ここにいてほしい。
なにげなくスクロールした先に出てきた画像にドキッとした。
これは…確信的犯行、確信犯やな。笑
表情を通じて伝わる何か。
なんか…ずるい。笑
でもこんな予想を裏切る展開は嫌いじゃない。
むしろ好き。
大好き。
…
今日職場であった出来事。
私が毎朝一番に担当している患者さんのところへいつものように向かったら、その隣のベッドの患者さんから手招きで呼ばれた。
その患者さんは私の上司が担当している人で私は直接はあまり関わりがないのだけど、それでも毎朝目が合うと私も少し声を掛けたりはしていて。
近付いて、どうしました?と声をかけたら、満面の笑顔で、「私、あなたが好きなの。だからここにおって」と言われた。
気づけば私の手を両手で力一杯握ってもいて。
思わず笑ってしまい、ありがとうございますと伝えてから少し話した。
その人は動きの悪くなった舌と唇を精一杯動かしながら話してくれて、私はそれをうんうんと聞いて。
で、そろそろ自分の患者さんの方へ戻ろうと思ったら、ものすごい力で私の手を握り締めたまま離してくれない。
お隣の患者さんが待っていることを伝えても笑顔で首を振ってダメだと言う。
「ここにおって!」と。
困ってしまったけどなんだかその患者さんの笑顔がとても可愛く、いじらしくも思えて。
ギュッと力のこもった手を離すのが忍びないような、そんな気持ちにもなり。
またすぐ来るから、絶対すぐまた会いにきますから!なんて、最後は遠距離恋愛のお別れのシーンみたいな言葉を伝えてなんとかかんとかその場は収まったのだけど。
何が言いたいかっていうと、ここにいてほしいって言葉、実際言われたらなんかキュッとなるね。笑
それが87歳の女性からの言葉であっても…性別とか属性とかそういうのを超えて。
…
私の身長は158㎝でたしか女子高生の平均身長なのだけど。
女性と話すときはほぼ目線は変わらないけど、男性とだと少し見上げる感じになることが多い。
患者さんは寝ていることがほとんどだから少しうつむいて覗き込むように見つめる。
相手のいる位置によって私という人間の見え方もきっと違っていて、今日私の手を握ってくれた患者さんに私はどう見えてたんやろう。
また別のあの人には…そのまた別のあの人には…
自分じゃない誰かの目に映る自分はどんなのか、少し知ってみたくなった。
これからも求めてくれる人がいるならそこに応えていけたらな、と思っている。
声を掛けたり、話を聞いたり、あと、馬鹿げた話でよければいつでも。笑
手を握ったりも…それがもしも必要ならば。