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臨機応変の本来の意味

機に臨んで変に応ず

『南史』梁宗室伝

「何かあったら臨機応変に対応しましょう」と聞くと、どこか少し行き当たりばったりなニュアンスも感じませんか?
とりあえず柔軟に対応して、うまくその場をやり過ごすみたいな。
少なくとも、大学生までの私はそう思っていましたし、そのような対応なら得意としていました。

でも社会人になっていろんなことを少しずつ経験して、「今まで自分がやってきた“臨機応変”はただのテキトーだったんだな」と気づきました。


臨機応変の本来の意味は、原理原則や目的を押さえた上で、変化する状況に合わせて適切な判断・行動をするということです。

ただ柔軟にというよりかは、“しなやかな”対応です。
芯はあるけど時には曲がる、ちょうど竹のようなイメージです。


仕事以外の場面でも、例えば普段取り組んでいる社会保険労務士の学習でも同じようなことを感じる瞬間がありました。

弁護士などの試験に比べたら大したことはないかもしれませんが、社労士の試験範囲は非常に膨大です。
法律全てを丸暗記することなど、よほど頭のいい人でないとできません。


しかし、実際の現場でも法律を丸暗記してそのまま当てはめるということはしてなさそうです。

事案に該当する法律を引っ張ってきて、その法律の目的や趣旨を考慮して、個別具体的に判断しているのが判例としていくつか挙がっています。
「原則これは守らないといけないけど、ただ法律の趣旨はこうだから今回のケースは例外的にOKね」みたいな感じです。



目的や原理原則を押さえた上で、あとは状況に応じてうまい具合に調整するという臨機応変な対応は、どのような分野でも共通して求められそうですよね。
もう少し人生経験を積んで、その辺りの対応がうまくできるようになりたいです🍀

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