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きらりの知的障害の検査結果🩷❣️✨

🍓きらりの知的障害の検査結果🍰❣️

🌟IQ65
🌟愛の手帳4度

今回の検査では、穏やかに、とても印象良く取り組んでいました。わからない問題に対しても簡単にあきらめることなく、じっくりと考えて答えようとする姿勢がみられます。

数字に関する課題では、明らかに苦手意識を示すものもありましたが、それに対しても頑張りが示されました。

『もう一度言ってください』等と自分の要求をきちんと相手に伝えることができていたのはとても大事なことです。

また、課題の切れ目では、相手に伝わるよう終了を合図することもできるなど、他者への気配りができていました。

また、安心すると笑顔を見せる一方、緊張したり困った場面でも笑顔になってしまうことがあり、このことでこれまで誤解を受けたり、傷つく体験も多かったのでしょう。しかしそれを、今回検査を始める最初に伝えることができるようになって
いることは大きな進歩でもあると思います。
   
★得意なところ(良いところ)
課題には、とても丁寧に、一生懸命取り組むことができる。
難しい課題でも、頑張ることができる。
言葉をよく知っており、単語の意味も知っている。
課題(作業)はコツコツと丁寧に行なう。
とても慎重。

★苦手なところ
勉強は苦手(特に計算や数に関するもの)
習ったことでも、しばらくすると忘れたり、すぐに思い出せないことがある。
長い文章で言われると、わからない話や言い方がある。
あいまいな言い方をされると何を言われたのかわかりにくい。
一度にたくさんのことを言われると覚えておけないことがある。
自分のことを話すのは上手ではない。
素早く行動したり、時間内に作業をたくさんこなすのは苦手。
自分で順番ややり方を考えるのが難しい。
   
★これからのこと
『得意なところ』を大事にして、少しずつ自信をつけていきましょう。
その場にあった適切な対処方法を伝えてもらいながら、解決方法を身に付けていく。
具体的に手順や段取りをスモールステップで明示してもらう。
ゆっくりでも、一つ一つ順番に取り組んでいきましょう。
必要なこと、大切なことは、メモをとりましょう。
知らないことやわからないことは、思い切って開きましょう。
一緒にに考えたり相談できる同性の存在をみつける。

★検査時のようす
終始穏やかで、とても丁寧に、一生懸命取り組んでいました。わからない問題に対しても簡単にあきらめることなく、じっくりと考えて答えようとする姿勢がみられます。
数字に関する課題では、明らかに苦手意識を示すものもありましたが、それに対しても頑張りが示されました。
『もう一度言ってください』等と自分の要求をきちんと相手に伝えることができたり、課題の切れ目では、相手に伝わるよう終了を合図することもできています。
また、回答に自信がないと、『〜?』と語尾が上がる傾向や、
年齢に比し、言葉の選択に幼さがみられました。
適切に表現できていないことから得点にはならない回答の中にも、おそらく感覚的にはわかっていると思われるものもみられています。
安心すると笑顔を見せる一方、緊張したり困った場面でも笑顔になってしまうことがありますが、自らこのことに気付いており、今回検査を始める前にもきちんとそれを伝えられたことはとても大切なことです。
   
検査結果
★IQについて
言語性IQ、動作性IQ、全検査IQのいずれも『特に低い〜境界線』の水準にあります。
言語性IQと動作性IQの間に大きな差はみられません。
   
★群指数について
言語理解(VC)は『特に低い〜境界線』の水準にあります。
知覚統合(PR)処理速度(PS)はいずれも『特に低い〜平均の下』作動記憶(WM)は『境界線〜平均の下』の水準にあります。
この中で、作動記憶(WM)言語理解(VC)知覚統合(PR)の間に力のばらつきがみられたことから、開いたことを一時的に(短い時間)記憶することは得意な力ですが、それを正確に理解したり、言葉や行動であらわすことを苦手としています。
また、とても丁寧に作業ができ、形態も整い、大きさも適度で、書字体勢が身についています。
しかし、素早く処理することは得意ではないようでした。
   
★下位検査について
言語性検査、動作性検査ともにいくつか力のばらつきがみられます。群指数の中でも『言語理解』『作動記憶』『知覚推理』の下位項目間にばらつきがあり、一般的な知識の習得に不足がみられたり、単純で機械的な短時間の記憶は良いのですが、長い教示や一度に多く言われると、それを理解、推理し、さらには記憶にとどめながら操作することは大変苦手といえます。
数的処理や計算力も不得意のようです。
また、見たものの規則性や関連性を見出すこと、複数の可能性を考えたり視点を換えて解決のパターンを考えること等は苦手といえます。
以上のことから、個人内差も考慮に入れ、発達水準の特徴を慎重に検討する必要があります。

★総合所見
1☆テスト場面は解決困難な課題が多く含まれており、緊張や苦痛を要するものであったと思われますが、最後まで一生懸命に取り組む努力がみられました。
全体的な知的水準としては軽度の発達遅滞の域にあり、力のばらつきもみられることから、同年齢と比し、全般的な理解や行動の範囲が限定されることがあると思われます。    

2☆言葉はよく知っており、単語も理解しているのですが、それが文章になると理解が難しくなり、わからない話や言い方が多くあり、聞いた内容を理解できないことや意図を取り違えやすいため、コミュニケーションでは行き違いが生じやすいといえます。
特に、話しが長くなったり複雑になると理解ができず、一部の内容をもとに回答したり推理してとらえ違いをすることもありそうです。
また、抽象的な表現や言葉から推測できず、言葉の背景にある感情や状況を汲み取ったり、全体の話の流れや要点をつかむのが苦手です。
その中で、自分の考えや気持ちを表現することが不得手で、表現には幼さもみられます。
これらのことから、コミュニケーションでは大きな苦戦や誤解が生じやすいといえます。    

3☆単純な暗記や機械的に覚えることは得意とする部分です。しかし、生活面・学習面での蓄えや定着が思わしくないことからは、短期記憶の良好さに比べてそれを長期的に記憶し必要に応じて情報を思い出すことには脆弱さがあり、記憶できる範囲や許容の狭さがうかがわれます。一方、注意を持続(集中)させて耳から聞いた情報を一時的に記憶(聴覚的短期記憶)する力があるため、他者から言われたことを覚えている可能性は高いのですが、言葉に込められた相手の意図を汲み取るのではなく、自分なりの受け取り方をしてしまい、他者との間に行き違いが生じてしまうことがありそうです。    

4☆物事や状況を見て理解、判断したり、自ら気が付いたり察して行動することも苦手とするところです。
場面や状況、相手の表情等を理解できず、その場に合った行動ができないこともあるでしょう。
見通しが誤ったものであったり、思い込んでしまうと柔軟な思考を行うことも難しいといえます。状況を見て考えたり、臨機応変に対応し行動することは難しく、特に新しい場面では緊張しやすく、変化が苦手で、慣れの遅さや習得のしにくさがうかがわれます。
また、本人は良かれと思って対応していることが、他者との間にズレや誤解が生じ、皆と一緒に活動したり参加できない等が起こったり、評価してもらいにくい状況に陥り、自信を持って行動しにくいといった悪循環が懸念されます。    

5☆行なうことがわかっている課題では一生懸命に取り組みます。
作業はコツコツと丁寧に行なうのですが、スピードが遅く、時間内に多くをこなすことは難しいでしょう。
課題の量が多くなったり、判断や選択を行わなければならないものも不得手であり、
『早く』『正確に』『丁寧に』を同時に行なうことは困難です。
   
今後に向けて
1★自分で解決方法をイメージしたり考えることが難しいため、適切な対処方法を適宜伝え、対応可能なレパートリーの幅を広げていく。

2★試行錯誤を通して学習するよりも、具体的に手順や段取りをスモールステップで明示してもらう。言棄で説明をする際には、短くポイントを伝えるほうが効果的であり、多くのことを長く説明してもイメージがわきにくく、かえって何を言われたかがわからなくなり、不安を助長させてしまうことがあります、

3★同時に行うものではなく、一つ一つ順番に取り組めるものにする。また、一度に取り組む量や課題を絞り、厳選する。

4★開いたことを一時的に記憶したり機械的な記憶は得意ですが、それを元に考えたり操作することは苦手なため、連絡や必要事項、覚えておくべきことは書き留めておく。

5★知っていて当然と思われることが身についていない部分があることから、知らない可能性を考慮して、わかりやすい表現を用いながら、今後も丁寧に知識を積み重ねていく。

6★場面や状況の読み取り方が誤っているために、誤解したまま行動していたり、相手の意図を理解できず、期せずして不適切な言動や的外れになってしまうことから、本人がどのようにとらえているかを確認しながら、適宜説明を加えて思い込みが先行しないよう防止する。

7★素直で従順でもあることから、自己管理や安全面に関しても伝え予防していく。また熱心に頑張る傾向があり、疲労やストレスを知らず知らず溜め込んでしまう場合もあることが予想され、負担をかけすぎないよう配慮をする。
今後も、身近な生活の中から一つ一つ繰り返しながら根気強く定着をはかっていくことが大切です。

教示の理解もスムーズで、一見は本人の困難さが見えにくい場合があり、それがこれまでも本人のつらさを助長させた部分もありそうです。

今後もこのような特性をふまえ、本人の考える時間や理解するペースを大切にしながら、
具体的に、わかりやすく、丁寧に、スモールステップで一つ一つ行なえるように、様々な面で支援を行っていくことが必要です。

また、とても傷つきやすく繊細な部分があり、自分のことを理解してもらえない環境では疎外感や無力感を感じ、自信を失う体験が長く多かったようです。

よくわからない状況や思い詰めた状況では、思慮に欠いて考えずに行動してしまうことや、混乱や衝動的な行動に走りやすい傾向がこれまでの経過からもうがかわれます。

今後は、さらに本人理解を進め、安心できる環境の中で、達成経験を多く積み上げ、自己評価を低下させないよう配慮もしながら、良いところや頑張っているところは言葉にして伝え、自分に対する肯定感を高めることも安定につながるでしょう。
それには、本人の話にじっくりと耳を傾けたり、味方になれる同性の存在もあるといいでしょう。そのようにして、
情緒面でのサポートもより大切にしながら成長を支えていくことが必要です。

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