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[エッセイ17]底値

ども、ならなすおです。
 
最近投稿がめっきりご無沙汰になってしまいました。
 
本業(経営コンサルタント)の方で、「何とか受注を増やさないと、、、」と思って動きまくっていたら、今度は手持ちの仕事が多過ぎて首が回らない状態になっています、、、
 
年明け、補助金申請を目指している皆さん、マジで早めに問い合わせをください。
受け込めなくなるかもです、、、
 
受注単価が低かったり、入金が先だったりするので、まだまだ会社のキャッシュは安定しませんが、何とかかんとか黒字決算にはできそうです。
 
前期(第2期)は安定した仕事が決まっていて、最初から黒字が確定していたんですが、今期は大違い。
やっぱり、楽ばっかりしてちゃいけませんね。
 
もがきながらでないと見えないものって、あります。
 
と、いう事で、、、
どういう事なのか全然わかりませんが、もがき続ける我が国で、最近話題になっている「価格」の話と絡めて、好き放題語っていきたいと思います。
 
個人の意見を適当に書いているだけで、精緻に裏を取った記事ではありませんのでご了承ください。
 
では、本編、スタートです♪


(1)歴史的に安い業界

誰が悪い、という訳ではないと思うんですが、
「世界と比べて日本だけ安過ぎる」
「なんかほかの業界と比べて賃金安過ぎない?」
といったジャンルって、ありません?
 
この記事では主に「賃金」の話をするので、それ以外の例を出すと、「ビッグマック指数」というのがあります。
 
これは、世界のビッグマックの値段を比較することで、物価の違いを評価しようとする指標ですが、
日本は、先進国の中では、「驚くほど安い」と言われています。
 
日本は、「外食の安い国」として知られています。
ハンバーガー以外にも、牛丼、かつ丼、うどん、回転寿司、どれも安いチェーンがありますよね?
なんで外食、そんな安いの?
その要素の一つが、実は「賃金」、つまり人件費なんです。
 
外食屋さんの「価格」の決定要因として、よく「FLR」という言葉をつかいます。
FLRというのは、外食の価格に影響している「原価」の構成です。
 
F:Food
食材原価です。
 
L:Labor
調理員、ホールスタッフ等の人件費です。
 
R:Rent
お店の家賃です。
 
日本は、食材原価(F)、家賃(R)とも、結構高い国です。
なのに外食が安いという事は、「人件費(L)が安い」もしくは「儲けが少ない」という事になります。
 
日本では、外食産業同様、不思議と賃金が上がってこなかった業界があります。
その多くは、「海外で国際競争をしていない業界(というか会社)」です。


(2)部活の顧問

一番わかりやすいのが、多分これです。
 
学校の先生が部活の顧問になって指導している時間。
人件費は?
公立の先生だと、休日に4時間以上顧問の仕事をした場合に、一律3,600円支払われるのだそうです。
遠征とかで一日対応しても、3,600円・・・
最低賃金以下です。
 
「こんなのはおかしい!」ってことで、部活の顧問になる先生、減ってきました。
まぁ当然です。
なんで今まで顕在化しなかったのか不思議なくらい。
 
地方によっては、学校の部活をなくして、地域のクラブチームに任せる、というところも出てきましたね。
 
生徒さんからしたら、親御さんからしたら、びっくりです。
今まで無料で活動できていた部活が、クラブチームでは多分有料になります。
入れない家庭、出てきますよね。
それは困ります。
 
この問題って、単純に「急に言われても困る」って話だと思います。
 
今まで、気づかないふりをして、最低賃金以下でボランティアをさせてきたから。
 
急に金を出さないといけなくなって、行政はびっくりしちゃった。
そんなお金、今まで「予算を積んでない」のに、急に出るわけありません。
かといって親御さんに全額負担してもらうってのも無理。
さぁ、どうしよう?
っていうのが、現状ですね。

顧問彼女
(AIで生成)


(3)下請け

日本の強みであるものづくり産業(製造業)。
かつて日本製品は、「品質が良く、価格も安い」ということで、世界トップの地位にありました。
 
自動車のトヨタ、ゲームのSONY、カメラのSONY、キヤノンなど、その地位を保っている企業はありますが、液晶テレビなど、多くの製品で、その地位を失っています。
 
だんだん国際競争力が低くなって海外でぼろ儲けできなくなってきたけど、利益は出し続けたい。
そんな理由なのかは知りませんが、日本国内の下請企業の賃金水準は、低く抑えられ続けてきました。
 
大企業は国際競争をしていますが、大企業から頼まれ仕事をしている下請企業は、一部を除いて、作っている部品等を海外で販売していません。
日本の大企業からの受注が減ると、倒産してしまいます。
当然、大企業に対する発言力は弱いです。
結果、低い単価で受注せざるを得ない状況になり、賃金を上げられません。
 
そんな苦しい中で生き残ってきた(利益を出してきた)日本の中小企業は、実はハイパー凄い方々です。
でも、現状でカツカツなので、賃上げとかはできません
なのに、ここ数年、最低賃金が爆上がりしています。
 
ムリゲーです。
 
やれることと言えば、「退職不補充」(年配の方が退職したときに、若いスタッフを採用しない)くらいです。賃金上昇分を「人が減った分の差額」で賄う、というやり方です。
しかし、それをやると、当然人手不足になり、仕事に支障が出ます。
 
このムリゲー状態を何とかすべく、国が始めたのが「省力化補助金」とか、「省力化大規模投資補助金」という制度です。
 
「何とか生産性を上げて、最低賃金を上げながら利益を確保できる体質になって!」
 
多くの下請中小企業さんは、これまでカツカツでやってきたので、省力化投資の原資が少ないです。
何とか補助金を使って、未来の利益体質を作って欲しいです。

賃金は安いけど笑顔で働く彼女
(AIで生成)


(4)おわりに

よく、医療ドラマとかで、
「なんで今まで放っといたの?」
と医者が驚くシーンがあります。
 
日本の現在の低賃金、多分、そんなんです。
 
こうなった責任を、学校現場や下請中小企業の無策に押し付けようとする向きもありますが、私は政府や大企業も含めた、国全体の問題だと思っています。
 
私は経営コンサルなので、部活問題は手伝えそうにありません。
 
ですが、中小企業の最低賃金問題に関わる補助金取得は、手伝えそうです。
 
これまでムリゲーを戦ってきた中小企業さんに、10年先の勝利を掴むアイテムをお渡ししたい。
 
そんな気持ちです。

今回もご覧いただき、ありがとうございました。


工場で頑張る彼女
(AIで生成)

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