地獄絵図公開
7月13日(土)~8月31日(土)
成相寺本堂内陣にて地獄絵図を公開いたします。
成相寺の「地獄絵図」は、とても大きなお軸に描かれており、全部で四幅あります。
江戸時代に描かれたもので、文字がまだそこまで普及していない時に絵解きをしながら
「こういう事したらこういう地獄に落ちるよ」と説法に使っていたそうです。
地獄絵図について
今回は地獄絵図の一部を写真で見ながら説明していこうと思います。
以下少しグロテスクな表現がありますので閲覧注意です。
まず人は死にますと、閻魔大王様や神官様の前で裁判を受けることになるそうです。
そこで地獄か極楽か行き先が決まります。
閻魔大王が一人で決定していると思われがちですが、その他の十王と呼ばれる神官たち全員で行き先を決めているそうです。
閻魔大王をいれて10人います。
閻魔大王達の裁判は諸説ありますが、49日間続くそうです。七日ごとに神官が入れ替わり裁判をします。ちなみに閻魔様の担当は35日目だそうです。
生前に犯した悪行は、閻魔様の横にある浄玻璃の鏡に映し出されるので言い逃れは出来ません。
そこで最終的に地獄行きの判決が出ると、地獄です。
八大地獄と呼ばれるエリア分けされた地獄があり、犯した罪の重さによって行き先が変わります。
●等活地獄 殺生したら落ちる地獄
●黒縄地獄 殺生や窃盗したら落ちる地獄
●衆合地獄 浮気や不倫をすると落ちる地獄
●叫喚地獄 殺生窃盗、邪淫に加え飲酒したら落ちる地獄
●大叫喚地獄 上記に加え、うそをついた人が落ちる地獄
●灼熱地獄 上記に加え、人を邪な目で見る人が落ちる地獄
●大焦熱地獄 上記に加え、強姦の罪を犯した人が落ちる地獄
●阿鼻地獄 無間地獄 肉親の殺害など重い罪を犯した人が落ちる地獄
以上が大まかな地獄の概要となります。
間違っても行きたくないですね。
しかし、ここまで綿密に地獄の設定を用意した理由として考えられるのは、我々衆生の道徳心の向上などがあると思います。
それに加え、今ある命の大切さをより理解してもらうためであるようにも思えます。
利他の心で人にやさしく、傷つけあうことをしなければだれも地獄とは縁のない人生を歩むことが出来ます。
それが今の命を大切にすることに繋がるのではないでしょうか。
様々な地獄や鬼たち、動物も描かれており、迫力のある地獄を間近でご覧下さい。
西国三十三所巡礼と閻魔大王
成相寺は西国三十三所巡礼の二十八番札所です。
西国三十三所巡礼とは、閻魔大王の命令によって始められたと言われております。
地獄に堕ちてくる人があまりに多いことに心を痛められた閻魔大王が、生きている間に一つでも多くのお寺をお参りして、仏様とご縁結びをして、良い御修行が叶いますようにと、三十三の「宝印」を授けて配られたことが、西国巡礼の始まりです。
閻魔大王の約束の証である宝印(御朱印)を三十三所のすべての寺院で集めると、極楽浄土への通行手形となり、御朱印は札所本尊の分身となります。
この機会に西国三十三所巡礼を始めて御朱印をされてはいかがでしょうか。
是非、成相寺へご参拝の際は、近くで「地獄絵図」「閻魔大王像」を見ていただき、地獄へ堕ちないよう観音様へお誓いを立ててお参りください。
成相寺公式ホームページ
アクセス
お車でお越し場合は、国道178号線から丹後郷土資料館へ向かってお進みください
天橋立駅より、タクシーで約25分
船→ケーブルカー→登山バスで約50分