法事にいく

昨年末、法事があって私と姉、父親の3人で執り行うことになり、私たちは1日県外へのちょっとした遠出をした。
そこは父親の生まれ育った地。祖父母がいたころはしょっちゅう父親は車を運転して一人で行っていたが、特に免許証を返納してからは電車で行くこともなく遠ざかっていた。
デイサービスでも職員にまた行きたい、とか近所の人に会いに行きたいとかは言っていたけれど私一人で連れていける自信もなくてずいぶん待たせてしまった。
法事のために姉がほぼ1年ぶりに帰国、今回はワクチン3回接種で検査なしに入国できるようになっていたからずいぶんハードルは下がった。

当日までに私たちは毎日、「法事で出かけようね。3人で行くで。」と言っていたがそのときは「うん、わかった」というもののすぐに忘れる、なので毎回繰り返すしかなかった。
途中のサービスエリアでトイレに行くときも一人でたぶん待っていられないだろうから、3人で車いすトイレに。

車の中で突然おしっこ、と言われても困るからそこでしておいてほしかったし、なんならその日だけは紙パンツもはいてほしかったけれど両方拒否。いったん拒否したらぜったい覆らない。
しょうがない。。。父親を信じよう。

昼食にラーメンを食べた。久しぶりの外食。父親はスープまで飲み切った。
そしてお寺へ。本堂はストーブをつけてくれていたがとても寒く「寒かった」思いだけが残ってしまったが。
お坊さんのお話を聞き、その後はお墓へ。
お水をくんでくる、とかお水をお墓にかけて、とかは覚えていた。

家族3人でいい法事ができた。区切りになった。
父親を連れてやったほうがいいか、やるかやらないかずいぶん迷ったけれど、「後からやっといたらよかった、と思ってもできないから」と相談したお寺に言われ背中を押してもらったのだけど、3人でできてよかったと思った。

それからもう何年も会っていなかった父親のいとこの家へ。
父親とそのいとこは同い年で子ども時代を一緒に過ごした。父親がそのいとこのことを昔、話していたことを私たちが伝えると笑っていた。

年をとったいとこの顔を父親はあまり認識できなかったみたいで、父親はなんとなくいとこのお父さん(父親から見ておじさん)と思っていたみたいだった。

今回、いとこにも父親の状態については事前に言っていなかった。いとこもお寺のお坊さんも「ちょっと大変そう、弱ってるようだね」「よく面倒みてあげてね」と様子を見てしゃべって受け入れてくれた。それでいいと思う。

夜ごはんを地元に帰ってきてから食べて、遅くなったが施設に連れ帰った。
食事している様子を見る限り、施設で言われた異食(ヨーグルトやおかずを味噌汁の中に入れたり)は全くなかった。
トイレに間に合わない、ということもなかった。

父親はとても楽しい1日だったのか、施設についてもなかなか車から降りようとしなくて私たちはさらに帰るのが遅くなってしまった。