バージンオイスターっていうけど、オスはいないの?
こんにちは、narinoのフィッシャーマン 原田です。
もう夏も終わりですね。残暑は続きますが、朝晩は涼しくなってきました。
この時期は、小さな牡蠣の稚貝がどんどん大きくなります。
「来春には、バージンオイスターとしてみなさま味わってもらいたい!」なんて思っています。
でも、そもそもバージンオイスターってオスはいないわけ?って思いませんか?
今日は、その辺のところをお話しましょう。
牡蛎の名前の由来
そもそも「牡蠣」の「牡」はオスの意なんですよね。
「蠣」のみでもカキと読めるものが、「牡蠣」となっているのはなぜか?
カキの漢字は、中国から伝来したものだそうです。
中国で白い身はオス。白子と勘違いしたのようです。
食べる牡蠣は、白いのばかりなのでオスだと判断したと言うことですね。
つまり勘違いなんですね。牡蠣は卵巣も白いんです。
ついでに、「蠣」は貝なのに「なぜ虫へんなの?」と思いませんか?
これは、中国では爬虫類や昆虫など、動物・魚以外は「虫」だったそうです。
そういえば、「蛇(へび)」も虫へんでしたね。
オスとメスはどうやって見分けるの
真牡蠣は、卵をそのまま産み出し、体外で受精する「卵生型」です。
繁殖期にはカキの性別はよく分離されて、雌雄同体の個体はほとんどいないと言われています。
つまり、マガキにはオス、メスがあるということです。
しかしながら、外見上から見分けがつきません。
それもそのはず、カキは繁殖期を除くと雄性を示しいて、繁殖期である夏になると雌性が現れて産卵するといういうのです。
この点を考慮すると「牡」という字が入っているのは勘違いではなかったですね。
どのようにメスになるかというと、それまでの栄養状態によるそうです。
栄養状態が良かった個体がメスになる。つまり卵を産むことになります。
そう考えると天然の牡蠣比べて、栄養状態は良いと考えられる養殖の真牡蠣はメス率が高いのではないかと思います。
そもそもバージンオイスターとは
メス率が高ければ、バージンオイスターと呼ばれるのも納得ではないでしょうか。
バージンオイスターは、生まれてから産卵していない牡蛎を指します。
真牡蛎の産卵期は、7月下旬〜8月上旬(地域での差もあるかと思います)です。
その前に食べるのがバージンオイスターです。
小ぶりですが、濃厚でありながらひつこくなく、名までもえぐみが少ないです。柑橘類の果汁やガーリックオイルなどを掛けるとなお良しです。
ぜひ、一度味わっていただきたいです。
でも、よく「”R"のつかない月の牡蛎は食べてはいけない」といわれます。
そうすると最終は4月、一番大きくなったバージンオイスターを食べるのは4月になります。
ちなみに夏場でも食べられる岩牡蠣は、バージンも産卵ギリギリまで食べられます。
カバー写真は、岩牡蠣のバージンオイスターです。天草のカジュアルフレンチ"Picasso"で、コースの一品としてサーブされたものです。
バージンオイスターを食べてみよう!
とはいうものの、通常手に入る真牡蠣は、2年目の冬牡蠣です。
どうしたら食べられるか、ネット探すのも手ですが、narino joieでは恵比須丸が主催する「バージンオイスターを育てて食べよう! My Oyster Farm」の会員を募集しています。
9月に会員専用のカゴに稚貝を入れ、翌年4月下旬に召し上がっていただくものです。
9月の日程に間に合えば、稚貝の選別・カゴ入れ、そしてイカダに吊るす体験できます。
そして、3月には水揚げした牡蠣を最後のクリーニング作業を体験いただけます。
その後、数週間でマイバージンオイスターを堪能できますよ。
まだ間に合います! 詳しくはカキへ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
narino joieでは、冬場に向けたの体験もの「不知火みかんの木オーナー」もまだまだ募集中です!
narinoの商品に添えているリーフレット「narino通信」がNewsletterになりました。登録ご希望の方は、こちらからお願いします。