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一言でお願いすれば、どんな事でも叶えてくれるといわれる「一願一言地蔵」

9月に入って、少しずつ秋の気配を感じるようになりました。
朝夕は涼しくなり、過ごしやすい気候になってきたのではないでしょうか。

さて、今回は成相寺境内にある「一願一言地蔵」についてご紹介したいと思います。

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「お地蔵さん」は道端で見かけることもあるかと思いますが、それくらい身近な仏さま。

成相寺の「一願一言地蔵」は、唯一願を一言でお願いすれば、どんな事でも叶えてくれるといわれるお地蔵さんで、「ひとこと地蔵」と呼ばれ、多くの人に親しまれています。

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ひとこと地蔵は、本堂手前の石段左側に安置されています。

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約650年前に創られたとされる歴史あるお地蔵さんで、なんと座っておられる蓮華座も含め、すべて一つの石から掘り出されているそう。

舟形光背(舟の形に似た御光(ごこう)を表すもの)を背負い、右手に錫杖(身に降りかかる危険や煩悩を振り払い、己の身を守るために使われる法具)、左手に宝珠(災難を除き、濁水を清くするといわれ、思い通りになる珠)を持って座っておられます。

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舟形背光の左側には、「大願主善阿 / 同縁名収  康安二寅 二月一四日 敬白」と刻銘されています。
よく見ると「康安二寅 二月」のあたりは読めるでしょうか。

願主の法名「善阿」は山内の塔頭寺院の僧侶と見られ、結縁した多くの信者様の協力を得て建立されたと言われています。

実際に子宝祈願や受験祈願をされた方が、願い叶って御礼参りにいらっしゃることもあるようです。

「余計なことを考えず、本当に必要なこと一つだけを一言で願う」ことが大切!

そしてお願いするときは、「おん・かかかび・さんまえい・そわか」と、お唱えすると丁寧です。

さあ、みなさんは何をお願いしますか?


また、成相寺では、自分だけの小さなお地蔵さまを建立することもできます。(本堂にて購入できます。)

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目を書いてあげて、お地蔵さんの体のどこかにお願いごとを書きます。
完成したら持ち帰るもよし、境内に納めるもよしです。

本堂周辺では、いろんな場所で小さなお地蔵さんを見かけました。

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ひとこと地蔵の横にある巡礼堂には、たくさんのお地蔵さんが並んでいます。

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それぞれ個性があって可愛らしいですよね。

仏教では「回向(えこう)」という考え方があります。
「願い」は自分の力だけで叶うものではなく、様々な「縁」が繋がって叶うもの。つまり、自分だけでなく、あらゆる人の幸せを願う事で、その幸せが巡り巡って自らに帰ってくる、という考え方です。

自分だけのお地蔵さんを建立したら、自分の願いと一緒に、人々の幸せもお願いしてみてはいかがでしょうか。

2021年9月8日

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