確認した内容:
・リリパット対ブレフスキュの戦争が終結した原因は、リリパットにガリバーという巨人が味方したから
・圧倒的な武力を持つものが勝利し、戦争が終結する
・一国ではなく複数の国を支配するのが帝国主義
・支配者側になりたいが故に強力な武器を手に攻め合った結果、第一次世界大戦、第二次世界大戦が引き起こされた

語り合った内容、意見等:
・帝国主義が終焉を迎えた理由
・帝国ではなくなった日本に天皇が存在する理由
・ウクライナ侵攻により世界が百年前に戻ったと言われている
・戦争を止めるにはどうしたらよいか

次回実施予定日:2月26日(日)




ここからは私の個人的な感想をお伝えしますね。

中村の提示した福音館書店の『ガリバー旅行記』に、同じものを持っていると画面で見せてくださる参加者さん。
中村の説明に頷きながら真剣な眼差しを向けてくださる参加者さん。
中村の問いかけに対して、間を置かず的確で理論的な回答をされる参加者さん。
自由で柔軟な発想力から、はにかみながらも私たちがハッとするような発言をされる参加者さん。
今回もそのような参加者さんの姿を拝見することができ嬉しく思いました。
参加者さんのお母様も中村の問いかけ等に快く対応してくださるので、大変ありがたく感じています。

20世紀初頭の地図を提示して中村が説明していましたが、当時は本当に帝国だらけだったんですね。
帝国だらけの状況で、尚も地球上の限りある領土を取り合い支配下に収めようとするから、さらに戦争が激化する。
これまでの歴史では圧倒的な武力を持つものが勝利し、それにより戦争が終結してきたと中村が説明していましたが、結局武力でしか解決できないような気がして何とも言えない気持ちになってしまいました。

日本に天皇が存在する理由は何か。
大人の私たちにとっても回答が難しい質問ですが、参加者さんの発言は成る程と思うものばかりでした。

最後に、ウクライナとロシアの戦争を終了させる方法について話し合いました。
プーチン大統領の話も出ましたが、ユーモアも若干含んだ独創性溢れる発言ばかりでした。
ウクライナ侵攻により世界が百年前に戻ったと言われているんですね。
水前寺清子さんの名曲みたいに、人類は「三歩進んで二歩下がる」的なことを繰り返しながら今まで歩んで来ているのでしょうか。
あの明るく前向きな歌詞のように、後退することがあっても結果的には少しずつ着実に前進していることを信じたいです。

今回の哲学教室も、色々と考えさせられる深い内容でした。
次回はどのような内容になるのでしょうか。
とても興味深いです。
皆様、お疲れ様でした。


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