渋谷/代官山/表参道ギャラリー巡り
・104 Galerie(東京都目黒区・中目黒駅)
面白い建築構造をしている104 Galerieではアメリカの画家アレックス・カネフスキーの個展「The Battle of Shahbarghan」を開催。インドで起こったとされるシャバーガンの戦いと、それをテーマにした鍵画を下敷きにした作品などを展示する。作者の故郷であるニューハンプシャーの山間を描いた作品もある。
・ART FRONT GALLERY(東京都渋谷区・代官山駅)
久々に訪れた代官山のヒルサイドテラス。そのA棟にあるART FRONT GALLERYでは青山夢による個展「見えない怪獣」を開催。漫画やアニメといった現代モチーフと世界各地の伝承などによる歴史的なモチーフを結びユニークな世界を織り上げ、綿や油彩を使用して怪獣をテーマにした作品を展示している。
・ヒルサイドフォーラム(東京都渋谷区・代官山駅)
ヒルサイドテラスのF棟にはヒルサイドフォーラムというイベントスペースがあり、世界中で活用している写真家マイケル・ケンナによる写真展を開催。特に彼の中でも優れた作品として知られる日本を切り取った作品を中心に展示。半世紀にわたる日本との絆を記念するものとして世界に先駆けて紹介している。
・Laid Bug(東京都渋谷区・代官山駅)
Laid Bugではアムステルダムを拠点に活動するアーティストであるフェンナ・シリングによる個展を開催。彼女の得意とするコラージュ・ワークを中心としており、特殊なスキャニング技術によって抽象化された素材を、さらにAIに学習させて生成するというデジタルと有形物の境界を曖昧にした作品を紹介。
・のこぎり(東京都渋谷区・代官山駅)
のこぎりギャラリーでは先日おしくも亡くなってしまったスウェーデンの陶芸家リサ・ラーソンを追悼する展覧会を開催。プライベートに撮影した写真や制作過程での原型など、よりリサ・ラーソンの人物像に迫る形での展示となっているのが特徴。リサ・ラーソンというと陶芸ももちろんのこと、猫のマイキーが特に有名なところかもしれない。どこかユーモアでゆるい感じのある素朴なデザインが世界中で多くのファンを惹きつけている。ギャラリー自体はコンパクトなものだけれど作品が多く、じっくり見れば1時間はかかるかもしれない。近くにあるTONKACHI,6というショップでも関連商品がある。こちらも楽しい。
・川本喜八郎人形ギャラリー(東京都渋谷区・渋谷駅)
日本を代表する人形作家である川本喜八郎。『平家物語』『三国志』など人形劇に登場する人形美術を担当してきており、その人形が公開されているのが渋谷ヒカリエの8階にある川本喜八郎人形ギャラリー。近年になりギャラリー内の写真撮影も可能になっている。特にインバウンドの観光客に注目されているようで、ギャラリー内に出入りする見学者も外国人が多い。ギャラリー内では『平家物語』の平清盛、源義経などのヒーローや、『三国志』の劉備・関羽・張飛と諸葛孔明が出会う三顧の礼のシーンなどが再現されている。また中央には酒好きの詩人・李白も展示されている。
・渋谷ヒカリエd47 MUSEUM(東京都渋谷区・渋谷駅)
渋谷ヒカリエにあるd47 MUSEUMは日本全国47都道府県の特徴を示す展示を期間ごとに開催している。今回は「NIPPON UMAMI TOURISM」と題して、各都道府県の特徴的な郷土料理を、その土地の文化を産んだ「UMAMI」の風景とその先の未来、という観点から採り上げている。
・渋谷ヒカリエCUBE1,2,3(東京都渋谷区・渋谷駅)
渋谷ヒカリエの中心的なギャラリーであるCUBE1,2,3では現代アート作家である大岩オスカールによる個展「乱流時代の油ダコ」を開催。社会風刺に満ちた世界観を独自に表現している作風で、タコのような架空の水生生物「オイル・オクトパス」を中心としている。展示室内だけでなくフロア各所にも点在している。
・渋谷ヒカリエCUBE05(東京都渋谷区・渋谷駅)
渋谷ヒカリエのCUBE05はBunkamura Gallery8という名前である。こちらではグループ展を開催。
・しぶや黒田陶苑(東京都渋谷区・渋谷駅)
陶器で有名な黒田陶苑の渋谷拠点としてメトロプラザ1階にあるしぶや黒田陶苑は毎週のように代表的な陶芸作家による陶芸作品の展覧会を開催している。中には人間国宝レベルの作陶家の作品も紹介されることがあり目が離せない。
・Gallery Common(東京都渋谷区・原宿駅)
入口へのアプローチに迷うギャラリーの一つと言えるGallery Commonは、ここ入っていいの?という通路の先にある階段を下りて、ビルの裏側に入口がある。マシュー・ブラントの日本での初めての個展を開催。複数のシリーズから作品をピックアップしており、写真に刺繍を施したり、ガラス顔料技術を用いてシャンデリアに画像を吹き付けたり、銀液や焼けた木、それに砂などを顔料として印刷に用いたりと面白いアプローチをしている。
・ライカギャラリー表参道(東京都渋谷区・原宿駅)
今年になって開館したばかりとなるライカギャラリー表参道。もちろんライカのカメラを用いた作品を紹介するギャラリーの一つである。こちらでは藤原ヒロシの写真展を開催。裏原宿を中心にファッションカルチャーの先駆者として活動した人物であるヒロシくんならではの写真がライカのカメラでアート作風へと仕上がっている。
・GYRE GALLERY(東京都渋谷区・原宿駅)
GYRE GALLERYでは高木由利子による個展「カオスコスモス」を開催。自然現象の不可思議に興味を持ってアプローチした個展で、今回は特に桜をメインとした写真作品を展開。桜の花びらが生み出す花筏などに代表されるようにその美しさ。開花よりも散るその行方を追いかけながらその有り様を知ることになる。
・agnès b. ギャラリーブティック(東京都港区・表参道駅)
アニエス・ベーのギャラリーブティックではモロッコの写真家・振付師として活動しているヨリヤスによる作品展を開催。特に今回は彼が興味を持っているカフェの中で展開されるチェスについて紹介する。閉店時にまで続けられるチェス。一対一どころか周りのギャラリーまでもが参戦するという面白い文化を切り取る。