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それはないやろ‥たこ焼き屋さん

安売りスーパーの片隅で営業している持ち帰り専用のたこ焼き屋さん

そのスーパーの系列でとても安い

1人前が6個入っていて、なんと100円という安さ

仕事帰りに買い物をする際に「たこ焼きを食べたいな」と購入することにした

自分と娘の分で2人前。券売機で先にチケットを買って列に並ぶ

平日の夕方の時間帯で、自分の前には5組ほど並んでいる

ちょうど焼き上がったところのようで、それを白いフードパックに入れている

効率化を重視して、フードパックの大きさは同じ。1人前6個をいれるパックだけである

焼き上げたたこ焼きは12人前くらいで、12個のパックに入れ終わった

5組では微妙なところである

たこ焼きを作っているのは年配のパートさんで接客新人のバイト君

バイト君はまだ慣れていないようで動きがぎこちない

まあそれで多少遅くなっても怒ったりはしない

順に接客が進み、列は私の前には一組だけ

たこ焼きは2つ。2人前が残っている

前のお客さんはいくつやろうと注目していると、あぁ残念

どうやら5人前を注文した模様

「焼き上げるのに15分ほどかかります」

パートさんの声が聞こえた

まあ仕方がない

待つしかない

残った2人前のたこ焼きをバイト君は保温ボックスに入れた

仕事終わり、夕方はお腹が空いている

15分はなかなかに長い。スマホでSNSなどを見ながら時間を潰す

好きな芸人さんが誕生日でそれにあわせたライブを1日していたらしい

観に行ったファンの人たちの投稿が興味深い

自分も行きたいが東京や大宮まで行くのはさすがに遠い

最近はライブの配信があるのでそれで楽しむことにしている

今日のライブの配信を買おうかどうか悩んでいるところで、どうやら焼き上がったようだ

15分前にみたフードパックに入れる作業がまた行われる

それをまた黙って見る

「お待たせしました。5人前ですね」

バイト君は焼き上がったたこ焼き5人前を前のお客さんに渡した

「あれ?保温ボックスのは使わんねや」

そんなことを思っていたら、「お待たせしました」とバイト君に声をかけられた

前に進みチケットを渡しながら「2人前お願いします」と伝える

「はい」

愛想なく小さい声で反応するバイト君

まあ別に愛想などは求めていない

問題はその後の行動だ

バイト君は焼き上がったたこ焼きではなく、保温ボックスを開けて、その2つをビニール袋に入れだした

「いやいやいや、ちょっと待って!」

慌てる

「なんで焼き上がりじゃないの?」

バイト君は、私の言葉の意図がわからない様子

「いやいやいや」

説明しようとしたら、パートさんが口を挟んできた

「別にどちらも変わりませんよ」

「いや、それなら新しく焼く時間を持たせるなよ。待ち時間無しで『こちらですが良いですか?』と聞かれたらそれで良かったわ。なんで自分が食べないたこ焼きの焼き上がりを待たなあかんかってん!」

何も間違ったことは言っていないはず‥

それなのに店員2人は、いかにもめんどくさい客が来たなと言う顔をしながら、焼き上がったたこ焼き2つを渡してきた

「変わらんのなら、まずその2つはさっきのお客さんに渡せばよかったやろ」

どうしても納得いかず、それだけは言っておいた

焼きたてのたこ焼きも家に帰った頃には冷めていた

別に保温ボックスのものでも良いのだ

でも意味の分からない15分の待ち時間は許せない

たこ焼きはコスパよく美味しかった
またリピートするだろう

このモヤモヤは誰かに聴いて欲しかった

なんとか文章にできた

もちろん家に帰ったら、ソッコーで娘に早口で話した



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