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役所で補装具や日常生活用具を申請するときの工夫

補装具や日常生活用具という言葉、そもそも、知らないという視覚障害当事者は少なくない。

補装具は白杖や遮光眼鏡、単眼鏡等のこと。

日常生活用具は拡大読書器や音声体重計、音声時計や触覚時計などなど。

言われれば、
「あぁ、そのことを難しい言葉でそんなふうにいうんだぁ~」
というぐらいの認識ではないだろうか。

私もそうだった。

そして、これら私たちの生活を快適にしてくれる、あるいは必需品であるにもかかわらず、役所からは積極的に障害者へ情報提供をすることはない。
だから、制度があること自体を知らないでいる人も実は結構多い。

私は今回、遮光眼鏡といってまぶしさを感じる特定の波長をカットする特殊なレンズの眼鏡を補装具として申請することにした。

まず、眼科で意見書なるものを書いてもらう。
「奈良さんにはこの遮光眼鏡が必要ですよ~」
という医学的エビデンスになるものだ。

残念ながら、全国にある眼科のうちどのぐらいの病院で適切に遮光眼鏡が処方できるのかは疑問なところ。
実は、今回私が意見書を書いてもらった眼科も意見書を書くこと自体が初めてとのこと。
もちろん、遮光眼鏡の処方はしたことがない。
私はあえてこういう眼科を選んだ。
それは眼科の皆さんにも私たちロービジョンのことを知ってもらいたいと思ったから。

ちなみに、ご自身の視機能があまりよくわからないロービジョンの方はロービジョンを専門にしている眼科をきちんと選んで受診することを推奨する。

初めてというのは何事も時間がかかるもの。意見書ゲットまでに数週間。

次に必要なのは見積書。これまた色々と物語があったので別記事で書くとして。笑

本日の本題である役所での補装具申請のときの工夫。

補装具支給の流れは自治体により異なるのだが、私の場合はこんなかんじ。
・意見書・見積書・障害者手帳をもって役所の窓口で申請。(基本、郵送は受け付けてくれないのが働いている人完全無視なかんじ。苦笑)
・役所から支給決定通知が郵送されてくる。
・再び、支給決定通知と身分証明書をもって役所の窓口にいき、支給県を受け取る。(これも郵送不可とのこと。涙)
・支給県をもって眼鏡屋さんへいってようやく遮光眼鏡の受け取り。ここまで約2か月はかかる。苦笑

今回、紹介したい工夫の1つは
・役所から支給決定通知が郵送されてくる。
というところ。

前回、不在者票紛失事件で悲しい想いをした私。
役所からのお知らせも気づかず、ごみ箱へ、選挙権も知らずにゴミ箱へ。涙
そんな紙媒体ゴミ箱症候群な私は考えた。

「郵送するときに、一度、電話をもらえますか?1か月後に送付されてくる郵便物に気づかずに捨ててしまうことがあるので。」
と役所の人にお願いした。
いつもは例外的な対応はできないと難色を示されるので今回もダメ元でお願いしたら、今回はすんなりOKがでた。
もしかして、過去に何度も支給県を再発行依頼かけている前科者だからだろうか。苦笑
役所の皆さんには大変申し訳ないのだが、見えないものを私に送ってくると大切なものだと気づかずに捨ててしまうのだ。涙

だから、今回みたいに約1か月後に来るという郵便物の発送を電話でお知らせしてもらえるのはとてもありがたい。

さらにもう1工夫。
補装具や日常生活用具にはそれぞれ耐用年数というものが設定されている。
しかし、どの補装具が何年の耐用年数でそろそろ満期になるから次の申請ができることを知らないで月日が過ぎ去っていることも多い。

私は遮光眼鏡の補装具申請をするついでに、
「白杖は以前申請したのはいつになっているか確認してもらえますか」
と役所の人にお願いして記録を調べてもらう。

すると、
「令和2年の1月24日に申請されているので、令和4年の1月24日以降であればまた申請できますよ」
と教えてくれた。

そう、白杖の耐用年数は2年間。
この間に壊れても紛失しても再度申請することはできない。
実費負担購入となる。

今話題の恋です!ヤンキー君と白杖ガールでも、白杖が折れてしまうシーンがある。
私は白杖をおってしまった経験はいまだかつてないのだがそういうこともあるかもしれない。

だから、耐用年数を確認して今の白杖が使えるうちに次の白杖を申請するようにしている。

おまけ
今回私が選んだ遮光レンズは東海光学のレンズ。
価格は3万6千円。
フレーム代は3万6千円。
合計7万2千円。
このうち、自治体から補助されるのは3万円。
今回の自己負担は4万2千円ということになる。

さて、遮光眼鏡ができあがり実際にかけられるまであと1ヵ月ちょっと。仕上がりが楽しみ。


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