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「言葉にできない課題」を引き出すためには、深い傾聴と適切な質問が不可欠
顧問先から「なんかうまくいかないんだよね~」と漠然とした相談を受けた経験、ありませんか?
実はそれ、顧問先自身も課題を明確に捉えられていないサインかもしれません。
そんな時こそ、私たち社労士の出番です。
傾聴と質問を駆使して、顧問先の言葉にできない課題を明らかにし、解決へと導きましょう!
なぜ“傾聴と質問”が重要なのか?
顧問先は、抱えている課題をうまく言語化できない場合があります。
「社員のモチベーションが上がらない…」 「最近、離職率が高い気がする…」など、モヤモヤとした悩みを抱えていることも。
そこで、傾聴と質問によって、
・顧問先の言葉の裏にある真のニーズを汲み取る
・課題の根本原因を特定する
・解決策を一緒に考える
ことができるようになります。
傾聴と質問で本質を引き出す3つのポイント
顧問先の感情や背景に焦点を当てる
単なる事実確認ではなく、課題の背後にある感情や背景を理解することが大切です。オープンクエスチョンで対話を深める
「はい・いいえ」で答えられない質問を投げかけ、顧問先に自由に語ってもらう場を作りましょう。沈黙を恐れないで待つ
相手が考える時間を尊重し、焦らず待つことで、言葉にできない思いを引き出します。
傾聴の基本を押さえる
1.1. 聞くことに徹する
顧問先が話している間は、「次に何を言おうか」と考えず、全神経を耳と心に集中させます。
具体的には:
アイコンタクトを保つ
相槌(例:「なるほど」「そうなんですね」)を適切に入れる
顔の表情を柔らかく保つ
1.2. 感情を繰り返す(リフレクティブリスニング)
例えば顧問先が「最近、従業員のモチベーションが下がっているようです」と話したら、
「従業員のモチベーションが下がっていると感じていらっしゃるんですね」と繰り返します。
これにより、相手は「自分の話が理解されている」と安心します。
課題を掘り下げる質問の技法
2.1. オープンクエスチョンを活用する
以下のような質問が、顧問先の思考を促します:
「どんな時にそのように感じますか?」
「それが起きた背景について、少し詳しく教えていただけますか?」
「理想的な状態はどのようなものですか?」
2.2. クローズドクエスチョンで確認する
詳細を詰める際は、以下のような「はい・いいえ」で答えられる質問も役立ちます:
「それは具体的には〇〇ということでしょうか?」
「期間は半年程度と考えてよろしいでしょうか?」
2.3. 仮説を提案してみる
「もしかすると、〇〇が原因である可能性はありますか?」と投げかけることで、顧問先が考えを整理するきっかけを作ります。
沈黙を活用する
会話に間ができると不安になるかもしれませんが、沈黙は考える時間を相手に提供する貴重な瞬間です。
沈黙が訪れたら、あえて口を閉じて相手を待つ
考えがまとまった相手が、さらに深い話をしてくれることが多いです。
モチベーション低下の本音を引き出す会話
顧問先の発言
「従業員が最近やる気を感じられなくて困っています。」
傾聴
「従業員のやる気が低下していると感じられるんですね。それは特定の部門ですか?それとも全体的に?」
質問
「どんな時に特にやる気の低下を感じますか?」
「例えば、最近行った施策で従業員の反応が薄かったものはありますか?」
沈黙を活用
顧問先が考え込んだ場合、焦らず「どうぞごゆっくり」と声をかけつつ待つ。
仮説を提示
「もしかすると、評価制度が関係している可能性はありますか?」
まとめ:傾聴と質問が生む顧問先との信頼関係
言葉にできない課題を引き出すためには、顧問先の話を深く聴き、本質を探る質問を投げかける姿勢が重要です。
これらを実践すれば、顧問先は「自分のことを本気で考えてくれる頼れる存在」と感じ、信頼関係が強化されます。
その結果、課題解決型の提案がしやすくなり、受注や契約継続に繋がるでしょう。
【今日の問いかけ】
「顧問先が本当に解決したいと思っている課題は何だろう?」
この問いを念頭に置きながら、顧問先との対話や観察を通じて「表面に見える課題」と「その裏に隠れた本質的な課題」の違いを探ってみてください。
問いを深めるヒント
「なぜそれが問題なのか?」と5回繰り返してみる(トヨタ生産方式で有名な5 Whysのアプローチ)。
話を聞く際に、「この課題が解決したら顧問先はどんな未来を描いているのか?」も意識してみる。
この問いを毎日の業務に活かすことで、新たな視点が生まれるかもしれません!
まずは質問に答えて、必ず言葉にして書き出してみてください。
ひとつひとつの質問に丁寧に向き合うと、新たな気付きと行動が生まれてきます。
今日の問いかけへの皆さんの答えを、ぜひコメント欄にお寄せください。
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