入社初期に信頼関係が築けると、安心して業務に集中できる環境ができる
新しく職場に加わった新入社員や中途入社社員にとって、入社初期の体験は職場への定着や業務パフォーマンスに大きく影響します。
新しい環境で信頼関係が築かれていないと、社員は不安を抱えやすく、パフォーマンスを発揮しづらくなる可能性があります。
この時期に、質問力を活かして相手の気持ちや考えを引き出すことは、安心感を与えると同時に、チームの連携や成長にも寄与します。
なぜ入社初期に信頼関係を築くことが必要?
入社して間もない社員は、期待と不安を抱えつつ新しい環境に慣れようとしています。
ここで職場の人と信頼関係がうまく築かれていけば、質問や相談がしやすくなり、困難を抱え込むリスクも減少します。
また、新しい人材の経験やスキル、価値観が職場に馴染むための土壌ができますので、長期的にみれば人材の定着や組織への貢献にもつながります。
入社初期の信頼関係構築に役立つ3つの質問
リラックスできる質問
まず最初は業務に関係しない質問から始めて、相手の緊張をほぐしましょう。個人に興味を持っていることを示す質問は、相手の人となりや興味関心を知るきっかけとなり、仕事以外の話題を共有することになりますので、会話が進みやすくなります。
「休みの日はどのように過ごすのが好きですか?」
「学生時代や前職で印象に残っている話があったら聞いてみたいです」
「入社前に、うち(会社)についてどんなイメージを持ってました?」
経験やスキルを理解する質問
新入社員や中途入社社員が持つスキルや経験を尊重する姿勢を示す質問です。特に中途入社社員の場合は過去の経験が新しい職場での戦力として期待されるため、自分の価値が評価されていると感じやすくなります。
これらの質問により、相手の強みを早期に把握でき、業務の割り当てや指導に活かせます。相手も「自分が組織の役に立てる」と感じやすくなり、信頼感が生まれます。
「前職で特に力を入れてやってきたことはありますか?それは何ですか?」
「得意にしているものや自信があるスキルはどんなものがありますか?」
「特に活かしてみたいと考えている経験はありますか?」
不安や要望を引き出す質問
入社したばかりの社員は、不安や期待が入り混じっています。
相手の心情に寄り添い、必要なサポートが何かを探る質問は、安心感を与えるために効果的です。
不安やサポート要望を聞き、可能であれば対応することで、相手は安心し、自分を受け入れてもらえていると感じやすくなります。
特に新しい環境に適応する初期段階では、こうした質問で信頼関係を強くしていくことができます。
「新しい環境で不安に感じていることはありますか?」
「業務に関して、どんなサポートがあると安心して仕事に取り組めそうですか?」
「今回の配属について、特に楽しみにしていることは何ですか?」
信頼関係を深める質問力のコツ
質問によって信頼関係を築くためには、内容だけでなく、質問の仕方にも気を配る必要があります。以下のポイントを意識することで、相手が話しやすくなり、信頼感が高まります。
ポイント1:「共感のリアクション」を取る
相手の答えに対し、共感や理解を示すリアクションを返すことで、相手は安心感を覚えます。
「なるほど」や「それは面白いですね」といった反応で、相手の話にしっかり耳を傾けていることを示します。
ポイント2:「オープンクエスチョン」を多用する
「はい・いいえ」で終わらず、「どう感じましたか?」「なぜそのように思いましたか?」といったオープンクエスチョンを活用します。
相手が考えや気持ちを自由に表現できるため、より深いコミュニケーションが生まれます。
ポイント3:「フォローアップ質問」で会話を広げる
1つの質問に対して相手が答えた後、その内容をさらに掘り下げるフォローアップ質問も効果的です。
例えば、「入社前に会社についてどんなイメージをお持ちでしたか?」という質問に対して、「実際に入ってみてイメージと違った点はありますか?」と続けると、会話が広がりやすくなります。
まとめ
入社初期の段階でお互いの信頼関係が構築できると、社員は安心して業務に集中することができます。質問力を活かして、相手の考えや状況を丁寧に引き出すことで、互いの理解が深まり、信頼が築かれます。
相手の状況を確認する意味では、入社2週間頃・1ヶ月経過時と、半月程度ごとに質問する時間を設けるのも一方法です。
質問を通じて「相手に興味がある」「話をしっかり聞いている」という態度を示すことで、新しい社員も職場に溶け込みやすくなり、チーム全体の一体感が生まれます。
つまり質問力は、新入社員や中途入社社員が早く職場に慣れてもらうための強力なサポートツールだといえます。
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