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「新竹取物語」1984年の美少女ゲームたち【美少女ゲームの歴史をたどってみた】

こんにちは、「なり」と申します!

現在、私は「美少女ゲームの歴史をたどってみた」というシリーズを展開しております。
先日の記事において、1984年にリリースされた美少女ゲームのうち、代表的な作品をリストアップすると共に、その一部をご紹介致しました。

今回の記事は、先日リストアップした1984年の美少女ゲームのご紹介の続きとなります。
今回は、ビクター音楽産業よりリリースされた「新竹取物語」についてご紹介致します。


「新竹取物語」の背景について

新竹取物語」はビクター音楽産業(ビクター音産)から1984年にリリースされました。
発売元はビクター音産ですが、ブランド名は「クロスメディアソフト」となっています。これは、ビクター音産のニューメディア開発部によるゲーム開発部門だったそうです。
この頃はポニーなど、音楽関係の会社がPCゲームをリリースする事例が良く見られました。

ポニーの作品についてお知りになりたい方は、下記の過去記事をご参照願います。
特に、「おーい!かぐや姫 衣衣の別れ」(ボニー、1983年)とは、音楽関係の会社からリリースされたことや、「竹取物語」をモチーフとしていることが、本作と共通しています。

本作の制作陣ですが、ストーリーを担当したのは当時ディスコのDJであった松本貢氏です。その界隈では有名な方だったそうで、赤いシャツを集めることがご趣味だったそうです。当時の雑誌インタビューでも赤シャツを着ていました。残念ながら既に他界されているようです。

本作の原画を担当したのは、漫画家の富沢千夏氏です。「こちら葛飾区亀有公園前派出所」の作者である秋本治のチーフアシスタントを経て、漫画家としてデビューされたそうです。代表作は「てやんでいBaby」でしょうか。

本作「新竹取物語」はその名の通り、日本最古の小説と言われている「竹取物語」をモチーフとしたゲーム作品です。
しかしその内容はというと、「竹取物語」をかなり大きく逸脱した内容になっています。「不思議の国のアリス」をモチーフにした「ALICE」(PSK、1984年)もぶっ飛んだ内容でしたが、原作を踏襲した点はそれなりに見られました。
さて、本作はどうなることやら⋯⋯


「新竹取物語」をプレイしてみよう

本作「新竹取物語」は、基本的にはアドベンチャーゲーム(AVG)のゲーム形式を取っています。
しかし、本作が他の多くのAVG作品とは大きく異なる特徴がいくつかあります。まず一つは、「リレーショナル・アドベンチャー・ロマン」を標榜しており、各種フラグによりストーリーが変化して行くことです。
本作のマニュアルにはこう書かれています。

このアドベンチャー・ゲーム『新竹取物語』は、5人のスタッフを中心に、構想から13カ月かけて制作された、日本で始めての本格的な作品です。グラフィック画面だけでも、6カ月を費やした意気込みを感じていただけると思います。(中略)約80個のあなたの行動や条件に対する情報を常に把握しながらゲームは進行していきます。経験度、健康状態、性別、レベルなどの相互の条件により、ストーリーは変化していきます。(中略)このような考え方から、「リレーショナル・アドベンチャー・ロマン」と名付けました。

ブログ「ボクたちが愛した、想い出のレトロゲームたち」より

その結果として、本作ではクリア後に得点が表示されます
黎明期におけるPCゲームの道先案内人として多大な貢献をした山下章氏の名著「チャレンジ!!パソコンアドベンチャーゲーム」によれば、本作の最高得点は160点だそうです。

「私に解けないAVGはない!」の決め台詞で有名であった山下氏でも、本作のプレイでは82点しか取れなかったそうです。

かく言う私も本作をほぼリアルタイムで解いたのですが、点数は多分60点台くらいだったような気がします。
そこで!
今回は可能な限り高得点を目指してプレイしてみたいと思います
但し、本当に高得点が取れるかどうかは、最後までのお楽しみです。
ちなみに、下記のリンク先の動画の方は、109点を取られています。

さあ、それでは早速プレイを始めてみましょう!

図1 「新竹取物語」のタイトル画面

ゲームを起動するとタイトル画面が表示されます。
ここでPC88シリーズの場合、V2モードで起動すると・・・・・・

図2 「新竹取物語」のオープニング画面

何と!FM音源で音楽が流れてきました!
本シリーズ「美少女ゲームの歴史をたどってみた」では初めて音楽が流れる作品なのではないでしょうか?(一部例外はあるようですが、それは置いといて・・・・・・)
それにしても漫画家の方が原画を作成しただけあり、CGはとても綺麗です。

スペースキーを押して、ディスクドライブの数と、入力方式(カナを選択します)を入力します。
次に難易度を1, 2, 3の中から選びますが、思い切って最高難度の3を選びます
次に、「あなたは女性ですか、男性ですか?」と聞かれますが、ここで敢えて「女性」を選びます
すると・・・・・・

只今からあなたには、オトコになってもらいます。
これからの貴重な体験は、あなたの人生にとって大いに役立つことでしょう。

「新竹取物語」本編より
図3 催眠術で、プレイヤーは無理やり男にさせられてしまう

「サァ、あなたはオトコになる!おとこになる!オトコ、おとこ、オトコ、・・・・・・」と、催眠術のようなものを掛けられます。

図4 無理やり男性にさせられてしまったプレイヤー

こうしてプレイヤーは無理やり男性にさせられてしまいました。
この後プレイすると分かりますが、プレイヤーが男性という設定でないと、色々不都合が生じてくるためです

図5 かぐや姫探しのために与えられたムチとロウソク

これからあなたは、「かぐや姫」を探しに出発します。
あなたの健闘を祈り、当コンピューターより、「ムチ」と「ロウソク」を進呈致します
さあ、出発しましょう!

「新竹取物語」本編より

こうしてなぜかSMグッズを持たされて、かぐや姫探しの旅がスタートしました。

Act1:森か洞窟か

図6 左に洞窟、右に森が見えるが・・・・・・

ゲームが始まると、左に洞窟、右に森が見える分かれ道が現れます。
いったいどっちに行けばよいのでしょうか?

図7 木を登って半分くらいまで来た

実はどちらでもなく、まずは木に登るのです
半分くらいまで登ると、なぜかそこにマッチが引っかかっていました。
もちろん取っておきます。

図8 木のてっぺんまで登ると、下にはお爺さんが

さらに木を登ってみました。
下を見てみると、お爺さんが池で釣りをしているようです。
とりあえず叫んでみましたが、誰も出て来ません。
ひとまず木から降りることにしてみます。

図6(再掲) さて、再び分かれ道にやって来たが・・・・・・

木から降りて、もとの分かれ道に戻って来ました。
左の洞窟に行くか、右の森に行くか・・・・・・
本作の攻略情報を調べると、「どちらか一方にしか行くことが出来ない」というのが通説のようです。
しかし!今回は両方とも行く方法でやってみます
「そんなことできるのか・・・・・・?!」
本作をプレイした方であれば、そう思っても不思議ではありません。
まあ、物は試しです。ひとまずやってみましょう。

図9 岩の上でお爺さんが手を振っているが・・・・・・

右に進んで、森の中に入りました。
先ほど木の上から見掛けた、お爺さんが手を振っています。
池を見てみると、「暗い性格ね。そんな、恐竜なんて出て来ませんよ。」と言われました。
こんな風に、本作のメッセージはギャグテイストに満ちています。

図10 お爺さんから、上げるのを手伝ってくれと言われた

北に進むと、お爺さんが言いました。
「どうやら、大きいらしい。すみませんが、手伝ってくれませんか?」
お爺さんは大物をヒットしたようですが、重くて一人では持ち上げられないみたいです。
AVGの世界では、基本的に人助けをするといいことがあります。
ということで、お爺さんを助けます。

するとお爺さんは、「ライターかマッチを貸してくれませんか?」とお願いしてきました。
あれ?釣り上げるのを助けるんじゃなかったの?」と不思議に思いつつも、先ほどマッチを手に入れたばかりなので貸してあげます。
すると、「いや、どうもありがとう。チョット借りるよ!」と言いつつ、お爺さんは胸の内ポケットから何かを取り出そうとしています。
タバコかキセルあたりでしょうか?
すると・・・・・・

図11 火縄銃を取り出して、銃口をプレイヤーにロックオンするお爺さん

何と!お爺さんが取り出したのはタバコでもキセルでもなく、火縄銃でした!
お爺さんは火縄銃に火を点け、銃口をプレイヤーに向けてきました。
まさかマッチを貸したことで自分が殺されるハメになろうとは・・・・・・!

図12 銃声が鳴り響く中、プレイヤーは絶命へ・・・・・・

バーーーーーーーーン!!
プレイヤーに向けられた火縄銃から大きな銃声がとどろきました。
プレイヤーはあえなく絶命しました。ゲームオーバーです。

図13 ・・・・・・・・・・・・え?!

・・・・・・と思って目を開けると・・・・・・・・・・・・え?!
「どうもありがとう。おかげで仕事の大きな花火を上げることが出来ました」
肝心の仕事道具を通りすがりの他人から拝借した上に、その恩人を銃殺する悪質なドッキリを仕掛けるとか、このお爺さんはサ〇コでしょうか

図14 お礼にお酒と何かを貰えるようだが・・・・・・

「お礼に、このお酒と、竿に掛かっている物を差し上げます。生でも美味しそうですゾォー」
あれだけ悪質なドッキリを仕掛けられたのですから、よほどの物を貰わないと、壊れたハートは埋め合わせできないと思います。
「竿で釣り上げた生で美味しいモノ」と言えば、もちろんムフフ♥なアレですよね?!
まあそれは下品過ぎる冗談として、竿に掛かっている物を見ようじゃないですか。
よほどの大物のようですし、生でも美味しいということですから、鯉あたりの魚でしょうか?
「鯉の洗い」って、美味しそうですよね。

と、思っていたら・・・・・・

図15 あ・・・・・・れ・・・・・・?!
図16 これ・・・・・・は・・・・・・?!

何ですか?!これは・・・・・・
生でも美味しいとお爺さんは言ってましたけど、生のままかじると歯茎から血が出ると加山〇三が警告していた危険物じゃないですか

図17 池のほとりで一人取り残されたプレイヤー

こうして嵐のような騒動を巻き起こして、お爺さんは去って行きました。
プレイヤーは池のほとりで一人取り残されたまま・・・・・・。
ひとまずアイテムとして、お酒とリンゴをゲット出来はしましたけど。

図18 山小屋の前にやって来た

北に進むと、山小屋が見えてきました。
改めて山小屋を見てみると、「大丈夫、魔法の山小屋ではありません」というメッセージが返ってきました。
魔法の山小屋・・・・・・?
山の中で遭難している最中に山小屋を見付け、これ幸いとばかりに中に入って一晩過ごし、目が覚めると山小屋は消えていて、そこは野原だった・・・・・・
そんな話をどこかで聞いたような気がするのですが、いまいち思い出せません。(後で思い出しましたが、「CRESCENT」(シルキーズ、1993年)に近い話があったと思います)
とにかく入ってみましょう。

図19 暗闇にキラリと光る怒りの目

山小屋の中は真っ暗です。
さらに、暗闇の中で2つの目がにらんでいます。
今度は何でしょうか?山小屋に潜伏する凶悪犯でしょうか?

角川映画史上稀にみる失敗作の話はさておき。
持ち物にロウソクとマッチがありますから、明かりを灯してみましょう。

図20 目の前にいるこの生物はいったい・・・・・・

目の前には得体のしれない生物がいました。
これはいったい何でしょうか?
見ようによっては、「鼻水を垂らした茶色いアヒル」に見えなくもないのですが、実はサルです。
あなたはサルという生物に対してどのような印象を持っていますでしょうか?
「可愛い生き物」という印象をお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、やはり「人様に対して数々の被害をもたらす害獣」というパブリックイメージがあるように思えます。

人様に無礼を働くサルは成敗すべし!
ということで、手に持っているムチでビシッ!と一撃します
すると・・・・・・

図21 ムチを打つと天井裏から何かを取ってきた

サルはまるで訓練されたかのように壁を上り、天井裏から何かを取って来ました。
これは・・・・・・?
よーくみると、形からして、鍵か何かのようです。
鍵はAVGの世界では重要アイテムです。
早速鍵を取ろうとしますが、「カギ トル」とコマンドを入力しても取ることが出来ません。

通常の攻略法は、サルにリンゴをあげることでカギをゲットできます。
しかし、ここではあえて別の方法を取ってみます。
リンゴをあげるのではなくて、お酒をあげるのです
すると・・・・・・
サルは興奮してプレイヤーに襲いかかって来ました!

図22 グェーッ!サルの分厚過ぎる唇が・・・・・・

グェーッ!サルに熱い口づけをされてしまいました!
気持ち悪いにもほどがあります。
しかしサルは、天井裏から持って来た鍵をくれました。
次に、首から下げていたものをプレイヤーにくれました。それはナイフでした。
そして、サルはどこかへ行ってしまいました。
小屋の中はまだ行ける場所があるようです。
左に行ってみましょう。

図23 山小屋の中には金庫があった

そこには金庫がありました。
金庫には南京錠が掛かっています。
先ほどサルからもらった鍵を使えば、この南京錠を開けることが出来るのではないでしょうか?
ということで、早速トライしてみます。

図24 金庫の中には古い日記が・・・・・・

金庫を開けると古い日記のようなものがありました。
手に取って見てみましょう。

図25 日記の表紙には「SM」・・・・・・?!

日記の表紙には「SM」と書かれていました。
本作の制作者はどれだけSM好きなのでしょうか
団〇六の緊縛日記じゃなければいいのですが・・・・・・

図26 「SM日記」の1ページ目

三月三日
私、今日、初めて経験しました。でも、後悔していません。
あの時、私、思わず目を閉じてしまいました。
そうすると彼は、
「初めてなんだね。ゆっくり深呼吸して、身体の力を抜いてごらん。」
と、優しく言ってくれました。

「新竹取物語」本編より
図27 「SM日記」の2ページ目

「さあ、行くよ!」
彼の硬い物が、私の中に入ってくるのを感じました。・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・
全てが終わった時、私は、出血しているのに気が付きました。

「新竹取物語」本編より
図28 「SM日記」の3ページ目

もう、歯を抜くのなんて、イヤ!
二度と歯医者なんか行きたくないわ!
                 おわり

「新竹取物語」本編より

まるで「鶴光の新かやくごはん」に書かれていそうな艶笑ギャグでした

さてここからの行動がポイントです。
まずは、手に入れたばかりの日記を捨ててしまいます
すると、日記は元の金庫の中に納まりました。
「ステル」というコマンドがわざわざ使えるのが気になりませんか?

次にリンゴを食べてしまいます
「アー! 美味しかった」とメッセージが返ってきます。
そして小屋を出たところで、ナイフを捨ててしまいます
ナイフは池に落ちてなくなってしまいました。
現在の持ち物を確認してみると、「ムチ、マッチ、ロウソク」の3つしかありません。
そして元来た道をひたすら戻ります。

Act2:暗闇にドッキリ!

こうして三度、スタート地点の分かれ道に戻って来ました。

図6(再々掲) またまた分かれ道にやって来たが・・・・・・

実を言うと、右に進んで森に入った場合、そこで得られたアイテムを持ったまま洞窟に入ろうとすると「岩が崩れていて、進めません」といったメッセージが出て、入ることができないのです。
ということは、森でゲットできたアイテムを持っていない状態であれば、洞窟に入ることができるのではないでしょうか?
そこで左に進んでみると・・・・・・

図29 洞窟の中は真っ暗闇

やりました!洞窟の中に入ることが出来ました!
しかし、中は真っ暗闇です。
ロウソクに火を灯そうとしても、風が強くて無理です。
ここで、何度もロウソクに火を灯そうとトライしてはいけません。
というのも、マッチの本数には限りがあるからです
仕方がないので、洞窟の中でも見ることにします。
「ドウクツ ミル」を10回繰り返すと・・・・・・

図30 目が慣れて洞窟内が見えるようになった!

あっ!目が慣れて、洞窟の中が見えるようになりました!
目の前には大きな穴があります。
穴の中を見てみると・・・・・・

図31 穴の中には、何か物があるようだ・・・・・・

ムッ!穴の中には何か物がありそうです。
早速取って見てみましょう。

図32 穴の中に落ちていたのは、何かの食べ物のようだ

穴の中に落ちていたのは、何かの食べ物のようです。
持ち物を確認すると、それは「フード」になっていました。

ここで後ろに進もうとすると、「行き止まりです。でも、この穴からはすぐでられそうです」というメッセージが表示されます。
そこで、「アナ デル」と入力すると、「ここにはもう用は有りません。でますか?(Y/N)」と表示されました。ここで「Y」を入力します。

図33 穴を出ると、左に曲がった道があった

すると、そこには左に曲がった道がありました。
ここであえて後ろに進みます

図34 再び穴に戻って来たが・・・・・・

洞窟に入った直後の場所である、大きな穴に戻って来ました。
ここで洞窟を出るべく「ミギ」と入力すると、「岩が崩れていて、進めません」と表示されます。
どうやら先ほどの森と同様に、洞窟内でしかゲットできないアイテムを持ったままだと、洞窟の外に出られないようです
仕方ないな・・・・・・と愕然とした気持ちで岩を見てみると・・・・・・

図35 何と!岩に文字が刻まれていた・・・・・・!

ムッ! FLFRLFRFRFFLFLFFFFRLR と刻まれています。

「新竹取物語」本編より

何と!岩には文字が刻まれていました!
どうやらこれは、後で出て来る謎解きのヒントのような気がします。
ともあれ、洞窟の奥に進んでみましょう。

図36 洞窟の奥には犬がいるが・・・・・・あれ?!

すると奥には犬が座っていました。
このシーンを見て、私はかなり動揺しました。
あれ?!犬がナイフを持っていない・・・・・・!
通常であれば、犬がナイフを持って登場してきます。
そして、この後の行動でナイフをゲットできるのです。
しかも、そのナイフは後になって必要になる、非常に重要なアイテムなのです。
先ほど、私は山小屋を出た所でナイフを捨ててしまいましたが、この犬のシーンでナイフをゲットできるだろうと思っていたからです。(そもそも、ナイフを持ったままだと洞窟に入れません)
ところが、肝心の犬がナイフを持っていない・・・・・・これはもしかして、詰んでしまったのではないでしょうか?!

ひとまずプレイを進めてみましょう。
先ほどのサルと同様に、穴でゲットしたフードを与えてみます。
すると・・・・・・

図37 ニコニコ顔でフードを頬張る犬

犬は喜び勇んでフードを食べてしまいました。

図36(再掲) フードを食べた犬に対して、さあどうする・・・・・・

フードを食べ終えた犬は、心なしか満足気に見えるような気がします。
さてこの犬に対して何をすればよいのでしょうか?
犬に対してすることと言えば、そう、「オ〇」です。
そのように入力してみると・・・・・・

図38 犬がプレイヤーをどこかへ連れて行こうとしている・・・・・・?

やにわに犬は立ち上がり、キッと目を吊り上げました。
そしてプレイヤーを、どこかへ連れて行こうとしているようです。
すると・・・・・・

図39 「ここ掘れ、ワンワン」と前足を差し出す犬

洞窟内のとある場所に来ていました。
そこには土がこんもりと盛り上がっており、犬が「ここ掘れ、ワンワン」と前足を差し出しています。
「竹取物語」だと思っていたら、いつの間にか「花咲か爺さん」になっていました
土の下には何かありそうなので、掘ることにします。
おあつらえ向きに、傍らにはシャベルがあるので、それを使ってセッセと土を掘ってみます。

図40 おや?何か箱のような物が出て来たが・・・・・・

おや?何か箱のようなものが土の下から出て来たようです。
さらに掘り進めてみると・・・・・・

図41 土の下から宝箱が出て来た!

何と!そこに埋まっていたのは宝箱でした!
ふと気が付くと、犬とシャベルも消えていました。
さっそく箱を開けてみると・・・・・・

図42 宝箱を開けると・・・・・・あーっ!やっちまったー!!

そこに入っていたのはパンティとお酒、なのですが・・・・・・
お酒が描画されたと思ったら消されてしまいました!
お酒は本作では非常に重要なアイテムであり、これ無しでは高得点は望めません。
完全に詰んでしまいました。
こうして、「森と洞窟の両方に行く」という私の挑戦は失敗に終わってしまいました
嗚呼、残念。最初からやり直しです。

Act3:失意のリトライ

こうして私は本作を最初からやり直すことになりました。
一説によれば、森へ行くよりも洞窟に行った方が得点が高くなるようです。
木に登ってマッチを取り、洞窟に入って目を慣らし、穴に入ってフードを取り、後ろに戻って岩に刻まれた文字を見て、洞窟の先に進みます。

図43 今度は犬がナイフを咥えていた

今度は当初の想定通り、犬がナイフを咥えていました。

図44 フードを与えて、無事にナイフをゲット

フードを与えると、犬は咥えていたナイフをくれました。
無事にナイフをゲットできました。
そして、犬に「オ〇」をして別の場所に連れて行ってもらい、シャベルで土を掘り、出て来た宝箱を開けます。

図45 今度はパンティーとお酒が入っていた

今度は宝箱の中には、パンティとお酒が入っていました。
無事にこれらのアイテムをゲットできました。
宝箱が出て来た時点で、「ここに用がなくなったら『ソト ニ デル』!」とメッセージが表示されたので、このコマンドを入力してみます。
すると、「さあ、ワープするためにオマジナイをキー・インして!」と言われます。
『オマジナイ』って何だよ・・・・・・
プレイヤーは相当焦ると思います。
答えは実にシンプルで、「アナ デル」です。

図46 ワープした先は草原だった

ワープした先は、草原でした。
実は森ルートでも、ナイフ・酒・日記を持って山小屋の前から西へ進むと、この場面に出て来ます。
ひとまず、前に進みましょう!
すると・・・・・・

図47 唐突に出現した蛇

何と!草むらから蛇が飛び出してきました!
この蛇から逃げることは出来ません。戦うしかないようです。
テンキーの「4」と「6」を使ってナイフを左右に動かし、スペースキーで投げつける、というシューティングゲーム(STG)の開始です。
いわば、往年の「スペースインベーダー」(タイトー、1978年)で、敵が残り1体のみとなり、猛烈なスピードで左右を駆け巡りながら自機に迫ってくるシーンに似ています。
もし蛇を上手く倒せずにボヤボヤしていると・・・・・・

図48 蛇にオチン〇〇を噛まれて腫れ上がってしまう

蛇にオチン○○を噛まれて腫れ上がってしまいます。
しかし、蛇もよりによってなぜそこを噛んでくるのでしょうか?
もし蛇に噛まれると、高得点はとても望めません。
何としてでも蛇を倒す必要があります。

攻略のポイントは、「自機を動かさずに、蛇の移動スピードと、ナイフが飛ぶスピードを考慮して、タイミングよくスペースキーを押す」ことだと思います。

図49 蛇が〇の位置に来た時にスペースキーを押す

具体的には、STGがスタートして蛇が図49の〇の位置に来た時にスペースキーを押すと、高確率で蛇を倒すことができると思います。
このようにして、無事に蛇を倒すことができました!

図50 突然、病院と銀行が目の前に

草原を北に進むと、病院と銀行が見えて来ました。
これらの建物には入らずに、まずは西へ行ってみます。

図51 デモのため進むことができない

するとそちらは、デモのために進むことができないようです。
本作がリリースされた1984年当時、この手の人たちは一般的に気持ち悪い存在として扱われていたこともあり、このシーンもギャグの一環として取り上げられています。
この手の運動の努力が実ったのか、今ではこうした人たちへの理解が国家レベルで要求されるようになりました。

さて、病院と銀行の前にもどってきました。
いったいどちらに入ればよいのでしょうか?
まずは病院に入ってみます。

図52 看護婦っぽい女性が受付で応対

受付には看護婦っぽい女性が座っていました。
「いらっしゃいませ。怪我の部分を見せて下さい」と言われました。
普通、病院の受付に看護婦はいないと思いますが、スルーしてあげましょう
実は、これまでのプレイでドジを踏んでいた場合、何らかの怪我をしています。木から落ちたり、穴に落ちたり、蛇に噛まれたり・・・・・・。
そういう場合は、ここの病院で治療を受けることができます。
もし蛇に噛まれていたら、この看護婦にオチン〇〇を見せることになったのでしょうか

しかし、今回のプレイではこれまでのところ、プレイヤーは無傷でいます。
つまり、病院には何の用事もないはずです。
ですが、何かあるかもしれないので適当にコマンドを入力してみます。

「ムチ ミセル」→「私にはそのような趣味はありません」
「パンティ ミセル」→「ここには精神科はありません」
「カンゴフ サワル」→「世の中ではあなたを変態と言います。考えましょう」
「セックス スル」→「ウーン・・・!」

一通りコマンドを入力しましたが、大した手応えがありませんでした。
大人しく退散しましょう。

Act4:酒と男と女

病院に入っても大した収穫はありませんでした。
ということで、銀行に入ってみます。

図53 受付で女性行員がお出迎え

銀行に入ると、受付で女性行員が出迎えてくれました。
「いらっしゃいませ」と言われたと思いきや、いきなり「説明書をお読み下さい」と強制されました。

図54 強制的に説明書を読まされた

説明書
一、当店は健康な方しか利用できません。
一、当店は一度しか利用できません。
一、いかなる状況においても、立派なツバメとしてベストを尽くさなければなりません

「新竹取物語」本編より

うん・・・・・・?ツバメ・・・・・・?
ツバメって、あの速く飛ぶ黒い鳥のことですよね?
ツバメとしてベストを尽くす・・・・・・一体どういうことでしょうか?
「以上のことをお約束できますか?」と女性行員が尋ねてきました。
よく分かりませんけど、「Y」を入力します。

すると、「それでは只今より当コンピューターで、あなたの身体検査を行います。しばらくお待ち下さい」というメッセージが表示されました。
そして、「ピーピロピロピロ」という音が流れた後、「おめでとうございます。あなたは『マル』です」と表示されました。
怪我をしていないこともあり、身体検査は無事にクリア出来ました。

すると、女性行員がこう言いました。
「さっそく働いてもらいましょう。あなたの相手はセイコさんという未亡人の方です。では、張り切ってどうぞ!」
えっ・・・・・・?働く・・・・・・?そんなの聞いてませんけど!
で、仕事の内容は、「セイコさん」という未亡人のお相手?!
いったいどういうことなのでしょうか?
早速ネットで調べてみました。

どうやらプレイヤーは、まるでホストか何かのように、年上女性を甲斐甲斐しくもてなさなければいけなくなったようです。
単に銀行に入っただけなのに、何故ゆえにホストまがいのことをさせられなければいけないのでしょうか?

そうこうしていると、セイコさんなる女性とご対面することになりました。

図55 セイコさんなる女性がネコと共に登場

セイコさんはアンニュイな雰囲気を漂わせた、美人なお姉さんでした。
「アタシねぇ・・・、セイコ。アンタ、何分間持つの?
何分間持つのかって・・・・・・やっぱり「アレ」のことでしょうか?
そりゃ、コースによって色々だと思いますけど、長いと120分くらいではないでしょうか?
ということで「120」と入力したいのですが・・・・・・どうやら数値は1桁しか入力出来ないようです。
ということで、最大値の「9」を入力します。

すると、「キャー!ステキ。じゃ、早速やって!9分間息を止め、終わったら(RET)キーを押して
・・・・・・また「鶴光の新かやくごはん」のようなネタが出て来ました
まあ、当時はまだ「笑福亭鶴光のオールナイトニッポン」が放送されていたこともあり、この手のネタが受けていたんだと思います。

こうなれば、こっちも意地です。
しっかり9分間待とうではないですか。
もちろん息を止めたりはしませんけどね

9分間経った後、リターンキーを押しました。
「本当にやったの?」と聞かれますが、もちろん「Y」を入力します。
「いいわ、アンタのこと信じるわ。アンタ、恋人か奥さんいるの?

不思議な話だと思いますが、男性がフリーであれば、女性にとってはその男性の恋人になれるチャンスがあるので、理屈としては、女性はフリーの男性を好むかのように思えます。
しかし現実はというと、多くの女性は彼女持ちの男性に惹かれるようです

ということで、セイコさんの問いには「Y」と答えます。
すると、「彼女とアタシ、どっちがイカしてる?」と聞いてきました。
これはもちろん「アナタ」と答えるべきでしょう。
すると、「私のことどう思う?」と聞かれました。
PCからヒントとして、「一言でお答えください」とメッセージが表示されています。

ここで上手くおだてると、セイコさんからお小遣いがもらえます。
「キレイ」「ウツクシイ」「スバラシイ」「ビジン」だと上手くいくようです。
「アンタ、口が上手いね。でもいい気分。はい、お小遣い。二両あげる!」
無事にお小遣いをゲットすることができました。
「今夜は何だか飲みたいね・・・・・・」
おあつらえ向きに、持ち物の中にお酒があります。
ということで、お酒をあげましょう。
「やったね。もらうよ!」

図56 ヒョウタンから酒が注がれて・・・・・・
図57 お猪口を片手にいい気分のセイコさん

「いい気持。ハイ、お小遣い、二十両あげる」
またお小遣いをゲットできました。いい調子です。
ねえ、何か質問して?

来ました。
ここからが本作「新竹取物語」でハイスコアを取るための重要な場面です。
ある意味、この場面が本作のメインイベントであると言っても過言ではありません

ここからセイコさんに対して、一言の名詞で質問をします。
質問の内容がセイコさんの気に入るものであれば、お小遣いとして一両がもらえます。
セイコさんが気に入らない質問を5回してしまったら、セイコさんの酔いが醒めてしまい、会話が終了となります。
つまり、セイコさんが気に入りそうな名詞を、ひたすら考えては入力することを、少しでも多くの回数繰り返すのです

当方には「Emmy」(アスキー、1984年)と「EmmyⅡ」(アスキー、1984年)で、ゲーム上の女性を口説いてきた実績があります。
ここが頑張りどころとばかりに、必死で単語を思い浮かべます。

・・・・・・という訳で、かなりの数の単語をトライしてみました。
そこで分かったことは、セイコさんの最初の質問で、同じ単語でも反応が変わってくることです

①「アンタ、何分間持つの?」→べらんめえ口調で応答
②「あなた、一晩に何回できますか?」→上品な口調で応答

例えば①の場合、「ダンナ」と聞くと、「人の忘れたいこと聞かないの・・・。野暮だよ、アンタ!」と返されて、お小遣いをもらえません。
ところが②の場合、同じく「ダンナ」と聞くと、「主人は三年前に他界しました」と言われてお小遣いをもらえます。
これは推測に過ぎませんが、洞窟ルートだと①、森ルートだと②になる可能性があります。

今回私がプレイした時は①のパターンであることにご注意願います。
以下、質問した結果、お小遣いをもらえた単語をご紹介します。

ネコ「アキナ。私のペットよ。可愛いでしょ!」
シュミ「占いよ。まあ、ちょっとしたものよ!」
ショクギョウ「この銀行の株主よ」
ナマエ「まつだいら せいこ
ホン「新竹取物語!これしかないわ!」
タベモノ「オーソ・ブッコなんか大好き!」(ミラノの郷土料理だそうです)
ガクレキ「上智大学よ」
セックス「アンタ、よっぽど飢えてるのね。これでトルコでも行ったら」
セイザ「さそり座の女よ」
ケツエキガタ「AB型」
シンチョウ「アンタ、身長にコンプレックス持ってるのね!可哀そうに」

図58 「何か面白い物を見たい」というセイコさん

酔いが醒めてしまったセイコさんは、次なる要望をプレイヤーにぶつけてきます。
「ん・・・・・・、何か面白い物、見たいなぁー」
今、プレイヤーが持っている物で面白そうな物と言えば・・・・・・そうですね、ムチでも見せてみますか
すると、セイコさんはムチを見るや否や、急に興奮して叫びました。
ロウソクを持ってる?
えっ・・・・・・ムチを見たらロウソクを所望?
それってもしかして・・・・・・
幸か不幸か、手元にロウソクがあります。
恐る恐るロウソクを手渡すと・・・・・・

図59 ムチとロウソクを手に持って喜々とした表情を浮かべるセイコさん

ムチとロウソクを手に持ったセイコさんは喜々として叫びました。
「やったね。じゃ、早速始めるよ!
恍惚としたセイコさんはムチを振りかざしました。
いったい何が始まるというのでしょうか・・・・・・!!

パーーーーーーン!!

図60 ムチが叩かれたのは・・・・・・

え・・・・・・・・・・・・?!

図61 ケーキのど真ん中で屹立するロウソク

スピーカーから流れるのは「♬ハッピバースデートゥーユー」のメロディー・・・・・・

図62 愛猫のアキナちゃんの誕生日を祝えてとても満足なセイコさん

「パーティ―のくす玉にはムチ、ケーキにはロウソクが最高ね!」
本日は愛猫アキナちゃんの誕生日。
お祝いすることができたセイコさんはとても満足気です。
ロウソクは良いとして、くす玉を割るのに使うものですか?あれは
とりあえずお小遣いとして二両もらえました。
鞭打たれる恐怖の我慢料としては、少々安いのではないでしょうか

アキナちゃんのお誕生日祝いだけではまだ飽き足らず、セイコさんは再度面白い物が見たいとおねだりをしてきました。
それでは、とばかりにパンティを見せてみます。

図63 パンティを見て急に興奮し始めたセイコさん

するとセイコさんは、パンティに書かれた「SMマーク」を見るや否や、急に興奮し始めました。
セイコさんはこう叫びました。
「これ、私の昔の物よ。SMは私のイニシャル!どうもありがとう。頂いとくわ!お礼に五十両あげるわ!」
・・・・・・あ、確かに「まつだいら せいこ」のイニシャルは「SM」になります。しかし、五十両とはかなりのお小遣いを頂けました。

図64 好きな物を一つプレゼントしてくれるというセイコさん

「もう!今日は気分がいいから、好きなものを一つあげる」
セイコさんは気前よく、プレイヤーにプレゼントをしてくれるようです。
さて、いったい何を選べばいいのか・・・・・・。
ここで、左下にある箱を選んでみます
すると、「これはオランダの宝箱です。大切にしてね!」と言われました。

ちなみに、この場面でカーソルを色々いじっていると、壁にカーソルを合わせることができます
壁なんか貰えそうにないと思いますが、とりあえずリターンキーを押してみます。
すると、セイコさんが次のように語ってくれました。

あなた、欲がないのね。気に入った!
代わりに占ってあげるわ。
分かれ道にぶつかったら、左に行くといいわ!

「新竹取物語」本編より

これは・・・・・・?
この後の展開のヒントでしょうか?

セイコさんは面白い物をまだまだ見たがりますが、もう見せられそうな物はないので、銀行を出ることにします。
「残念ね!楽しかったよ。ありがとう。じゃ、バイバイ!」
セイコさんは謝辞を述べてくれました。

Act5:見るまえに跳べ

病院と銀行が見える所から、東へ向かってみます。

図65 店と自動販売機

そこには店と自動販売機がありました。
まずは店に入ってみましょう。

図66 エゲレス製のニューウェーブセンスあふれるサングラス

すると、気さくそうな番頭がにこやかに出迎えてくれました。
そして商品の売り込みをしてきました。
まずはサングラスです。
「ニュー・ウェーブなセンスにあふれたエゲレス製のもので、たったの二両です。いかがですか?」
「ニュー・ウェーブ」という言葉を使う辺りがいかにも80年代です
このサングラスは買っておきます。

図67 フランス製のアウト・ドア・ライフ用のツルハシ

次にツルハシを売り込んできました。
「アウト・ドア・ライフを楽しむ、フランス製の物です。たったの二両です。いかがですか?」
このツルハシは、敢えて買わずにおきます

最後にオノを売り込んできました。

図68 アンティーク・ブームにピッタリのオノ

「アンティーク・ブームにピッタリの物です。たったの二両です。いかがですか?」
このオノは買っておきます。
一通り売り込みが終わったので、強制的に店を出ることになりました。

再び店の前にやって来ましたが、今度は自動販売機を見てみます。

図69 よい子の本の自動販売機

この自動販売機は「よい子の本」を売っているようです。
「よい子の本」というくらいですから、健全かつ教育的な内容のものでしょう
そんなありがたい物であれば、買うしかないというものです。
という訳で、自動販売機にお金を投入し、本を受け取ります。

図70 流れの激しい川に突き当たった

しばらく歩いていると、川に突き当たりました。
川の向こう側には道が続いているので、行ってみたいところです。
しかし、川の流れはかなり激しく、とても泳いで渡ることはできなさそうです。
体調が良ければ川を飛び越えることも可能らしいのですが・・・・・・。
よし、ならばこの川を飛び越えてみましょう!
オノを向こう岸に投げて、いざ跳躍!

図71 「ハイパーオリンピック」丸出しの川越えジャンプ

ここから、「ハイパーオリンピック」(コナミ、1983年)さながらのアクションゲームが始まります。
その方法ですが、任意のキーを連打すると走り、スペースキーを押すとジャンプします。
攻略のコツですが、ポイントをつかめば意外と簡単です。
走る時は、スペースキーの近くのキー(「V」など)を連打します。
そしてキャラが崖のわずか手前のところまで来たら、スペースキーをひたすら連打します。
図72の〇の場所辺りが、スペースキー連打開始の目安です。

図72 キャラが「〇」の場所に来たらスペースキーを連打

さて、無事に川をジャンプして越えることが出来ました。

図73 無事に向こう岸にたどり着くことが出来た

まずは川をジャンプする前に放り投げたオノを拾います。
ちなみに、目の前に見える木を切ろうとすると、「ウッソォー、可哀そう・・・。やめてェー、ネッ!」というメッセージが返ってきます。
言葉の使い方がいかにもキャピキャピした80年代です
道が左右に伸びていますが、ひとまず東の方に進みます。

道を行けども行けども、ひたすら岸壁が続きます。
ようやく岸壁以外の場所に着いたと思ったら・・・・・・

図74 お婆さんが川で洗濯を・・・・・・

そこでは川でお婆さんが洗濯をしていました。
お婆さんを見てみると・・・・・・

図75 謎の言葉を連呼しつつ涙ぐむお婆さん

お婆さんが涙ぐんでこう言いました。
「モモ!モモ!モモ!」
何のことだかよく分かりません。
しかし、このお婆さんの唇がやけに印象的過ぎです。
という訳で、なぜかキスをしてみると・・・・・・

図76 グオオオ!お婆さんの分厚過ぎる唇が・・・・・・

グオオオ!お婆さんの分厚過ぎる唇が迫って来ました!
どうしてこんなことをしてしまったのでしょうか?
「モモ!モモ!モモ!」
お婆さんはプレイヤーの熱い口づけに失神し、そのまま天に昇ってしまいまいした。ナンマイダ・・・・・・

図77 お婆さんが消えた川岸

川岸にはもはや誰もいません。
ひたすら西へ西へと戻ります。

Act6:運命の分かれ道

木が立っていた場所からさらに西へ進み、突き当たったところを北へ進むと・・・・・・

図78 三つの方向に伸びる分かれ道

三つの方向に伸びる分かれ道に出て来ました。
どの方向に進めばよいのでしょうか?
・・・・・・うん?分かれ道・・・・・・?
あっ、そう言えばセイコさんがこんなことを言っていたような・・・・・・。

分かれ道にぶつかったら、左に行くといいわ!

「新竹取物語」本編より

なるほど、どうやらここは左へ行くと良いみたいです。
ふと思い出しましたけど、セイコさんからプレゼントとして箱をもらったんでしたよね。
果たしてどんな箱なのでしょうか?
箱をパカンと開けてみると・・・・・・

図79 箱の正体はただのビックリ箱

ボヨヨーンと何かが飛び出して来ました。
ただのビックリ箱だったようです。
こんなのもらうんじゃなかったと猛烈な後悔に襲われます

セイコさんからのプレゼントがただのビックリ箱だったなんて・・・・・・。
セイコさんは本当は酷い人だったのではないでしょうか。
そうなると、セイコさんの占いの結果も眉唾ものです。
そんな訳で、セイコさんの言うことを聞かずに、分かれ道を前へと進むことにしました。

図80 大きな岩が道をふさいでいた

するとそこでは、大きな岩が道をふさいでいました。
これでは道の先へ進むことが出来ません。
困ったことになりました。
途方に暮れて、右の方を向いてみます
すると・・・・・・

図81 うん?何だこれは・・・・・・?

うん?「1両入れて下さい」・・・・・・?
何でしょうか?これは・・・・・・。
非常に胡散臭い代物ですが、こちらとしては藁にもすがりたい気持ちです。
思い切ってお金を投入してみます!
すると・・・・・・あれ?岩が上の方にスライドして・・・・・・

図82 あっ!岸壁に抜け穴が・・・・・・!

何と!岸壁に抜け穴が現れました!
あの怪しげな現金投入口は、ボッタクリではなかったようです。
早速中に入ってみましょう。

図83 何やら怪しげな穴が5つ

そこには妙な物がありました。
穴が5つ開いています。
岩にはメッセージが刻まれているようですが・・・・・・。

五つの穴に、同時にあなたの肉体の一部を入れるべし

「新竹取物語」本編より

・・・・・・うん?五つの穴に、肉体の一部を・・・・・・?
いったい何をどうすればいいのか分かりません。
うーん困った・・・・・・。
とりあえず、手持ちのアイテムを使って何とかしてみましょう。
そう言えば、店の横の自販機で売られていた、「よい子の本」をまだ見ていませんでしたよね。
ひとまず本を開いてみましょう。

図84 こ、これが「よい子の本」・・・・・・

な、何と・・・・・・!
教育的というのをはるかに通り越して、叡智溢れる書物でした!
女性の胸元と太腿に気を取られていると・・・・・・

図85 身体の一部が極度に肥大化・・・・・・!!

あああっ!!
身体が反応して、一部が思いっきり肥大化してしまったではありませんか!!
・・・・・・・・・・・・うん?身体の一部・・・・・・?
ハッ!ひょっとして五つの穴に入れるというのは・・・・・・
両手と、両足と、そして真ん中にそびえ立つキノコ君・・・・・・

図86 五つの穴に肉体の一部をそれぞれセットイン!

とりあえずこれらの5つのパーツを穴に入れてみましょう!
セットイン!!
すると・・・・・・あああっ!またもや岩が上にスライドしました!!

図87 大きな岩の迂回に成功!

こうして抜け道を通ることで、大きな岩を迂回することに見事成功しました!!

図88 道の先で何かが光っているようだ

再び道に出ると、先の方で何かが光っています。
何でしょうか?物凄く気になります。
前に進んでみると・・・・・・

図89 眩しい過ぎて何も見えない・・・・・・!

うわーっ!眩しい!
光が目に集中して、何も見えません!
こういう時のために・・・・・・そう、サングラスを買っていたのでした。

図90 遂に見つけた、伝説の光る竹・・・・・・

サングラスを掛けると・・・・・・辺りの状況がハッキリ見えるようになりました。
眩しさの原因は、目の前にある光る竹だったようです。
これが伝説の光る竹・・・・・・この中に、探し求めていたかぐや姫が・・・・・・
よし、ならば切ってみましょう!
オノを使って、エイヤッ・・・・・・!!





































図91 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「アラ、あんた、ワタシとケッコンしてくれる?」






































黙って「N」を押しました
「イイワ。でも、今度会ったらケッコンよ!
・・・・・・・・・・・・冗談どころではありません。

そう言えば思い出しましたよ。
本作をリアルタイムで解いた時のことです。
やっとの思いで解き進めて、神々しいまでに眩く輝く竹を見た時。
「ああ、この竹を切れば、全てが終わるんだ・・・・・・!」
そう思って竹を切った後に出て来たのが、この御仁・・・・・・。
当時ピュア過ぎるハートを持った少年にとって、このシーンはトラウマ以外の何物でもありませんでした。

こうして強制的に分かれ道のところまで戻されました。

図78(再掲) 再び分かれ道に戻って来た

例の分かれ道まで戻りました。
もう迷いはありません。
セイコさんの占いに従って、左に進みます。
再び大きな岩が待ち構えていますが、右にある抜け穴を「よい子の本」を使って迂回します。
すると・・・・・・

パカラッ、パカラッ、パカラッ・・・・・・
遠くの方から、蹄のような音が聞こえてきましたが・・・・・・

図92 目の前には盗賊が・・・・・・

目の前に現れたのは、盗賊たちでした。
「有り金を全部、置いて行け!」
弱り目に祟り目とはこのことです
今まで頑張って集めたお金やアイテムが、この山賊たちに奪われてしまうのでしょうか?
さすがにそれは嫌過ぎます。
何としてでも避けなければなりません。
どうすれば良いのか・・・・・・。
「ええい!パッと見で高価そうな物を恵んでやれ!」
という訳で、セイコさんからもらった箱を差し出します

「じゃ、遠慮なくもらっとくぜ」

図93 箱を抱えて去って行く盗賊たち

パカラッ、パカラッ、パカラッ・・・・・・
盗賊たちは去って行きました。
持ち物を確認すると・・・・・・良かった、箱以外は全て無事でした。
しかし、高価な物を奪ったと信じて箱を開けた時の山賊たちの顔を見てみたいものです

図88(再掲) 道の先で何かが光っている

山賊たちが去った後、道の先の方で何かが光っています。

図90(再掲) 今度こそ、本物の伝説の光る竹か・・・・・・

またも光る竹の前にやって来ました。
今度こそ、本物の伝説の光る竹でしょうか?
勇気を振り絞って、オノを振ります・・・・・・!!





































図94 あ・・・・・・・・・・・・






































図95 つ、遂に・・・・・・・・・・・・

「かぐや姫と申します。あなたに会えて、とってもうれしいわ!」
・・・・・・やりました!!
遂に、遂にかぐや姫に会うことができました!!
ここまでの道のり、どれだけ遥かに遠いものだったことか・・・・・・!!

図96 やっと会えたと思いきや、おねだりを始めるかぐや姫

改めて見ると、かぐや姫は可愛く美しいです。
やっとのことでかぐや姫に会えたと思いきや、彼女は次のように語り始めました。

実は私・・・・・・
どうしても龍の五色の玉がいるのです。
お願いです。持って来て頂けませんか。

「新竹取物語」本編より

えっ・・・・・・?!
初めて会ったばかりなのに、いきなりおねだり・・・・・・?!
しかも、「龍の五色の玉」とか、名前からして取りに行くのが非常に面倒そうな物です。
FM音源による雅な曲が流れる中、何とも言えない途惑いの感情が込み上げてきます。

しかし・・・・・・
散々な苦労の果てに、念願のかぐや姫を探し当てることができたのです。
ここまで来たのなら、とことんやってやろうじゃないですか!
そんな訳で行きますよ!
「Y」キーを、ポチっとな・・・・・・!!

ヨーシ!龍の五色の玉を探しに行こう!
熱い決心をした君の前に、今、大きく・・・・・・

「新竹取物語」本編より








































図97 は・・・・・・・・・・・・?!

質屋が立ちはだかるのだった。
◆第二部に続く!

「新竹取物語」本編より

本作をリアルタイムで解いた時、このエンディングを見て、かなりの脱力感を感じると共に、大爆笑したものです。
「『第二部に続く!』なんてカッコつけてるけどさぁー、本当に次回作って作られるの?
当時少年だった私は、斜に構えてそう思っていました。
こんなふざけたゲームを作る人たちが、正直に次回作を作るとはとても思えなかったからです。
この時、それからしばらく経った後に、ゲーム雑誌を見て驚くことになるとは、夢にも思っていませんでした

得点結果発表

さあ、今回の「新竹取物語」のプレイ。
今回は可能な限り高得点を目指してプレイしてみたいと思います」と豪語して開始しましたが、果たして何点取れたのでしょうか?






































今回、引っ張る回数多過ぎですよね?









































図98 今回の得点は・・・・・・これだ!!

116点でした!
思ったより低くない?
これが素直な感想です。
ちなみに、川岸を渡った所からやり直して、「お婆さんに会わない」「ストレートにかぐや姫に会う」とすると、118点になりました。
新竹取物語ファンクラブの名誉会員となれる120点以上を取りたかっただけに、ちょっと残念です。

本記事はわざとすっとぼけながら書きましたが、実は本作をプレイするに際し、周到な準備をして臨んだのでした。
まあ、賢明な読者の方であれば、お見通しだとは思いますが・・・・・・。
その割には、森ルートと洞窟ルートを両方制覇しようとして失敗してますけどね。

どうせですから、私が参考にした情報をご紹介しましょう。
まずは、「テクノポリス」の1985年2月号からです。

では、高得点の秘訣をお教えしよう。マッチは必ず手に入れること。暗やみのなかでろうそくに火をともす。次に、ケガはしないこと。ムダ使いはしないこと。セイコさんからはたっぷりお小遣いをもらうこと、etc.

「テクノポリス」の1985年2月号 P23より

洞窟ルートだと、ドッグフードのある穴の場所は風が強いため、ロウソクに火を灯すことができないんですよね。岩はツルハシで砕くことが出来るのですが、そうすると点数が低くなると思っていました。

次に山下章氏の著書「チャレンジ!!パソコンアドベンチャーゲーム」に書かれていた、ビクター音産の方によるコメントです。

[VICTOR:160点が最高。早く行くだけが能じゃないんだよ

山下章氏の著書「チャレンジ!!パソコンアドベンチャーゲーム」 P44より

この言葉を信じて、少しでも多くのイベントに遭遇するようにプレイしたのですが・・・・・・多ければいいという訳でもないようです。

やはり、セイコさんとの会話がポイントなのでしょうか
ビクター音産は、当時次のような雑誌広告を出していました。

図99 「新竹取物語」の雑誌広告(「テクノポリス」1985年4月号)

セイコさんはウえている
あこがれのかぐや姫にめぐり逢えたのはいいが、いまひとつ、スコアが低くて、暗い顔をしているキミ。未亡人セイコさんとの会話を、マジメにやっていないんじゃないかな?セイコさんはとってもサビシイ人なんだ。それを頭に入れて、ツバメ精神を発揮して、いろいろな話を引き出さなくちゃいけない。セイコさんが喜こぶ、たのしい話、身のまわりの話、なつかしい話、などなど・・・。思いつくすべてを聞かなくちゃいけない。つまり、キミの男としてのやさしさが、そのままハイスコアに結びつくのだ。

「新竹取物語」の雑誌広告(「テクノポリス」1985年4月号)より

うーん、セイコさんにはかなりの単語を入力したんですけどねー・・・・・・。
改めて数えてみると、ボツだった単語数は何と130以上もありました。
セイコさんの最初の質問に応じて、単語の反応が変わるというお話をしましたが、森ルートだと違った結果になったかもしれません。
もう今さらやり直す気にはなれませんが・・・・・・。

おわりに

いかがでしたでしょうか?

実は本作は、私が2番目に解いたグラフィックアドベンチャーであり、大変思い入れが深い作品です。
丁寧に描かれたCGや、ギャグや下ネタに塗れた作風に惹かれて、ワクワクしながら解いていたことを思い出します。
今回ウン十年ぶりに改めてプレイしましたが、やはり解いていてとても楽しく感じられると共に、コマンドの反応がかなり細かく作られていることに気付き、奥が深い作品だなあと改めて思いました。

これからもまた、ゲームに関する記事を書けたらと思います。
以上、「なり」がお届けしました!

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