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第二回 忍者入門zoomセミナー 九字護身法 前編 について
このテーマは前後編でのお届けとなります。
今回は前編という事で九字護身法についての概要から解説しました。
九字護身法は「九字法」と「護身法」に分かれています。
はじめに護身法を行い、場と身を清め守りを固めた後に呪術として九字法を行うという手順です。
忍者の技としてよく見かける「臨兵闘者皆陣烈在前」と唱えるのは、正確には九字法の部分になります。
この技法は道教や仏教、修験道に伝えられ、忍者の修行の中に取り入れられて来ました。
九字護身法を行う際にはまず、仏教における三密「身・口・意」を知らなければなりません。
即ち、やっている事、言っている事、思っている事、を揃え、修行の完成を目指す訳です。
これはそう簡単では有りません。
人間この三つがしばしばズレてしまいます。
そこで、手に印を結び、口に真言を唱え、頭で観想する。この修行を通じて少しづつ三つを揃えていきます。
そしてこの技術は本来、密教でありますので秘密にすべき技法であります。
修行者においては、本当に大切な教えについて秘するという事があります。この技は本当に秘密かつ大切にされてきた事を忘れてはなりません。
印の名称
・護身法の印 五種
蓮華合掌
仏部三昧耶印
蓮華部三昧耶印(八葉印)
金剛部三昧耶印
被甲護身印(甲冑印)
・本九字の印 九種
独鈷印
大金剛輪印
外獅子印
内獅子印
外縛印
内縛印
智拳印
日輪印
隠形印(摩利支天隠形印)
・早九字の印
刀印(剣印・刀鞘印)
九字で唱える文言
臨兵闘者皆陣烈在前
(臨む兵、闘う者、皆 陣列(つら)ねて前に あり)
・十字の大事
九字法の最後に用途に応じて一字付け足す
龍 (川、海、池を渡る)
行 (出先での安全)
勝 (勝負事)
水 (服毒、大酒)
鬼 (病人に会う際、病を貰わず)
など
本セミナー後編では本九字のやり方と、指先から身体を整える技法を紹介します。お楽しみに!!